「ご清聴ありがとうございました」の正しい使い方
「ご清聴ありがとうございました」を使う上での注意点
スピーチやプレゼンの締めくくりとして活用しやすい「ご清聴ありがとうございました」というフレーズ。しかし、日常生活で頻繁に使う言葉ではないため、誤用してしまっている人も少なくありません。
そこでここからは、「ご清聴ありがとうございました」を使う上での注意点を解説します。ビジネスシーンなどで誤った使い方をしないよう、使用上のポイントを押さえておきましょう。
「ご静聴」と混同しないようにする
「ご清聴ありがとうございました」を使う上で注意したいのが、同音異義語である「ご静聴」と混同してしまうことです。
「ご静聴」は会場がざわついている時などに「ご静聴願います=静かにしてください」というニュアンスで用いられる言葉であり、敬意は含まれていません。そのため、メールや文書などで「ご静聴ありがとうございました」と記載してしまうと、失礼な人だと思われる可能性があります。
文字として「ご清聴」の表現を使う場合は、「ご静聴」としていないかどうかをよく確認するようにしましょう。
類語との使い分けに注意する
相手に対しての敬意を込めた表現である「ご清聴ありがとうございました」という言葉。似たようなニュアンスを含む類語表現として「拝聴する」や「傾聴する」などがありますが、それぞれの使い方は「ご清聴」とは異なります。
まず「拝聴する」は「聴く」の謙譲表現であり、自分をへりくだって表現したい時に使う言葉です。話を聞くのは相手ではなく自分となるため、聞き手に対する謝意を示す表現である「ご清聴ありがとうございました」に置き換えることはできません。
また、「傾聴する」も同じく自分が耳を傾け熱心に聞く様子を表す言葉のため、相手への敬意が込められている表現ではあるものの、「ご清聴ありがとうございました」とは使い方が異なります。
それぞれの用法をよく確認し、状況や文脈によってうまく使い分けるようにしましょう。