有給休暇を取っても仕事が気になる。きちんとリフレッシュする方法
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回のお仕事ハックは「有給休暇中でも仕事が気になってしまう」とのお悩みに、ライターのぱぴこさんがアドバイス。
有給休暇中でも仕事が気になってしまう
私は、有給休暇を取得した日も仕事のことが気になって仕方ありません。
自分が休んでいる間になにか急ぎの対応やトラブルが起きていないかと考えていると、せっかく休暇を取っても結局仕事のことで頭がいっぱいになっています。どうすれば仕事を忘れてリフレッシュすることができるのでしょうか?
なんということでしょう。偉い。
私はもう「有給休暇」は絶対に休みの日だと思っているので、全ての仕事を放棄しています。「何があっても自分たちで対処しろや」という強い気持ちで、休みの日は「何かあったら電話ください」などの文言を排除しています。
また、在宅勤務ができる現在は、仕事に余裕があると「半分休み」的な気持ちで過ごす……というか、パジャマでベッドの上から会議に出て……的な怠惰の極みを発動できてしまい、あえて「有給休暇」を取る必要がないのでは? と思った時期もありました。
が、取ると取らないとでは全然違いました。やはり頭の片隅に「仕事中」として脳内リソースを割いていると、いくら在宅していたとしても疲れるのです。
しかし相談者さんは、その「休み」の時に常に仕事が気になってせっかくのお休みでもリフレッシュできない……とのことですよね。これは由々しき事態です。
悪しき文化である「何かありましたら連絡可能です」文言
私も幾度となく見かけてきた、有給休暇連絡における「明日は有給休暇をいただきます。緊急の場合はお電話ください」や「何かありましたらメールは夜には確認します」などの条件つき有給休暇連絡の数々……。
サブリミナル効果(※1)として強烈に擦りこまれ「こう書かねばならないのか」という謎の社会人マナーとして自分にインプットされてしまい、手癖的に「なにかありましたら~」構文を使用している人は多いのではないでしょうか?
このように記載した手前「連絡が来ていないかチェックしなければいけない」という意識が働き、有給休暇中でも仕事が気になってしまうのです。
実際、私もこの文化から脱却ができたのは、上司たちが「休む」という姿勢を明確にした職場で意識が上書きされたからです。偉い人がバリっと早く帰り、長期の休みを取る……という姿勢を示してくれたことで「休みは休みとして取るもの」という意識ができました。
もちろん真面目だから、責任感が強いから、という個人の資質による部分はあるものの、「休みでも仕事が気になる……」というのは「休むのがなんとなく後ろめたいと感じてしまう」職場の環境や文化の影響もあるのではないでしょうか。
「休むのも仕事」と思って取り組んでみる
どうすれば「休みは休む」と思えるのか? 恐らく相談者さんは「人が仕事をしている間に自分だけ置いて行かれる」、または「自分が休んでいることで人に迷惑をかける」という意識を過剰に持ってしまっているのだと思います。
本来は権利として堂々と取っていい休暇が、何か「後ろめたいこと」のように感じてしまい、過剰に「仕事」を気にしてしまうのではないか? というのが仮説です。
この辺は「気にするな!」「気の持ちようだ!」と言ってしまいたい気持ちはあるのですが、そうはいっても気になる! という話だと思うので、もういっそ「休むも仕事」と思いましょう。
「休むのが後ろめたい」という気持ちを小さくしていくために
「休むのがなんとなく後ろめたい」「仕事のことを忘れにくい」という罪悪感は、「きちんと休むのも仕事」「ちゃんとリフレッシュすれば良い仕事につながる」という思想で上書きしていきましょう。
ある種の人格矯正ですが、考え方を変えていかないといつまでも「疲れも取れず、仕事に縛られる」状態から脱せません。
実際に、仕事の質を上げていくには適切な休みは絶対に必要です。だらだらと生産性のない形でやるよりも、きちんとリフレッシュして取り組んだ方が良いものができます!
Point.
・「休み」で仕事が気になってしまうのは環境や文化の影響もある
・仕事のためにも休む、「休みも仕事」と意識する
・きちんと休むことで仕事の質が上がることを意識し、罪悪感を薄める
(※1)非常に短い時間に刺激したり、刺激を非常に小さくしたりして、人間の潜在意識に影響を与える効果
(文:ぱぴこ、イラスト:黒猫まな子)
※この記事は2021年07月13日に公開されたものです