「フラグ」とは何? 意味や使い方を例文付きで詳しく解説
【例文付き】言い回しや用語別の「フラグ」の使い方
「伏線」や「前触れ」といった意味を持ち、メディアやSNSで頻繁に使用されている「フラグ」。
しかし、意味や語源は理解できても、具体的な使い方が分からないという人は多いでしょう。
ここからは、よく使う「フラグ」を含む言い回しや用語を、例文付きで解説します。
誤用を避けるためにも、基本的なフレーズや使い方のポイントなどをしっかり把握しておきましょう。
「フラグが立つ」
「フラグが立つ」は、「フラグ」を使った表現の中でもよく聞くフレーズの1つで、ゲームなどで条件が満たされた時や映画やアニメなどで見るお決まりの展開に対して使う言葉です。
また、SNSや日常生活では「前触れが現れる」「見込みが立つ」という意味でも使われています。
例文
・もう15時を過ぎたのに仕事が山積みだ。完全に今日も残業フラグが立っている。
・3回目のデートに誘われたので、告白フラグが立ったと見なしてもいいだろう。
・あのドラマは映画化を狙っているため、主要人物に関しては全員生存のフラグが立っているようなものだ。
「フラグを立てる」
「フラグを立てる」は、「物事を進めるための条件がそろうこと」を意味する表現で、ゲームなどをプレイしている時によく使われるフレーズです。
「フラグが立つ」と違って「自らの意思でアクションをする」というニュアンスを含んでいるのが特徴で、自分で「フラグ」を立てることは、「何らかの事象が起きることを期待する」といった意味合いを持っています。
例文
・フラグを立てるためにも、村人に話し掛けることは必要不可欠だ。
・フラグを立てなければ、このゲームのエンディングを見ることはできないだろう。
・レアなアイテムをゲットするためには必ずフラグを立てなければならない。
「フラグを回収する」
「フラグを回収する」は、「フラグ」が立った状態から予測した通りの結果になったことを意味する表現です。
例えば、好きな人からデートに誘われ「告白のフラグが立っている」と感じていた数日後、実際に告白されれば「フラグが回収された」という意味になります。
また、マンガやドラマなどで、これまでのストーリー展開における伏線が回収されたことも「フラグ回収」と表現します。
例文
・ストーリーは完結したけど、途中のフラグが回収されていないので腑に落ちない。
・「こんな格好で寝ていると風邪引くよ?」と言われた次の日に熱を出してしまうなんて、最悪なフラグ回収の仕方だ。
・フラグ回収が上手な作家の作品は、ストーリーが緻密でどれも印象に残っている。
「フラグを折る(折れる)」
「フラグを折る(折れる)」は、フラグが立った後、予測した通りに物事が進まなかった場合に使われるフレーズです。
マンガやアニメなどのストーリーが思った通りに進まなかった場合はもちろん、日常生活で予想外の出来事が起こってしまった場合などにも使用されます。
例文で詳しく確認してみましょう。
例文
・完全に生存フラグが立っていたのに、フラグが折られる展開になるとは読めなかった。
・あんなに仕事がたまっていたのに定時で帰れることになった。残業フラグが折れて本当にうれしい。
・仲の良かった女友達に彼氏ができてしまい、見事にフラグが折られてしまった。
「(名詞)+フラグ」
「フラグ」には、「フラグを立てる」のように名詞単体で使うパターンの他に、「生存フラグ」のように別の名詞と組み合わせて熟語的に使うパターンもあります。
このような「(名詞)+フラグ」は、基本的に「(名詞)の状態になりそう」というニュアンスを含んでおり、日常生活において幅広く使われている表現です。
例えば、よく聞く言葉の1つに「死亡フラグ」がありますが、この言葉は「(物語のキャラクターなどが)死ぬことが予想される」とか「死にそう」というニュアンスを含んでいます。
ただし、日常生活で使う場合は本当に死にそうな状態を表しているのではなく、「死ぬほど忙しい」とか「どうすることもできない状況」などの意味で使われることが多いです。
他にも「恋愛フラグ」や「負けフラグ」などさまざまな「(名詞)+フラグ」の表現があるので、正しく使用するためにも例文で確認しておきましょう。
なお、「(名詞)+フラグ」の多くは若者言葉に分類されているため、フォーマルな場で使うことは避けた方が良いとされています。
例文
・あの作家の作品では、大体の作中最強キャラクターに対して途中で死亡フラグが立つ。
・せっかく恋愛フラグが立っていたのに、告白を躊躇している間に他の人と付き合ってしまったようだ。
・負けフラグが立っている試合だとなかなかやる気を出すことはできない。
・プレゼンも商談も、何もかもが次の金曜日に集中している。完全に死亡フラグだ。