寸志の意味とは? 言葉の使い方や金額・渡し方&受け取り方
「寸志」を受け取ったらどうする?
基本的に「寸志」に対するお返しはしなくても問題はありません。
「寸志」には「心ばかりなので、お返しなど気を使わないでね」という意味も込められているからです。
しかし、ビジネスの場合ではお返しがあるといいとされます。それでは、どのようなお返しが良いとされているのでしょうか。
(1)言葉でのお礼
言葉の場合は自身の金銭面をはじめとした負担が少なく、比較的簡単にお礼の気持ちを相手に伝えられます。そのため、ビジネス関係なく相手に「寸志」をもらったお礼を伝えたいという人は言葉で伝えてみましょう。
受け取った側は「ご厚志」「ご芳志」と表現
「寸志」は目上の人からもらうもの。そして、相手が自分へへりくだっている表現です。従って、受け取った側が「寸志」という言葉を使うのは、マナー違反。
相手を立てるためにも「ご厚志」や「ご芳志」と言い換えて使うことが大切です。
「厚志」とは思いやりの気持ちを意味します。また、「芳志」はさらに相手を敬うニュアンスがあり、相手の親切心を指すのに使える言葉です。
お礼の言い方例文
お礼の言葉は以下の表現を参考にしてみてください。
・ご厚志をいただきましてありがとうございます。
・先日はご厚志を頂戴し、心よりお礼申し上げます。
丁寧な言葉で、相手の気持ちへの感謝を伝えましょう。
(2)メールやお礼状
「寸志」をもらった相手が社内の上司や比較的距離の近い相手であれば、お礼状であると堅苦しいイメージがあるため、お礼メールを送るのが良いです。
しかし、取引先や社外の人など距離の遠い相手から「寸志」をもらった場合はお礼状を送りましょう。すぐに送付できない場合は取り急ぎメールを送ることも可能ですが、必ずお礼状を送るのを忘れないようにしましょう。
「寸志」をもらった翌日までにお礼状やメールを送ることが大切です。
文の流れは宛名、挨拶文、会合の出席や協力のお礼、「寸志」のお礼、抱負や決意表明、結びの順で書きます。
ここで重要な点は、「寸志」として受け取ったお金や品だけに触れないことです。「寸志」自体にのみ触れることは非礼にあたるので気をつけましょう。
また、言葉で伝える場合と同様に文章の中で「寸志」ではなく、「ご厚志」や「ご芳志」、「御志」と言い換えて書くことを覚えておきましょう。
(3)お返しの菓子折り
菓子折りを用意する場合は、「寸志」としてもらった金額より少ない金額のものがいいでしょう。豪華であると「寸志」の方が劣っているように見えてしまい、相手(目上の人)を立てることが出来なくなってしまいます。
また、相手の好みの品や、持ち帰る際にかさばらないものであるとなお良いです。