オーガズムとは? 達する仕組みとイクための練習方法【医師が解説】
「腟トレするとイケる」は本当?
なお、オーガズムに達するための方法として「腟トレ」が紹介されることがあります。腟トレとは、子宮などを支えている筋肉である骨盤底筋を鍛えるトレーニングなどを指します。
たしかに骨盤底筋を鍛えるとオーガズムに達しやすくなる傾向がありますし、骨盤底筋を鍛えること自体は、将来起こり得る尿漏れの予防にもなるので、意味のある方法ではあります。
しかし、これまで説明したように、オーガズムに達しないのは骨盤底筋だけが原因なのではありません。さまざまな理由によって性的興奮が妨げられることのほうが、大きな関わりがあると考えられています。
なので、腟トレだけにこだわらず、先に紹介したようなオーガズムに達するための練習を重ねていくことをおすすめします。
オーガズムを感じることも大切、でもまずはセックスを楽しんで
快感としてのオーガズムは経験する価値のあるものとされていますし、オーガズムを感じたほうがセックスの総合的な満足感が高まるケースが多いでしょう。
しかし、オーガズムを得ることだけにこだわると、そのことが性的興奮を妨げてしまったり、パートナーとの関係を悪くしてしまったりすることにもなりかねません。
オーガズムにこだわりすぎず、まずはセックスそのものを楽しんで、自分自身の性的興奮を高める練習を繰り返していきましょう。その経験がきっと、あなたをオーガズムへと導いてくれるはずです。
(監修:宋美玄、取材・文:山本尚恵)
※画像はイメージです
参考文献
[*1] 日本性科学会・編「性機能不全のカウンセリングから治療まで セックス・セラピー入門」p40
※この記事は2021年01月23日に公開されたものです