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オーガズムとは? 達する仕組みとイクための練習方法【医師が解説】

宋美玄(産婦人科医・医学博士)

「腟トレするとイケる」は本当?

なお、オーガズムに達するための方法として「腟トレ」が紹介されることがあります。腟トレとは、子宮などを支えている筋肉である骨盤底筋を鍛えるトレーニングなどを指します。

たしかに骨盤底筋を鍛えるとオーガズムに達しやすくなる傾向がありますし、骨盤底筋を鍛えること自体は、将来起こり得る尿漏れの予防にもなるので、意味のある方法ではあります。

しかし、これまで説明したように、オーガズムに達しないのは骨盤底筋だけが原因なのではありません。さまざまな理由によって性的興奮が妨げられることのほうが、大きな関わりがあると考えられています。

なので、腟トレだけにこだわらず、先に紹介したようなオーガズムに達するための練習を重ねていくことをおすすめします。

オーガズムを感じることも大切、でもまずはセックスを楽しんで

快感としてのオーガズムは経験する価値のあるものとされていますし、オーガズムを感じたほうがセックスの総合的な満足感が高まるケースが多いでしょう。

しかし、オーガズムを得ることだけにこだわると、そのことが性的興奮を妨げてしまったり、パートナーとの関係を悪くしてしまったりすることにもなりかねません。

オーガズムにこだわりすぎず、まずはセックスそのものを楽しんで、自分自身の性的興奮を高める練習を繰り返していきましょう。その経験がきっと、あなたをオーガズムへと導いてくれるはずです。

(監修:宋美玄、取材・文:山本尚恵)

※画像はイメージです

参考文献

[*1] 日本性科学会・編「性機能不全のカウンセリングから治療まで セックス・セラピー入門」p40

※この記事は2021年01月23日に公開されたものです

宋美玄(産婦人科医・医学博士) (産婦人科医・医学博士)

大阪大学医学部医学科卒業。丸の内の森レディースクリニックの院長として周産期医療、女性医療に従事する傍ら、テレビ、書籍、雑誌などで情報発信を行う。

主な著書に、ベストセラーとなった『女医が教える本当に気持ちいいセックス』がある。

一般社団法人ウィメンズヘルスリテラシー協会代表理事

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