【難読】“おもしい”じゃない! 「思しい」の正しい読み方
本や資料で見かけることがあるけれど、正しい読み方や意味が分からずスルーしてしまっている言葉ってありませんか?
社会人として、知らないまま恥をかくような場面には遭遇したくないですよね。
今回考えるのは「思しい」の読み方です。
おもしい? 違和感があるけれど、他の読み方が思いつかない! まさか、“こいしい”? そんな葛藤をしたら、ぜひ答えをチェックしてみてくださいね。
「思しい」の読み方は?
思い出、相思相愛などの言葉に使われる「思」という漢字。一般的には、“おも”、“し”という読み方を覚えている人がほとんどでしょう。
「思う」という漢字に「しい」の字をつけて、 “こいしい”と読んだら、少しロマンチックですよね。でも、これも違います。
気になる読み方の正解ですが……。これ、実は“おぼしい”と読みます。
「思しい」の意味と使い方
『デジタル大辞泉』によれば、「思しい」の意味は以下のように解説されています。
おぼし・い【▽思しい/覚しい】
[形][文]おぼ・し[シク]《「おもほし」の音変化》
1 (「…とおぼしい」「…とおぼしき」の形で)…と思われる。…のように見える。「犯人と―・い男」2 こうありたいと望まれる。希望している。
「―・しき事言はぬは、げにぞ腹ふくるる心地しける」〈大鏡・序〉
つまり、推定される、といった意味合いで「思しい」という言葉を使います。
耳馴染みはあまりないかもしれませんが、刑事ドラマやニュースなどで「犯人と思しき男が~」なんて言っているのを聞いたことはないでしょうか。
読めない漢字はきっとまだまだたくさん
あなたは「思しい」を正しく読むことはできましたか?
きっと世の中には、あなたが知らない言葉、漢字がまだまだたくさんあります。見慣れている漢字も、送り仮名によって読み方が想像できなくなるものも多いですよね。
普段見慣れている漢字も、調べてみると知らなかった意外な読み方があるかもしれません!
(ななしまもえ)
※この記事は2021年01月14日に公開されたものです