「のっぴきならない」の意味や使い方とは? 語源や例文・言い換え表現を解説
「のっぴきならない」はどんな時に使えるの?(例文付き)
前述のように「のっぴきならない」という言葉は、非常に差し迫った状況を示すものなので、ふさわしいタイミングで使えば相手の気を損ねずに何かを断ったり、謝罪したりする場面で有効です。
また、「のっぴきならない」の後には、「用事・事情・立場・事態・状況」の他にも、「ところ・関係・羽目・理由・証拠・対決」などの単語を組み合わせることができます。
特にビジネスシーンで使えるのは、以下のような場合です。
急な欠席やキャンセルなどをする時
望ましいことではありませんが、人生には不測の事態というものがあります。
例えば、重要な取引先から招待された会合に突然参加できなくなった時に、「ちょっと所用がありまして」と軽い断り方をすれば、相手の気分を損ねてしまいかねません。
そんな時には「のっぴきならない用事」などと使うのが良いでしょう。
例文
・誠に申し訳ございません。課長はのっぴきならない用事ができまして、本日出席できなくなりました。代理として私がお伺いいたしますので、何卒よろしくお願いいたします。
相手の依頼にどうしても応えられない時
ある程度の年齢になると、仕事やプライベートで、さまざまな役や頼まれ事が増えてきます。しかし、体は1つなので引き受けることがどうしても難しい局面があります。
断らざるを得ない理由がある場合に「のっぴきならない事情」「のっぴきならない立場」などと使います。
例文
・重要な任務をご打診いただき、光栄です。ただ、ここ最近は仕事と家庭の両方でのっぴきならない立場にありますので、今の私には荷が重いのが正直なところです。
重大な報告をする時
日常的な報告には不向きですが、身動きが取れない差し迫った状況に陥った時に使えば、事の重大がすぐに伝わります。
「のっぴきならない事態」や「退っ引きならない状況」など、一大事であることをまず伝え、その後に詳しく述べる時に使うといいでしょう。
例文
・部長、例の件ですがのっぴきならない事態になってしまいました。少々お時間をいただけませんでしょうか?