「のっぴきならない」の意味や使い方とは? 語源や例文・言い換え表現を解説
たまに見聞きする「のっぴきならない」という言葉。その意味を知っていますか? 今回はライティングコーチの前田めぐるさんに「のっぴきならない」の意味や使い方、言い換え表現を解説してもらいました。
「のっぴきならない」という言葉は、重大なことがなければ使う機会がないので、日常生活ではさほど頻繁に耳にするものではありません。
意味だけでなく、語感的にも緊迫した状況を感じさせる「のっぴきならない」という言葉。
「のっぴきならぬ」とも言うようですが、どんな時に使えるのでしょうか。早速調べてみましょう。
目次
「のっぴきならない」の意味とは?
「のっぴきならない」を調べると、まず「のっぴき」が見つかり、その隣に次のように載っています。
のっぴき【退っ引き】
(ノキヒキ)の音便。
避け退くこと。よけること。のがれること。のっぴきならぬ
避けることも退くこともできない。動きがとれない。進退きわまる。
(『広辞苑 第七版』岩波書店)
また、他の辞書には「のっぴき」と並んで「のっぴきならない」が載っています。
のっぴき【退っ引き】
避けてしりぞくこと。のっぴきならない
避けることも退くこともできない。
(『現代国語例解辞典』小学館)
以上のように、「のっぴきならない」は、文字通り「退くことも引くこともできない」という意味です。
身動きの取れない差し迫った状態や、引くに引けない状態を表す言葉だと考えることができます。