「本当の友達」を作るのは無駄な理由
「本当の友達」とは一体、どんな友達なのでしょうか。人気コラムニスト・ラブホの上野さんは「全ての人間関係はメンテナンスを怠れば必ず崩壊するもの」と言います。そんなラブホの上野さんに、「本当の友達」にこだわらない方が良い理由や、「関係が長続きする友達」の条件について聞いてみました。
「本当の友達」を適当な言葉で定義するのは難しくありません。
つらい時に助けてくれるのが本当の友達。
沈黙でも空気が悪くならないのが本当の友達。
自然体でいられるのが本当の友達。
用がなくても会うのが本当の友達。
それっぽい答えで良いのであれば、いくらでも用意しましょう。しかし、それでも私はこう言いたいのです。
「本当の友達」だなんていう中学生みたいなことを言うのはやめろ、と。
本当の友達とは? こだわらない方が良い理由
もしも本当の友達がいるのであれば、当然ですが本当ではない偽物の友達がいるということになるでしょう。
確かに友達ごとで関係性の深さに違いはあります。しかし、深くない友達が偽物かといえば、そんなことはないでしょう。
深い友達には深い友達の価値がありますし、浅い友達には浅い友達の価値があるのです。
しかし、本当の友達なんて言葉を使ってしまうと、本当ではないものには意味がないという意識が働いてしまいます。
「本当の友達」という慢心は人間関係を脆くする
逆に「彼は本当の友達だ」なんて慢心をしてしまえば、その慢心のせいで最も簡単に本当の友達は皆様との関係が疎遠になることでしょう。
友人関係に限った話では御座いませんが、全ての人間関係は双方のたゆみなき努力によってのみ関係が維持されているのです。
私は本当の友達なんてものが存在するとは思っておりませんが、仮にそんなものが存在したとしても、その関係を維持するためには双方の不断の努力が必要。
あの人は本当の友達だから、などいう慢心で人間関係は維持できません。

友達が少ないことはメリットもたくさんあります。友だちが少ない人の特徴とあわせて、その理由を紹介します。
全ての人間は環境によって裏切る
残念ながらこの世界には裏切らない人間など存在いたしません。
全ての人間は環境さえ整えば裏切るのです。無人島で2人きりになり、1人が生き残る分の食料しかなければ、ほぼ全ての人間は裏切ります。
どんな状況になっても裏切らない人間が欲しいというのは傲慢でしかありません。人間とは自己都合で生きており、環境によっては裏切る生き物で御座います。
ですがどうか絶望しないでくださいませ。
全ての人間は状況さえ整えば裏切りますが、逆に言えばほとんどの人間は状況さえきちんと維持できれば裏切ったりはいたしません。
もちろん、どんな状況でも裏切るとんでもない方も世の中には存在いたしますが、それはあくまでも少数派。ほとんどの方はきちんと状況さえ維持できれば決して裏切ったりはしないのです。
もしも本当の友達なんてものが存在するとすれば、それはお互いのたゆまぬ努力によって、裏切らない環境を維持できた関係でしかありません。
「あの人は信用できる」「信用できない」の話ではなく、信用できるようにするために努力をし続けることこそが、絶対に不可欠なことでしょう。

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