ビジネスコミュニケーションについて。目的やメリット・能力向上させる方法
基本的なビジネスコミュニケーションスキルを向上させる方法
コミュニケーションスキルというものは、以下の2つのスキルで構成されています。
1.「話を聞くスキル」
2.「相手に伝える話し方スキル」
これはビジネスコミュニケーションにおいても共通します。
それでは、この2つのスキルを向上させるポイントを整理してみましょう。
「話を聞くスキル」向上のコツ
「聴き上手」という言葉を、一度は耳にしたことがあるでしょう。コミュニケーションの基本は、相手の話をよく聞くこと(傾聴)から始まります。
コツその1:相手の話を否定しない
傾聴をうまく進めるコツとして、まず相手の話を絶対に否定しないことが重要です。
例えば、会社の方針と明らかに違うやり方で仕事をやろうとしていても、「それは違うよね」「間違っているよ」「この間の通達、ちゃんと理解している?」などと否定しないで、まずは全面的に受け入れることです。
コツその2:相手の話を聞いている姿勢を示す
続いてのコツは、よそ見をするとか他の作業をしながらではなく、きちんと向き合って、うなずいたり、相槌を打ったり、共感したりして、相手の話を聴いている姿勢を示すことです。
コツその3:相手の話を遮らずに最後まで聞く
3つ目のコツは、決して話を途中で遮らないで、最後まで話を聞くことです。
ついつい話が長いと、遮ってしまいがちですが、そうするとコミュニケーションの基礎である、相手との信頼関係が崩れる可能性があります。
ぐっと我慢で、最後まで聴き遂げましょう。
また、この「傾聴」のコツは会話だけでなく、メールやチャットのシーンでも、活用することができます。
メールだと、送信された本文に3つの話題があったとしましょう。この場合、3つ全てに丁寧に回答していきます。
チャットは機能上、複数の話題をやり取りしづらいので、最初の話題に関して丁寧に対応した後、次の話題に切り替え、これも丁寧に対応していきます。
「相手に伝える話し方スキル」向上のコツ
続いては、「伝えるスキル」を向上するコツを紹介していきます。
コツその1:主題を決めておく
「この場で自分が伝えたいことはいったいなんなのか?」という主題を決めておくことが最優先です。
話が長い人に対して、「結局何が言いたかったのか、よく分からない」という感想を持ったことはありませんか?
人に伝える際には、「ズバリ、一言で言うと何なのか?」これを意識して整理しておくだけで全然違います。
コツその2:「PREP法」の活用
次に、「PREP法」の活用をお勧めします。
これは「起承転結」ではなく、
POINT=結論
REASON=理由
EXAMPLE=事例、具体例
POINT=まとめ
の順に伝えていくもので、ビジネスシーンに適した手法です。
会話でもメールでも、まず結論ありきとして、その後に理由や事例を付け加え、最後にまとめる、そうした流れで伝えてみてください。
コツその3:曖昧ワードを使用しない
最後に、曖昧ワードを使用しない、ということです。
どうとでも解釈できるようなワードだと、こちらはこう考えていた、いや向こうはこう認識していた、とギャップが生まれてしまいます。
例えば、「この書類、なるはや(なるべく早く)で、お願いします」というやり取り、ありませんか?
これだとお互いに都合の良い解釈ができてしまいます。それなので、「来週末までにお願いします」と、明確な内容を伝えるべきです。
ビジネスコミュニケーションにおいて気を付けたいポイント
ビジネスコミュニケーションにおいて気を付けたいポイントは、2つあります。
(1)「コミュニケーションに100%はない」と肝に銘じること
1つ目は、コミュニケーションに100%はない、と肝に銘じること。
「あれだけ丁寧に言ってあったのに」というシーンに出くわしたことありませんか? 自身がどれだけ一生懸命に伝えたとしても、伝わっていないことはあります。
そのため、焦らないで、気持ちに余裕をもって、取り組んでいきましょう。
「あれだけ言ってたのに、なんでやってないの!」と感情的になってしまっては、コミュニケーションの基礎である信頼関係すら失ってしまいますから、1度で伝わっていなければ、複数回、粘り強く試みてみましょう。
(2)改善・改良を怠らないこと
そして2つ目は、改善、改良を怠らないように、繰り返していくことです。
もっと相手を引き出す方法はないか? どうしたらもっとうまく伝わるか? まさしく仕事の場がそれを磨き上げる道場ですので、日々、良くなる努力を続けてください。
コロナ禍の今だからこそ高めたいスキル
コロナ禍の今、仕事のシーンでも対面のやり取りが減り、「会って話せば分かる」的なものは通用せず、メールやチャット、WEB会議に代表されるように、コミュニケーションを取りづらい場面が増えています。
そのため、より円滑なビジネスコミュニケーションスキルの必要性が高まっています。
本記事を参考にして、ぜひビジネスコミュニケーションスキルを向上させていってください。
(中谷充宏)
※画像はイメージです
※この記事は2020年09月18日に公開されたものです