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ケアレスミスが多い人の特徴と原因・対策方法

笹氣健治(心理カウンセラー)

ケアレスミスを減らすための方法

ケアレスミスと一言で言っても、謝って訂正すればいい軽いレベルのものから、大きな損失につながりかねない深刻なレベルのものまであります。

いずれにしろ、どんなレベルのミスであっても、本来は避けられるはずのミスなわけですから、ケアレスミスを減らす努力はするべきでしょう。

では、どのような点を意識すればいいのか、また、どんな対策をとればいいのか、基本的なところを押さえておきましょう。

(1)危機意識を持つ

誰にでもケアレスミスはあると言いましたが、だからこそ、自分もいつやってしまうか分からない、という危機意識を常に頭のどこかで持っておくことが重要です。

上で挙げた典型的な5つのケースに当てはまりそうな場面になったら、より謙虚に、より慎重になって行動しましょう。

それだけでも、ケアレスミスの起こる確率は格段に下がるはずです。

(2)コンディションを整える

ケアレスミスが生じないようにするために、最も簡単に取り組めるのが、寝不足の解消です。

十分な睡眠が取れていないと、疲労が回復せず、日中の集中力低下を招きます。

特に、疲労が蓄積していると、免疫力が低下して病気になりやすくなり、意欲の減退や作業効率の悪化にもつながるので、寝不足は百害あって一利なしです。

寝不足の解消には、とにかくしっかり睡眠をとることです。

仕事がある前日の趣味、遊び、気晴らしはほどほどにして、6~8時間の睡眠時間は確保しましょう。

勤務時間以外は自分の自由な時間であることは間違いありませんが、仕事に支障をきたすような過ごし方は慎むべきことです。

(3)指差し確認をする

電車のホームで駅員の方が様々な方向を指して安全確認をしている姿を見たことがあると思います。

機械装置を扱う現場でも、同様の指差し確認を行っていますが、こうすることにより、問題が起こりやすい部分にしっかり意識を向けて再確認できるので、事故が起こりにくくなるのです。

この習慣を、自分の仕事にも取り入れてみるといいかもしれません。

例えば、入力作業した時に、モニター画面の入力箇所を1つ1つ指差しながら、間違いがないかをしっかり再確認する。

あるいは、1日のスケジュールを確認する習慣を作り、手帳に書き込んだ内容を1つ1つ指差しながら、勘違いがないかどうかチェックする。

ポイントは、1度やった作業を再確認するということ。これでケアレスミスは大幅に少なくできるはずです。

(4)ダブルチェック体制を作る

ケアレスミス防止には、再確認が最も有効な手段です。

指差し確認は、あくまでも自分の目で行う再確認作業ですので、どうしても先入観にとらわれて、間違いや勘違いを見過ごしてしまう場合があります。

より正確を期すために、自分以外の人にも確認してもらうことで、間違いの可能性をさらに低くすることができます。

職場で別の社員が確認するルールが設けられていない場合は、個人的に誰かと協力し合って、ダブルチェック体制を作ると、安心して作業を進めることができるようになるでしょう。

ダブルチェックすると、その分、時間が余計にかかりますし、面倒くさく感じるかもしれません。

でも、ケアレスミスをして深刻な問題に発展するよりはまだまし、と考えるのもありではないかと思います。

自分次第で「ケアレスミス」を減らすことはできる

ケアレスミスをゼロにすることは無理でも、減らすことは自分次第で可能です。

とはいえ、常に意識していても、つい忘れてしまう時があって、そういう時に限ってケアレスミスが生じます。

だからといって、諦めてしまうのは良くありません。

起きる時は起きると割り切りつつ、慎重に確認する習慣を、ぜひ持ち続けていきたいものです。

(笹氣健治)

※画像はイメージです

※この記事は2020年07月27日に公開されたものです

笹氣健治(心理カウンセラー) (心理カウンセラー)

メンタルトレーナー・心理カウンセラー
1967年生まれ。国際基督教大学を卒業後、NTT(東京支社)に入社。その後、地元の仙台に戻り、スポーツクラブ「グラン・スポール」の経営に携わる。企業を経営する上で人間心理を理解する必要性を痛感して心理カウンセリングを学び、現在は、ストレスやコミュニケーション問題の解消をテーマにした講演やカウンセリング、目標達成のためのメンタルトレーニングを行っている。『「やる気」のある自分に出会える本』(スリーエーネットワーク)、『仕事の悩みを引きずらない技術』(PHP研究所)など、著書19冊。

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