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傲慢な人の心理は意外とナイーブ? 特徴とうまく付き合うための対処法

熊谷佐知恵(心理カウンセラー)

なぜ人は傲慢になる? その心理とは

生まれた時から傲慢な人はいません。では、どんな風にして人が傲慢になってしまうのか、主な心理的要因を3つご紹介します。

(1)辛い生い立ちがある

幼少期の育った環境や家族関係で、たくさんの犠牲を払ってきた人が、その成長過程で傲慢になってしまうことがあります。

人は苦しみや惨めさを味わい尽くすと、ここではないどこかへ行きたいと強く思うものです。

究極の自己犠牲から立ち上がり、自己防衛に転じた時、傲慢なまでの自我が芽生えるということがあるのです。

過去にバカにされ深く傷ついた経験がある人は、その予備軍になりえます。傲慢な人のもとで耐えしのいで生きてきた人が、気がついたら自分も同じようになっていた⁉ ということはよくあることなのです。

(2)誰にも知られたくないコンプレックスを抱えている

深層心理で、どうしても隠しておきたい否定的な要素が自分にあると思う時、人は傲慢に振る舞ってしまうことがあります。

「自信がない自分」を自分自身からも隠しておきたい。そう考えた時、意識は自分ではなく、外側の世界と戦い始めるのです。

過去の成功体験をいつまでも自慢げに話すというのも、今の自分に対して自信が持てないことからくる補償行為であることも少なくありません。

たとえ薄々そのことに自覚があったとしても、今現在、抱えている痛みや外に対する攻撃心が強い段階では、自分を客観的に見つめることが難しくなってしまうのです。

(3)「対等さ」という信頼関係を経験したことがない

人間関係で痛みを抱えたままの人が、役職や肩書などの権威を持ってしまうと、その権威を間違ったイメージのまま誤用してしまうことがあります。

いつも威張っていたお父さん、偉そうに自分を叱りつけた先生や上司など、成熟したカタチで権威を使えるお手本になるような人に出会ったことがないのかもしれません。

自分が尊重される、人として大切に扱われる、対等な関係や仲間意識を持って何かを一緒に成し遂げたことがある人なら、傲慢に振る舞う必要すら感じないものです。

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