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モラルハラスメントとは? 職場・彼氏・夫婦間の事例と対処法

正木裕美(弁護士)

モラルハラスメントの例とは?

では、我々の生活の中に、どのようなモラハラがあるのでしょうか。

ここでご紹介するのはあくまで一例にすぎませんが、みなさんも、自分がモラハラされていないか、知らず知らずの間にモラハラをしていないか、今一度振り返ってみましょう。

職場で発生するケース

前述のとおり、加害者と被害者の関係に優劣はないので、職場のモラハラは、上司から部下、部下から上司、同僚間など職場内の誰にでも起こる可能性があります。

例えば、

・業務連絡や資料回覧等から外して必要な情報を与えず仕事の邪魔をする
・ランチや飲み会に誘わず仲間外れにし、孤立させる
・無視、暴言を吐く
・悪口・侮辱
・誹謗中傷
・噂を流す
・プライベートへの過度な干渉(プライベートを根堀り葉堀り聞き出そうとする、ケチをつける等)

などが職場でよく見られるモラハラ例になります。

彼氏・彼女間で発生するケース

近年注目されるようになった恋人間の身体的、精神的暴力であるデートDVやモラハラに多くのカップルが直面しているといわれています。

・「お前、バカだな」など見下す言動
・「なんで俺の言うこと聞けないの?」とマイルールの押しつけ
・気に入らないとすぐ怒り「お前が悪い」と責任転嫁をして責める
・怒ると無視する
・異常に嫉妬深くて束縛が激しく所有物扱いする

など、あなたをひとりの人間として尊重しない言動は、立派なモラハラです。

夫婦間で発生するケース



夫婦の場合、結婚後モラハラ夫に豹変したというケースもありますし、客観的にはモラハラでも「こんなものだろう」と問題視していない、自分のほうに問題があると思い込み、モラハラと気づいていないこともままあります。

例えば、

・気に入らないことをすると暴言を吐いてなじる
・失敗すると「考えればわかるだろ、だからお前はダメなんだ」とバカにする
・自分の間違いを認めないで「お前がちゃんとしていないせいでこうなった」と責任転嫁
・異常な束縛をする
・けんかをすると無視をする

などもモラハラです。

近年、夫が妻の「精神的な虐待」(モラハラ)を理由に離婚請求するケースが増加しています。親しき仲にも礼儀あり、家族になっても相手を尊重する気持ちを忘れてはいけませんね。

次ページ:モラハラに気づいたら? 今すぐできる対処法

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