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「器用貧乏」の意味とは? 特徴や向いている仕事を紹介

笹氣健治(心理カウンセラー)

器用貧乏な人に向いている仕事

器用貧乏な人は、基本的にどんな職業・職種でも活躍できますが、そのオールマイティな資質を長く生かすのであれば、次のような仕事が向いていると言えます。

1.広告代理店の営業

クライアントから多種多様な要望を言われ、すべてに柔軟に対応しなければならないのが広告代理店の営業です。

さまざまな調整作業や、急な依頼への対応は、器用貧乏な人にとってはお手の物です。常に新しいものをチェックしなければならないことも、熱しやすく冷めやすい性格にはうってつけといえるかもしれません。

2.雑誌やPR誌の編集

幅広い分野の新しい情報に対して敏感にアンテナを張り、それをキャッチしてうまく紙面にまとめるこの仕事も器用貧乏な人の得意分野です。

コピーライター・デザイナー・カメラマンなどの代わりを務めなければならないときにも、その器用さを存分に発揮できます。

3.総務

総務はいわば企業におけるなんでも屋。どこの部門の業務にも属さない仕事、突発的に発生した仕事など、さまざまな仕事を担う総務の人間には、高い事務処理能力が求められます

これもまた器用貧乏な人に向いている仕事だといえるでしょう。

器用貧乏の可能性を広げるには?

何度も言いますが、器用貧乏な人は、オールマイティな能力の高さが長所です。

問題を挙げるとすれば、飽きっぽくて、いろいろなことに目移りするために、ひとつの分野を継続的に突き詰めることがないので、専門性を持ちにくいという点です。

そうなってしまう一番の理由は、本当にやりたいことが見つかっていないからです。本当にやりたいことを見つけようとしてもなかなか見つからないから、次から次へと手を出してしまうのです。

ですから、「これは!」と思うものが見つかれば、持ち前の能力の高さを生かして、大きな成果を上げることができるようになります。

そこで、器用貧乏な人が「本当にやりたいこと」を見つけるための質問を用意しました。この質問の答えをじっくり考えてみてください。すぐに見つからないかもしれませんが、きっと何か役立つヒントがつかめると思います。

Q1.特に簡単にできたことはなんですか?

いろいろ得意なことはあると思いますが、その中でも、特に簡単にできたことはなんでしょうか?

それをさらに深めていけば、その道のプロとして傑出した存在になれるかもしれません

Q2.比較的長く興味を持ち続けられたことはなんですか?

これまでやったことの中で、比較的長く興味を持ち続けられたことはなんだったか思い出してみてください。

それにはあなたの興味を引きつける何かがあった可能性があります。もう一度、そして今度はもう少し長く深くやってみて何か手応えを感じられれば、それをさらに深め続けてみるのもいいでしょう。

Q3.一番喜ばれたことはなんですか?

まわりから依頼されてやってあげたことで、特に喜ばれたことや「すごい」と言われたことはなんでしょうか?

それができる人がまわりにいない可能性が高いので、その能力をもっと高めることができれば、専門家として注目を浴びる存在になれる確率は高いといえます。

器用貧乏な能力をもっと生かそう!

とにかくひとつに絞って突き詰めてみるところからスタートしましょう。器用貧乏な人は、その高い能力を生かせばもっと活躍できるのに、今の状態ではなんとももったいないです。

もし今もまだ便利屋としてまわりに振り回されているとしたら、そろそろ何かひとつに絞って専門性を高めていき、自信が持てる分野を開発していきませんか? これまでいろいろやってきたとは思いますが、まずはとにかく突き詰めてみること。途中で引き返さずに先に進むと、きっと素晴らしい可能性が広がっていくはずです。

(笹氣健治)

※画像はイメージです

※この記事は2020年01月31日に公開されたものです

笹氣健治(心理カウンセラー) (心理カウンセラー)

メンタルトレーナー・心理カウンセラー
1967年生まれ。国際基督教大学を卒業後、NTT(東京支社)に入社。その後、地元の仙台に戻り、スポーツクラブ「グラン・スポール」の経営に携わる。企業を経営する上で人間心理を理解する必要性を痛感して心理カウンセリングを学び、現在は、ストレスやコミュニケーション問題の解消をテーマにした講演やカウンセリング、目標達成のためのメンタルトレーニングを行っている。『「やる気」のある自分に出会える本』(スリーエーネットワーク)、『仕事の悩みを引きずらない技術』(PHP研究所)など、著書19冊。

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