生理の量が多い。一般的な量の目安と多くなる原因・対策とは
過多月経の対処法
「不快だけど、とくに症状もないし……」と、過多月経を放っておくとどうなるのでしょうか。
ここでは過多月経を放っておくことの危険性と、病院に行った際の治療法について解説します。
過多月経、放っておくとどうなるの?
過多月経を放っておくと、生理のたびに血液が減少し、貧血になってしまうことがよくあります。
急に貧血になると、めまいや動悸、疲れやすさ、頭痛といった症状に気付きやすいのですが、徐々に貧血になるとこうした自覚症状がなく、自分で気付かないうちに輸血が必要なほど重度の貧血になる場合もあります。
また、子宮筋腫などの子宮の病気が原因の場合、病気そのものの治療をしないと悪化して不妊の原因になったり、がんの場合は転移する可能性もあります。放っておかず、一度婦人科を受診することをおすすめします。
過多月経の治療方法
過多月経の原因やその程度によって治療法はさまざまです。
低用量ピルなどのホルモン剤や止血薬による治療、経過観察、手術などがあります。痛みや貧血といった症状の軽減のために、鎮痛薬、鉄剤が処方されることも。
また、最近では子宮の中にLNG -IUS(レボノルゲストレル放出子宮内システム)といわれる小さな装置を入れることで出血量のコントロールを行うこともあります。
過多月経は放置しないで
「生理の経血量」というのは、人と比べることがあまりないので、「自分が多いのか、少ないのかわからない」という人も多いことでしょう。
知らない間に過多月経による貧血になっていた場合、治療をしたら、勉強や部活、仕事の効率が上がったということもあるそうです。
まずは前半で紹介したセルフチェックを確認してみて、「当てはまるかも!」というものがあったら、医療機関を受診してみましょう。
(尾西芳子)
※写真はイメージです
参考文献
[*1]
Magnay JL, O’Brien S, Gerlinger C, et al. : A systematic review of methods to measure menstrual blood loss, BMC Women?s Health 18:142,
[*2]日本産科婦人科学会:子宮筋腫
http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=8
※この記事は2020年01月29日に公開されたものです