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コラム デート・カップル

モラハラ男 #女子を困らせる人

アルテイシア

アラサー女子を困らせる人はこの世にたくさんいます。セクハラ、パワハラ、マウンティング、毒親……。「男は敷居を跨げば七人の敵あり」なんてことわざもありますが、女子のほうが敵多くない? そこでこの連載ではアルテイシアさんに、困らせてくる人々に立ち向かう知恵を授けてもらうことにしました!

連載#女子を困らせる人、今回のテーマは「モラハラ男」。

モラ男に遭遇してしまったときの対処法、撃退法について書きたいと思う。

おそろしい子!! モラハラ男は見抜くのが難しい

おそろしい子!! モラハラ男は見抜くのが難しい

女子を困らせるモラ男を一撃必殺する技を書きたいが、最大の難点として「モラ男は見抜くのが難しい」がある。

敵が「オッス、おらモラハラ!」とわかりやすく登場すれば、股間光殺法で瞬殺できる。何より、そんな男には近づかないのが一番だ。

ヒリヒリした刺激が欲しい女子はドンパッチとか食べよう。ドンパッチを知らない人はまわりの中年に聞いてほしい。

対等に尊重し合えるパートナーを求めているのに、モラ沼にハマってしまった。そんな女子が多いのは、「わかりやすいモラ男」が実は少数派だからだ。

DV事件などでも「まさかあの人が!?」「優しそうなご主人でしたよ」と近隣住民が語るように、モラ男の多くは外面がいい。さらに厄介なことに、豹変系のモラ男が多数派なのである。

理想的な彼氏と思っていたのに、結婚などをキッカケにモラ男にヘン~シン!! というケースを私も多く見聞きしてきた。

身近なところで「まさかあの人が!?」とショックを受けたこともある。

その彼とは10年来の付き合いだった。リベラルで頭がよくて優しい彼のことを、まわりはみんな好青年だと思っていたし、私にとっては数少ない男友達の1人だった。

3年付き合っている彼女から「彼がいつもおいしいごはんを作ってくれるんですよ」と聞いて「よきかな」と目を細めていたのだが、彼女の妊娠を機に結婚した途端、モラ男にヘン~シン!!

幼い子どもの前でDVをする夫に豹変したのである。典型的なモラ仕草で生活費も出し渋り、子育ても丸投げ。「何より、子どもに無関心なのが信じられない……」と妻は話していたが、周囲には子煩悩なイクメンアピールをしていた。

彼は自分しか愛せない、己の欲求を満たすことしか興味がないモラ男だった。それを目の当たりにして「いっこも見抜けませんでしたー!!」と進撃の隊長ばりに慟哭した私。

モラ男は「獲物をゲットするために」理想的な彼氏を演じて、「もう逃げられない、完全に手に入った」と確信した途端、本性を表す。ゾ~~~おそろしい子!!

ブチャラティになれ! モラ男の見抜き方

ブチャラティになれ! モラ男の見抜き方

私が芸能プロダクションの社長だったら紫の薔薇を贈るほどの演技力をもつ、モラ男。そんな彼らの本性を見抜くのは難しいが、女子にできる対策を考えてみた。

(1)違和感を大事にする、機嫌の悪い時に注目する

いつもは優しく振る舞っていても、機嫌の悪い時には本性がチラ見えするもの。そんな時に「今日はたまたまよ、いつもの彼が本物のはず、完璧な人間なんていないし」とついポジティブ変換&キラキラ粉飾しがちだが、その違和感を大事にしてほしい。

「なんかおかしくね? いつもとキャラ違くね?」と感じたら、「こいつ豹変系のモラ男じゃね?」と疑ってみよう。せちがらい話だが、人を疑う心が自分を守る盾になるのだ。

(2)スパダリ注意

モラ男と別れた女子=脱モラ女子からよく聞くのが「付き合った当初は『こんな最高の人に出会えるなんて』と感動した」という言葉。

わかる。特に恋愛や婚活でさんざん苦労してきたら、「理想の王子様、出現!!」と思って当然だろう。

そんな女子の心につけこんで、モラ男は「相手の求める理想像」を演じる。そんな詐欺師のケツに紫の薔薇の花束をぶちこみたい。

千の仮面を使い分けるモラ男は、相手の喜ぶ言動を見抜き、弱いところをついてくる。

たとえば、過去の恋愛で苦労してきたバリキャリ女子に「仕事をがんばってるキミを尊敬する」「疲れてるでしょ? 僕がごはん作るから寝てていいよ」と“リベラルで優しい彼氏”の仮面をつけて接したり。そら感動するわいな、という話である。

せちがらい話だが、私は「スパダリ注意」(※)と呼びかけたい。モラ男は口が上手く、褒め言葉や甘い台詞をさらっと言う。そんな時は「できすぎじゃねえか? こんなうまい話があるか?」と疑う心も片隅に持っておいてほしい。

※スパダリ/「スーパーダーリン」の略。完璧で理想的な彼氏や夫を指す言葉。

(3)最大の敵は焦りと心得る

とはいえ、モラ男もつねに完璧に演じ切れるわけじゃなく、たまにはボロを出す。

脱モラ女子が語るのは「今思うと、たまに違和感はあったんですよね」という言葉だ。「でも年齢的に結婚を焦っていて、この人を逃すと次はないと思っちゃって、見て見ぬフリをしてしまったんです」と。

わかる。パートナー選びにおいて、最大の敵は焦りである。焦りがあると「溺れる者は糞(クソ)をもつかむ」になりがちだし、しかもそれはキラキラコーティングされたクソなのだ。

彼らの黄金のメッキがはがれた瞬間を、見逃さないでほしい。現実を直視して「この味は! ……ウンコの『味』だぜ……」と冷静に見極めてほしい、ブチャラティ(※)のように。

※ブチャラティ/『ジョジョの奇妙な冒険』第五部の登場人物。決め台詞は「アリアリアリアリ……アリーヴェデルチ(さよならだ)」。

結婚は単なる箱で、中身は50年の共同生活。「この箱さえゲットすれば幸せになれる」と焦って飛びつくと、その後はクソまみれの50年になりかねない。

自分の人生を守るために、しっかり目を見開いて、モラ男とアリーヴェデルチしてほしい。

(4)結婚前にお試し同棲

2年の離婚調停の末に、ようやくモラ男と離婚が成立した女友達がいる。妻(=自分の所有物)に執着するモラ男は多いため、なかなか離婚できないケースは多い。

なので婚姻届けを出す前に、本当に結婚していい相手なのか? を慎重に見極めてほしい。

豹変系のモラ男は見抜きづらいが、24時間一緒に生活してみれば、どこかでボロを出すものだ。

「モラじゃないか見極めるために、1年間、期限付きでお試し同棲しました」「一緒に暮らすとケンカや衝突もあるけど、その時に『ちゃんと対等に話し合って歩み寄れるか?』を確認して、この人なら大丈夫と結婚を決めました」

そう語る女友達は、今も幸せな結婚生活を送っている。彼女には「モラが発覚したら、別れる」という覚悟があった、ブチャラティのように。

さんざん恋愛や婚活で苦労して、ようやく理想の相手に出会えたと思ったら、モラ発覚。そんな泣きっ面にハチ、口内炎にドンパッチみたいな状況になった時、「結婚したら変わってくれるかも」とポジティブ変換してしまう女子は多い。

だけど基本、モラ男は変わらない。もし変わるとしたら、本人が全てを失い絶望して「本気で変わりたい」と思った場合だけである。だから、別れないまま相手が変わることを期待しても無理なのだ。

とてもつらい。と霊帝顔になりつつ、私が女子に言えるのは「モラハラの知識を得よう」ということだ。

『「モラル・ハラスメント」のすべて』などの入門書を読んで、彼らの特徴や手口を知ってほしい。それが、事前のモラハラブロックにも役立つはずだから。

とてもつらい。モラ男に狙われないためには?

とてもつらい。モラ男に狙われないためには?

「悪い男は女の長所につけこむ」と書いた紙を、全国の寺の掲示板に貼ってほしい。たしかブッダもそんなことを言ってた気がする。

私の知る脱モラ女子たちは、みんな素敵な女性ばかりだ。モラ男は自己愛の塊で利己的だが、彼女らは真逆で利他的なのだ。「他人のために役に立ちたい」というタイプが多く、それがモラレーダーには「尽くす女、発見!」と映るのかもしれない。

モラ男の思考の根っこには、男尊女卑がある。

「妻は夫が支配できる所有物」「女は男に従って、奉仕するべき存在」。

このように認知が歪んでいるため、「妻は自分の思い通りになって当然」「自分はケアされて、欲求を満たされて当然」と信じている。それゆえ、妻が思い通りにならないと「自分の権利を奪われた」と被害者ぶるのだ。

そんなミソジニーのみそっかすのケツにドンパッチをぶちこみたいが、あいにく生産終了していた。ググってみたら「パチパチパニック」という類似商品があったので、それをケツに……という話は置いといて。

高学歴・高収入のハイスペ女子や、高嶺の花系の美人がモラ男に狙われるケースも多い。

彼女らは「私のスペックに引かないし、リベラルで素敵」と付き合うが、その正体は「こんな獲物を射止める俺スゲー!」と自分に酔うナルシスト、トロフィーワイフ狙いのモラ男だった。

みたいな話もあるあるで、とてもつらい。被害者はもっとつらいのだから「男を見る目がない」とまわりが責めるのはやめよう。本人が一番自分を責めて、自信を失っているのだから。

彼女らは人を信じる善の心の持ち主であり、悪いのは人を騙して利用&搾取するモラ男である。

そんなモラ男に狙われないためには「尽くさないアピール、非良妻賢母アピール」が効果的だ。

まわりを見ても「男に尽くすとか無理! 自分のことでいっぱいいっぱいだし、オタ活最優先なんで」とか「料理? あんま興味ないっすねー、それより推しが(略)」みたいなタイプは、モラ男にスルーされている。

「私は我慢しない、イヤなことはイヤと言う、殴られたら倍殴り返す!」という不服従アピールも効果的。

対等に尊重し合えるパートナーが欲しければ、「亭主関白、男尊女卑は無理! 自分のことは自分でできない人は無理!」など、ハッキリと自己開示しよう。

モラはモラ屋! モラハラ男からの逃げ方

モラはモラ屋! モラハラ男からの逃げ方

「たったひとつだけ策はある! とっておきのやつだ! 逃げるんだよォォォーーーーーッ」

このジョセフの言葉を写経して仏壇のとなりに貼ってほしい。女子に一番知ってほしいのは、いざモラ男に捕まった時の「逃げ方」である。

結論から言うと、プロに任せるのがベストだと思う。そのことを、元読者で友人であるMちゃんの話を聞いて痛感した。

詳しくはこの記事、『婚約後、ダライラマ男がモラ男に豹変!毒親育ちMさんのモラハラ脱出記』を読んでほしい。

Mちゃんは母親から受けたDVの傷に苦しんできた。そんな彼女を親身に支えてくれる最高のパートナー……だったはずの彼氏が、婚約後にモラ男に豹変。

人格否定や暴言などの精神的DVを繰り返し、「キミが悪い、キミが間違ってる」botと化して話し合いができない。そんな状況に追いつめられた彼女は、DV被害者の支援団体のサポートを受けて、モラ男と別れることができた。

支援団体のスタッフは、モラ男の特徴や手口を知り抜いているプロである。

素人は「彼と話し合ってみたら?」とかアドバイスしがちだが、話し合いのできる相手なら悩んでいない。そう言われた被害者は「やっぱりわかってもらえない」「相談しても無駄だ」と絶望して、孤立感を深める。

何よりモラ男は口が上手く、迫真の演技で被害者ぶり、同情心に訴えるため、素人が対処するのは難しい

DVをした後に「こんなことする自分が許せない……」と涙を流すのはモラ男の十八番だが、モラに免疫がなく、かつ良心をもつ人間は「彼も苦しんでるし、反省してるんだ」とつい信じてしまう。

また「そんな彼を許さない自分はひどいんじゃ?」と罪悪感を抱いてしまう。

それは所有物を手放さないための演技なのだが、モラ男は第三者(家族や友人など)の前でも迫真の演技をするため、素人は騙されてしまうのだ。

そんな千の仮面を持つモンスターを倒すのは、その道のプロじゃないと難しい。餅は餅屋、モラはモラ屋。

Mちゃんは「モラ男と接触してると自尊心を削られて、正常な判断ができなくなるんです。私は全ての交渉を支援団体に任せたおかげで、彼と別れられました」と語る。

また、記事を読んだ複数の女性から「自分も支援団体のサポートを受けて別れられた」との報告をいただいた。

人は人格攻撃を受け続けると、「自分が悪いのかな」「自分がダメなのかな」と洗脳されてしまう。そうやって自尊心を奪って、無力感を与えて、「自分は逃げられない」と追いつめるのがモラ男の手口なのだ(パワハラやイジメや虐待の被害者も、逃げる気力すら失う「学習性無気力」の状態に陥っていることが多い)。

なので、まわりは「なんで別れないの?」と言ったりせず、「一度話だけでも聞いてもらったら?」と支援団体を紹介してあげてほしい。

被害者を救う支援団体の存在が、もっと広く世に知られますように……と願いつつ、「パニッシャーみたいな処刑執行人がいたらいいのに」と思ってしまう。

だってモラ男は今も普通に暮らしているのだ。また新たな被害者が生まれるのでは、と思うとゾッとする。

私は昔から「元カノや元妻の情報共有データベースがあればいいのに」と夢見ていた。開発者にはノーベル賞をあげてもいい、私が許可する。

でもDBの実用化は難しいだろうし、私にはパニッシャーみたいな戦闘力もない。なのでこのコラムが少しでも役立つことを願いつつ、パチパチパニックを大人買いしようと思う。

(文:アルテイシア、イラスト:若林夏)

※次回の#女子を困らせる人は「自然派&スピ信仰の人」。12/22(日)公開予定です!

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