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ハングリー精神は、大人になってからでも鍛えられるの?

平松隆円(化粧心理学者)

ハングリー精神が強すぎると……

ハングリー精神

そんなハングリー精神ですが、困難に打ち勝って勝利を手にしたり、逆境から這い上がるというポジティブさの反面、他人を蹴落としたり、周囲の調和を乱したり、ガッツく感じをうっとおしいと感じられたりと、ネガティブな側面もあるかもしれません。

基本的には、ビジネスの世界でも、スポーツの世界でも、ハングリー精神があって悪いことはないでしょう。ただ、ハングリー精神の源泉でもある「向上心」があまりにも強すぎると、どんなに成功しても現状に満足することがないので、心が安まることはないかもしれませんね。

ときに、周囲に迷惑をかけることも……?

ハングリー精神
ハングリー精神が強い人が、自分の心が安まらないというのは本人の勝手ですが、時にはそれで周囲に迷惑をかけることもあるでしょう。

たとえば、目標の実現に向けての努力を周囲にも強いることがあります他人を蹴落としてまでということはないでしょうが、逆に周囲がついていけなくてうんざりするということもあるかもしれません。

ハングリー精神は、もともとは貧しく恵まれない環境から脱出するために必要な強い気持ちでしたが、今では、向上心や意欲的な態度と考えたほうがわかりやすいかもしれません。ですが、それも強すぎると、必ずしもいい効果ばかりが期待できるというわけでもなさそうです。なにごとも、“適度”というのがポイントなのかもしれませんね。

(平松隆円)

※画像はイメージです

※この記事は2019年09月20日に公開されたものです

平松隆円(化粧心理学者) (化粧心理学者)

1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、タイ国立チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理にも詳しい。日本やタイを拠点に、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は『化粧にみる日本文化』『黒髪と美女の日本史』『邪推するよそおい』など。

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