疎外感とは? 感じやすい人の特徴と心理・克服方法を解説
疎外感を克服する方法
寂しさや孤独をまとう疎外感。「これ以上マイナスな感情に支配されたくない!」と、それを克服したいと考える人も多いはずです。
上記のように疎外感を抱きやすい人は、この感情とどのよう向き合っていけばよいのでしょうか。最後に克服するためのコツを5つ紹介します。
(1)「合わない人がいてもいい」と気づく
「みんなと仲良くしなければならない」と思っていると苦しくなります。
人間なので合わない人がいるのは普通のこと。みんなと仲良くすることよりも、たったひとりでも話しやすい人を見つけることのほうが大切です。そんな存在がひとりいるだけで、感覚は随分変わるはずなのです。
たとえ職場でほとんどの人と合わなかったとしても、自分がおかしいと思う必要はありません。実際、自分がいるべき場所が違うことはあるので、「ここは合わないな」と素直に認め、受け入れてしまったほうが気持ちは楽になります。
(2)人からの評価<自分からの評価
人からの評価で自分の価値を決めていると、相手に期待した反応をもらえなかったとき、自身の価値が大きく目減りしてしまいます。
すると、ますます疎外感を抱きやすくなるので、自己肯定感を上げていくことが大切です。
「最近私ががんばったことベスト3」を紙に書いてみて、声に出しながら「本当によくがんばったね、すごいね」と自分を労ってあげましょう。自分で自分を認めてあげると、多少うまくいかないことがあっても回復が早くなりますよ。
自分の評価は、自分自身の基準で行っていいのです。

自己評価が低い人の特徴や原因、改善方法について、心理コーディネーター・織田隼人さんに解説してもらいました。
(3)情熱を注げるものをつくる
情熱を注げるような自分の世界をほかに持っていると、ひとつの場所で疎外感を抱いたとしても、「ほかに自分の居場所がある」「ほかにやるべきことがある」と思えます。
趣味でも仕事でもなんでもOKです。
興味のあるものがあれば、まずは軽い気持ちで取り組んでみましょう。打ち込めるものを持つことは、自然な自分でいられる場所を得ることです。
(4)他者を「いい人」として扱う
自分がまわりの人を警戒して、壁を作っているのが疎外感の要因のひとつかもしれません。それなら、まわりの人を「いい人」として扱ってみましょう。
たとえば「やさしいですね」と言われたら、その人にはやさしい面を見せ、「信頼しています」と言われたら、その信頼に応えようと思いますよね。このように、私たちには「扱われたような人になりきろうとする性質」があります。
「相手のいいところを見つけてみよう」という意欲をもって接してみると、どこかひとつはいいところが見つかるはずです。それをぜひ本人に伝えてあげましょう。繰り返していくと、まわりの人があなたを見る目が少しずつ変わってくるでしょう。
次第に、相手から距離を縮めてきてくれるかもしれません。
(5)人と積極的に話す
疎外感を抱いているときは、気持ちが滅入ってしまうものです。
元気のない状態になると、ますます自信がなくなり、声が小さくなって表情も暗くなり、対人関係に悪い影響を及ぼします。特に女性は、お喋りをしていないとエネルギーが落ちてしまうので、話せる人にいろんな話をしてエネルギーを充電しましょう。
元気になって自然体な自分を取り戻せたら、人への接し方や話し方も柔らかくなり印象が変わります。

心理カウンセラーの服部希美さんに、会話ができない原因や心理・対処法を解説してもらいます。
人の目を気にしない自分になろう
まわりとの温度差を感じたり、自分が必要とされていないように感じたりすると、とてもつらいものです。疎外感はなるべくなら抱きたくないですよね。
本当にまわりの人と合わないこともありますし、人からどう思われているかを気にするあまりに疎外感を抱きやすくなっていることもあります。
人目が気にならなくなるためには、コツコツと自己肯定感を上げていくことが近道です。相手をいい人として扱うことも、効果的な方法のひとつ。自分に合った対処法で、疎外感と向き合ってみてくださいね。
(高見綾)
※画像はイメージです
※この記事は2019年08月28日に公開されたものです