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人づきあいが疲れる……。敏感で繊細な人が自然体でいるために

平松隆円(化粧心理学者)

もっとラクに生きるために、“順応的敏感さ”を育てていく

では、そういった人がもっとラクに生きていくために、どんな対処法が考えられるでしょうか。

人づきあい 疲れる

てっとり早いのは、“強い刺激から自分を遠ざける”ことです。たとえば大人数が集まるところには行かない、大きな音が聞こえないようにイヤホンやヘッドホンをして自分がリラックスできる音楽を流す、など。ただこの方法は、根本的な解決にはなりませんよね。

研究でもいわれているのですが、“順応的敏感さ”を育てていくことで、感覚処理感受性の高さを克服できる可能性があるといわれています。

またまたむずかしかったかもしれませんね。具体的には、たとえば自分がリラックスできる好きな音楽を聴く、おいしいものを食べる、好きな香りに包まれる、芸術鑑賞するといった行動を、じょじょに刺激の強いものにして、慣れていくということです。

今回は、人づきあいが苦手というという問題を、”感覚処理感受性“の視点から考えてみました。もちろん、人づきあいが苦手な理由というのは、ほかにも考えられます。それについては、別の機会で紹介しますね。

(平松隆円)

※画像はイメージです

平松隆円さんの著書『黒髪と美の歴史』(角川スフィア文庫)が、7/24(水)に刊行されます。平安美人の長くまっすぐな黒髪、江戸時代の華やかな結髪とかんざし、モダン・ガールのショートカット……なぜ黒髪は「美しい」の? 垂らし、束ね、結う……女性の髪形から、“日本の歴史”を振り返ります。

※この記事は2019年07月19日に公開されたものです

平松隆円(化粧心理学者) (化粧心理学者)

1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、タイ国立チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理にも詳しい。日本やタイを拠点に、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は『化粧にみる日本文化』『黒髪と美女の日本史』『邪推するよそおい』など。

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