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タクシーの上座と下座って? 知っておくべきビジネスマナー

三上ナナエ(マナー講師)

はらきよか

タクシー乗り降りの際に注意すべきマナーとは

タクシーの上座と下座がわかったところで、乗り降りの際のマナーについても教えていただきました。

タクシーを呼ぶタイミング

天候、道路事情など勘案し、時間がかかることが予想されるときは早めに手配する必要があります。しかし、迎車の待ち時間が料金に含まれることがありますので早すぎないように、タクシーを呼んでいいか確認してから手配します。お帰りになると思って早めに呼んだら、話が別件であったりし、だいぶタクシーを待たせるなんてこともあるからです。待ち時間が料金に含まれなくとも、タクシー会社にも迷惑がかかります。

外でタクシーに乗る場合、乗り場以外で流しのタクシーを止めるときは交差点など他の車の妨げにならないような場所を選びましょう。

臨機応変な対応とは

上座に乗るのが相手にとって負担になる場合があります。例えば、荷物が多かったり、腰が痛かったり、タイトスカートであったりなど。様子を見て判断する必要があります。

その際、黙って上座に座るとマナーを知らないと思われますので、確認することが大切。「手前の方が乗り降りしやすいでしょうか」とひと声かけるといいでしょう。

また行き先が複数箇所で先に降りる人がいる場合、降りる順番を考え乗る場所をコーディネートしましょう。

目的地を伝えるとき

正確な住所を伝えれば大抵問題ないですが、カーナビがない場合も想定し、念のためプリントアウトした地図も用意しましょう。

また、会社名だけ伝えても広大な敷地の中にたくさんの建物がある場合は入り口を間ちがえるとかなり歩くことになるなんてこともあります。事前に行く先の部門、部署へはどのように行くのがいいのか調べておきましょう。

急いでいるとき

「急いでください」、と運転手の方に伝えても、到着時間は変わりませんし、困らせてしまいます。「〇〇まではどのくらいかかるでしょうか」とおおよそ時間を確認し、遅れることが予想された時点で先方にお詫びの連絡を早めに入れることが大切です。

車内での会話

沈黙なまま時間を過ごすのも失礼にあたります。やむをえず携帯を触る場合は「1件連絡を入れさせていただきます」などひと言断りを。無言で携帯をずっと触っているということはないようにします。話題はニュースや天気などいくつか用意しておきましょう。会社の機密に関わる話はもちろんNGです。

支払い

到着間際に支払い金額を予想し、お金を用意します。1万円札だけしかない、ということがないよう、あらかじめ両替するなど準備を忘れないようにします。

ICカードでの支払いはスムーズですが、クレジットカードは通信に時間がかかることがあるので避けましょう。経費清算にはもちろん、万が一の忘れ物の問い合わせのためにも領収書は必ずもらいます。

支払いはサッと終え、お客様や上司を待たせないことが大切です。素早く降りたら、ドアを押さえておく、雨の日は濡れないように傘をさしておくなどエスコートしましょう。

大事なのは、配慮が伝わり、余計な時間で待たせることがないようにすること。
あわあわしないよう、様々なパターンを事前に想定しておくと、できる人だ! と印象もアップします。

次ページ:番外編:運転する人が取引先の方や上司の場合

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