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【妊娠出産のウソ&ホント】妊娠中は辛いものを食べちゃダメってホント?

尾西芳子(産婦人科専門医)

将来妊娠したい、したくないに関わらず、妊娠・出産は未知の世界。出産未経験の女性たちが感じている妊娠・出産にまつわる素朴なギモンについて、産婦人科専門医の尾西芳子先生がわかりやすく教えてくれます。ウソかホントかわからない情報に惑わされずに、正しい知識を身につけましょう!

妊娠したら、「とにかく赤ちゃんに影響がないものを」と、食生活には一段と気を使うはず。そのなかでも気になることのひとつが「辛いもの」。妊娠中は辛いものを食べてはいけないのでしょうか? 今回はそんな妊娠中の辛いものにまつわるウソ&ホントに迫りました! 産婦人科医の尾西芳子先生に解説してもらいましょう。

本日の「ソボクな疑問」

Q.妊娠中は辛いものを食べちゃダメってホント?

istock-539825076<読者の声>

・辛いものをたくさん食べると、赤ちゃんに悪い刺激はないのか。(30歳/電力・ガス・石油/秘書・アシスタント職)
・体があたたまっていいと思っていたけれど、そうじゃないのか。(28歳/建設・土木/事務系専門職)
・ある程度は大丈夫だと思っているけれど、どの程度までOKなのか知りたい。(33歳/学校・教育関連/事務系専門職)
・辛いものに慣れている人は大丈夫だと聞いた。(30歳/機械・精密機器/事務系専門職)

尾西先生のアンサーは!?

答えは……
ウソです!

おそらく、辛み成分が赤ちゃんに影響があるのではないか、と心配されているのだと思いますが、唐辛子やからし、わさびなどの香辛料には胎児へ影響をおよぼす成分はありません。また、基本的に成分は胎盤でシャットアウトされます。胎盤を通ってしまうのは、アルコールや、タバコに含まれるニコチンなどに限られています。激辛料理を食べたところで赤ちゃんに影響はありませんので、ご安心ください。

それに、たとえば唐辛子に含まれているカプサイシンという成分は、発汗作用や代謝促進作用があるため、食べれば体があたたまるなどメリットもあります。ですので、辛いものが好きなら、食べるのを我慢しなくて大丈夫です。ただ、辛いものが苦手なら、妊娠したからといって発汗作用を求めて無理に食べる必要はありませんよ。

一方で、カプサイシンは粘膜を刺激する作用が強いことも知っておきましょう。妊婦さんは、つわりだったり、赤ちゃんが大きくなるにつれて胃が圧迫されたりして、消化吸収能力が低下していることが多く、食べすぎると胃痛や下痢を起こしやすくなります。ですから、いくら好きだからといっても、食べすぎには注意してください。

「どの程度までOKなのか知りたい」とのコメントがありますが、量については体質など個人差があるので一概にはいえません。自分の体調と相談しながら、妊娠前に食べていた量と同量、もしくは少し控えめくらいにしておくくらいがいいのではないでしょうか。

とかく妊娠中は「あれは食べちゃダメ」「これを食べちゃダメ」と制限されることばかりで、ストレスがたまってしまうことが多いもの。辛いものに関しては、程度の問題ですから、妊娠したときは楽しく賢く食べるようにしましょう。

(取材協力:尾西芳子、文:ヨダヒロコ、撮影:masaco)

※一部画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.24)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

尾西芳子(産婦人科専門医)

高輪台レディースクリニック副院長

日本産科婦人科学会会員
日本女性医学学会会員(専門医)
日本産婦人科乳腺学会会員

神戸大学国際文化学部卒業後、山口大学医学部学士編入学。慈恵医大病院、日本赤十字社医療センター、済生会中津病院の勤務を経て、都内の産婦人科クリニック勤務。2017年7月、高輪台にて開業。

妊娠・出産から、婦人科がんの手術、不妊治療と広く学び「どんな小さな不調でも相談に来てほしい」と女性のすべての悩みに応えることのできる女性のかかりつけ医を目指す。モデルの経験を活かし、美と健康に関する知識も豊富。Webの連載をはじめ、TV、雑誌、講演会で活躍中。

オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/yoshiko-onishi/

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