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【マネーレッスン】子どもが生まれてからかかるお金と大学入学までに用意するお金

ヤマダケイコ/六識

風呂内 亜矢

将来を考えるとき、お金の悩みはついてまわるもの。結婚・出産、転職など、ライフイベントによってマネープランの見直しは必須。だけど、何から手をつければいいのかわからない! そんな働く女子のお悩みを、FP風呂内亜矢先生に相談。知っておきたいお金のキホンや無理なく実践できるテクニックをマスターして♪

今回のお悩み

今回の相談者:ミッキさん

「もうすぐ出産。子どもが生まれたら、オムツ代やミルク代など、子どものための費用はどのくらいかかるのでしょうか。また、子どもが大学に入学する時までに、どのくらい貯蓄しておけばよいのでしょうか。節約する方法、計画的に貯蓄する方法を知りたいです」

子どもが生まれてからかかるお金

編集部 もうすぐ初めてのお子さんが生まれるというミッキさん。楽しみである反面、子どもにどのくらい費用がかかるのか分からず、とても不安なようです。

風呂内亜矢(以下、風呂内) 子どもが生まれる時の「分娩費用(正常分娩時)」については、地域や病院によって幅がありますが、平均50万円前後のようです(※1)。このうち健康保険から42万円の出産育児一時金が支給されますので、自己負担額の目安は10万円前後と考えられます。また生まれてすぐ使うベビー用品にも、10~20万円程度かかるとすると、ひとまず20~30万円くらいの支出を想定しておくといいでしょう。

編集部 出産後はベビー服やオムツ代、ミルク代などもかかってきます。その費用はどのくらい見ておけばいいでしょうか。

風呂内 生活用品や食費、教育費など、第1子1人当たりの子育て費用の総額を内閣府が調査した資料(※2)によると、0歳児の平均は年間約93万円。その後も年齢別に見ていくと、小学6年生くらいまでは年間100~120万円くらい、中学生になり塾などの教育費にお金がかかるようになると、年間150万円くらいになっています。個人差はかなりあると思いますが、子どもが生まれてからは1人につき年間平均100万円くらい負担が増える、というのは、一つの目安になると思います。

※1「出産費用の全国平均値、中央値(様式1~4)」(平成27年度)
 公益社団法人 国民健康保険中央会 

※2「インターネットによる子育て費用に関する調査」(平成22年3月) 
 内閣府政策統括官(共生社会政策担当)

子どもが生まれてからの貯蓄計画と節約方法

編集部 ミッキさんが、夫婦2人で生活していた時は、家計から月々約10万円貯蓄に回せていたそうですが、子どもが生まれると難しくなるということですよね。

風呂内 そうですね。ただ、子どもを育てるためにお金がかかるのは当然なので、「そういうものだ」と考えることも大事ですよ。子どもがいない時期は貯蓄しやすかったけれど、子どもができると貯蓄しにくくなるというのは、どこの家庭でも同じ。貯蓄に回せていた分が減ったことは気しすぎず、「今後は月3万円の貯蓄は死守しよう」とミニマムを決めて実行するなど、前向きに考えたほうがいいでしょうね。

編集部  子どもが生まれてからの貯蓄の計画は、どう立てていったらいいでしょうか。また、子どもにかかる費用を節約する方法はあるでしょうか。

風呂内 まずは月収の10%の3万円、もう少し頑張れれば5万円くらいまでを目標にしてはどうでしょうか。加えて年2回のボーナスからも、割合を決めて確実に貯蓄する。ミッキさんご夫婦は、すでに貯蓄の習慣ができているので、そんなに難しいことではないと思います。

節約に関しては、食費を除いたベビー用品にどこまで費用をかけるかは、本当に人さまざまです。ほんの少しの期間しか使わないものは、リサイクルやレンタルが便利ですが、ミッキさんはそれにできるだけ頼りたくないとのこと。その上で節約したいのであれば、ベビー用品を安いお店で購入する、使い道が限定されているものは、買うのを控えるなどの工夫をしてはどうでしょうか。

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◆ミッキさんプロフィール

フリーランスで働く、社会人7年目の32歳。滋賀県で夫と二人暮らし。結婚7年目で妊娠し、それを機に仕事を中断、現在は専業主婦。夫の手取り年収は、ボーナスを含めて約500万円、手取り月収は約30万円。毎月、家計から月平均10~12万円を貯蓄に回しており、貯蓄額は900万円以上ある。夫の給料が出たらまず貯蓄分を取り除け、外食費や交際費などの支出もかなり控えている。ただ、子どもが生まれてから、月々お金がどのくらいかかるのかわからず、支出がかなり膨らむのではないかと不安。子どもにかかるお金を節約したいが、ベビー用品はリサイクル品に頼りたくない。また、子どもが大学に入った時に、奨学金は利用したくないと考えており、どのくらい、どのように準備しておけばいいのか、知りたいと考えている。

(ヤマダケイコ/六識)

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