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専門家 デート・カップル

【男女脳の違い】男女は永遠に分かり合えない? 男女別、ケンカをしたときの行動のちがいとは?

黒川伊保子

よくある男女のすれ違いやケンカの原因を、「男女脳の違い」から解き明かす本連載「教えてイホコ先生! 男ってなに考えてるの?」。女性が理解できない男性の行動について、人工知能研究者であり、脳科学コメンテーターの黒川イホコ先生が解説&アドバイスします! 

彼とケンカをしたとき、あなたはどのような行動をとりますか? 多くの女性が仲のいい友人や同僚、家族に「彼の愚痴」を言うのではないでしょうか? 一方男性はというと、ケンカした事実から逃避するかのように何かをし始める傾向があります。そんな彼の行動に、さらにイライラする女性……。

今回は、「ケンカをしたときの男女の行動のちがい」について、黒川イホコ先生にお聞きしました。

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■イホコ先生の解説

●そもそも、腹が立つ相手に恋をする

男女脳の違い

「ケンカをしたときの男女の行動のちがい」についてお話しする前に、まずはなぜ、「男女はケンカする」のか説明いたします。

「感性が真逆の相手に発情する」というのは、脳科学上の真実です。雌雄で生殖する生物は、昆虫からクジラにいたるまで、すべからく「異性の遺伝子情報を事前にキャッチして、生殖相性のいい遺伝子の持ち主にだけ発情する」ように仕組まれています。

実は私たちは、見た目(骨格、しぐさ、肌の感じや髪の変え方)や声や触れた感じ、匂いなどから、無意識のうちにさまざまな遺伝子情報をキャッチしています。なかでも、匂い物質の1つであるフェロモンは、「免疫抗体の型の遺伝子」とその匂いの種類が一致しているのがわかっており、フェロモンは、「免疫のありよう」すなわち「生体としての強さの種類」をほかに知らしめています。暑さに強い、寒さに強い、ある種のウィルスに強い、ある種の細菌に強い、飢餓に強い、寝つきがいい、神経質(なことで身を守る)、無神経(なことで身を守る)……などなど。

さて、ではどんな相手を「生殖相性のいい相手」と我々は見なすのか。それは「自分とはまったくちがう免疫を持つ相手」です。たとえば、「暑さに強い個体」と「寒さに強い個体」がつがえば、将来地球が温暖化しても、子孫が残せますよね。このように生物多様性の論理にのっとって、地球上の生物は免疫のバリエーションを増やしてきたのです。それは人間も例外ではありません。あなた自身の恋にも、「地球のいのちの秘密」が活かされているのです。

そんなわけで、恋する2人のエアコンの適正温度は、たいてい一致しません。どちらかが使ったものを元の場所へ戻すタイプなら、もう片方は置きっぱなし。どちらかが歯磨きのチューブを下からきれいに押すタイプなら、もう片方は中途からぞんざいに絞り出すタイプといった具合になります。そんな2人が、恋に落ちるわけですから、腹が立たないわけがないのです。

●男はあきらめ、女は憤る

生態系の生存可能性を上げるためとはいえ、生活の相性が最悪な2人が惹かれあう「恋」。脳科学上なかなか厳しい試練となることがおわかりいただけたかと思います。しかし私たちはそれを乗り越えていかなきゃならないのです。

とはいえ感性のちがう脳同士は、「わかりあえること」は永遠にありません。そこで2人にできることは、「あきらめる」か「そんな相手を愛おしいと思う」かだけ。ケンカの終着点を、「わかりあって、心からあやまってもらう」ことにすると、決着は永久につかないのです。

ではどうするか。たいていの男たちは、人生の早いうちから母親との軋轢で「そもそも女とはわかりあえない」ことを身に染みて知っています。そのため、あきらめることが得意なので心配いりません。

たとえコミュニケーション・センスのいい母親に育てられた「心の会話方法」を知っている男であっても、です。そういうタイプの男は、生物多様性論理にのっとった直情的な女に惚れ、最後は「あきらめる」ことになるのがオチです。

というわけで、男は惚れた以上、惚れた女の性質をああこう言わず、あきらめてひたすら耐えることができます。そして耐えられるうちは「彼女のことが好き」だと思い込んでいます。そんな男性脳ですから、ケンカになったとき腹立たしさは発露するものの、「折り合いをつけようとする会話」にはあまり乗ってくれません。「わかってもらおう」と思っている女性からしたら、この会話がかみ合わない感じが腹立たしいですが。

女性にとって理想的な、「キミの言うこともわかる、なるほど、そこが悲しかったんだね、それは僕が悪かった。でも、きみもこうしてくれればよかったんだけど……。ううん、いいんだ、今度から僕も気をつけるね」といった展開は、脳科学上ありえないのです。脳は、常に自分の世界観でしか物事を解釈できないため、わかり合えない2人のケンカは、どんなに話し合っても残念ながら平行線です。

母親と言う女性脳に育てられた男性脳は、それを早くから知っているので、はなからあきらめ、ひたすら耐えます。このため、ケンカした後はできるだけそれを忘れるために仕事や趣味に打ち込むのです。周囲に言いつけて、憂さを晴らすなんてことはしません。

一方、父親の影響の少ない家庭(日本の家庭のほとんどですね)で育った女性脳は、「話せば、わかり合えるはず」と言う思い込みがあります。そのため「私がいかに正しいか」を居丈高に主張し、「心からあやまってもらう」ことをケンカのゴールにしがちです。しかし、肝心の男性は同じゴールに向かってはくれません。そこで女性は、周囲にいかに自分が正しいかを主張するのです。かくして、男は黙り、女はしゃべりまくる、というケンカの一幕が出来上がります。

●あやまってほしかったら、甘えてみる

男性に対して「正しいことをわからせ、心から謝らせる」ことが、いかに不毛でばかばかしいか、おわかりいただけましたか? 今後はケンカになった際、上記のように言い募るのではなく、「悲しい気持ち」を伝えましょう。

たとえば、段取りがうまく行かず、待ち合わせの時間に彼が遅れてきたとき。「だから言ったじゃない、あのとき、電車の時間を調べておいた方がいいって。そもそも、その客先、いつも長引くでしょ。だったら、その分も計算に入れなきゃなんじゃない? 今日は、すごく大事な用事なのに」と、まくしたてるのではなく、「大丈夫、なんとかなるよ」とまずは安心させてから、「あなたを待ってた時間、すごく心細かった」と甘えてあげればいいでしょう。

先日、私はこの手で、ダンスのレッスンに遅れてきた相方に、「心細い思いをさせてごめんね。もう二度と遅れないから」という極上の謝罪をゲットしました。外人コーチのレッスンで、英語が不得意な私は、本当に泣きそうな気持ちで時間をつないだので、作戦というより、心からの「心細かった」だったんですけどね。とはいえもし彼を責めたてたらきっと、遅れてきた言い訳が並ぶだけでこんな言葉はもらえなかったでしょう。

●ケンカが情熱をかき立てる

いろいろお話ししてきましたが、ときどきの激しいケンカは脳科学上、2人の仲を燃え上がらせる結果になるので、したほうがよかったりします。とうのも男性は、女性から理不尽な言いがかりをつけられると、脳が強いストレスを感じて、テストステロンという生殖ホルモンを分泌させる癖があるからです。テストステロンは、男性の下半身で分泌するホルモンで、性的な能力を高める働きをします。それと同時に、独占欲や闘争心を作りだします。

動物の雄は、身の危険を感じたとき(脳がストレスにさらされたとき)、テストステロンを出して、闘争心をかき立てると共に、子孫を残そうとするのですね。男たちが、徹夜明けにやたら元気になっちゃったり、仕事が忙しいときほど女にもてちゃったりするのは、ストレスがあるときほど、「男らしい」からなのでしょう。

というわけで、適度にケンカして、2人の絆を深めましょう。そしてケンカが多いことに落ち込まず、「ケンカが多いのは、遺伝子の相性がいい証拠」とポジティブにとらえて乗り切りましょう♪

■ケンカをした際に女性がとるべき行動

<女性がとるべき行動>
・相手の非を責めるのではなく、悲しい気持ちを伝え、甘える
・「ケンカをするほど遺伝子の相性がいい」と考え、相手をいとおしく思う
<NG行動>
・ケンカのゴールに「相手に正しいことをわからせ、心から謝らせる」を設定しない
・相手を厳しく責め立てる

(文/黒川伊保子 イラスト/地獄カレー)

次回の「教えてイホコ先生! 男ってなに考えてるの?~男女脳はこんなに違う~」は、5/23(月)更新予定です。お楽しみに!

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