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職場の「後輩指導」で困ったこととその対応法

森川ほしの/OFFICE-SANGA

新入社員のうちは「自分のことだけで精一杯!」でも許されるかもしれませんが、「先輩」という立場になればそうはいきません。戦力になってもらうべく、後輩を指導することも大事な仕事です。しかし、これがなかなか難しく……後輩指導で苦労している働く女性は多いようです。世の「先輩」たちが抱える後輩指導の困りごととは? 詳しく聞いてみました。

そこから指導しないとダメ?

・「これは常識だから言わなくてもわかるだろうということが、わからない」(32歳/その他/販売職・サービス系)

・「メモを取らずに同じことを何度も聞いてくる」(32歳/学校・教育関連/専門職)

・「新人研修の用紙に今日の研修内容を記入させたら、絵文字入りの文章を書かれて、あきれた」(30歳/医療・福祉/専門職)

残念ながら、「社会人ならわかっていて当然、できて当然」が、通用しない後輩も少なくない様子。「大事なことは、忘れないようにメモを取る」なんて、仕事はもちろん、普段の生活でもすることなのに……。先輩方の大変さ、お察しします。

言い方、接し方がわからない!

・「あまり口を出しすぎると、ストレスになるかもしれないため、程度がわからない」(29歳/商社・卸/専門職)

・「自分としてはやんわりと指摘したつもりでも、見下したような言い方と言われ、どう指摘すればいいのかがわからない」(28歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

・「質問を自分からしてこない。こちらから毎回聞くわけにもいかないし、距離感が難しい」(29歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)

理想を言えば、アレコレ指導をしなくても、後輩が自分で考えて行動してくれるとありがたいのですが……。勝手な考えで動いて、ミスが起こるのも心配。後輩指導では、どの程度放っておいて、どの程度構えば良いのか? そのさじ加減が難しいところです。

伝わっているのかどうか不安……

・「わからないことを、わからないと言ってくれないこと」(30歳/医療・福祉/秘書・アシスタント職)

・「自分の教えをきちんと理解してくれているのかわからず、いつも困る」(27歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)

・「指導しているのに、『はぁ。はい。』しか言われなかった。わかっているのか、わからないのか、イライラした」(29歳/金融・証券/営業職)

反応が薄い後輩というのも、また困りものです。わからないまま仕事を進められてしまうと、大きなミスにつながる可能性もあります。まずは、「わかったのか、わからないのか、ハッキリ答えましょう」というところから、指導しないとダメ?

打たれ弱い後輩たち

・「叱るとトイレの個室にこもって泣く」(28歳/団体・公益法人・官公庁)

・「あまり強く言うと、すぐにやる気をなくされてしまう」(32歳/食品・飲料/販売職・サービス系)

・「すぐにすねてしまう後輩。怒ったりするとすぐにすねて、辞めると言い出すので、褒めてまずはのばすようにしている」(29歳/医療・福祉/専門職)

強く注意されると、つい涙が出そうになる気持ちはわかります。しかし、たとえ新入社員であっても、もう立派な社会人。すねて「辞める」と言い出すなんて、もってのほかです。ただ、若い世代には怒られ慣れていない人が多いそうですし、言い方が難しいですね。

「やんわりと指摘したつもりでも、見下したような言い方と言われ、どう指摘すればいいのかがわからない」というコメントのように、後輩指導の際の話し方・言い方に困っている女性は多いようです。

専門家コメント

そこで、職場の後輩と接するときの話し方のコツについて、話し方講師の栗原君枝先生に話を聞いてみました。

「キツイ印象になるのを避けるためには、説明や依頼、注意などの最後を、疑問形にするという方法が効果的です。たとえば、『この仕事は、この方法でやっておいてね』と言われると、『押しつけられた』と感じる人もいます。そこで、『この仕事は、この方法でやっておいてくれる?』『この仕事は、この方法が良いと思うけど、どうかな?』など、疑問形で話すように心がけると、かなり印象が和らぎますね」(栗原先生)

また、後輩が理解しているかどうか確かめたい場合も、話し方を工夫すると良いそう。

「『わかった?』『大丈夫?』と聞きたくなりますが、これでは上から目線な印象を与えてしまうかも。後輩によっては、怒られたと感じるかもしれません。『わからないところがあれば、私に聞いてね』と言い換えると印象が和らぎ、後輩としても質問しやすくなるのではないでしょうか」(栗原先生)

年齢も違えば、育った環境、仕事に対する考え方も違う。そんな後輩を相手にするのは難しい面も多々ありますが、後輩を育てることは、職場にとってはもちろん、自分自身にとってもプラスになるはずです。後輩指導のことで悩んでいるという人は、話し方を工夫してみるといいかもしれませんね。

(森川ほしの/OFFICE-SANGA)

※『マイナビウーマン』にて2016年4月にWebアンケート。有効回答数408件(22~34歳の働く女性)
※画像はイメージです

※この記事は2016年04月21日に公開されたものです

森川ほしの/OFFICE-SANGA

大学で美学を学び、「美とは何ぞや」生涯この問いと向き合っていくことを決意。言葉、人、恋愛、社会など、さまざまものの中にある「美」を求め、フリーライターの道へ。マイナビウーマンで恋愛、マナー、話し方などに関するコラムを担当。

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