“燻製”ブーム到来! 食材を「燻す」ことの魅力とは?
『燻製ライフ』(扶桑社)の出版を記念したイベントが、4月8日に「マルノウチリーディングスタイル」にて行われました。会場にはパナソニックから発売された「燻製ロースター けむらん亭」を使った燻製料理が振舞われたほか、編集長をつとめた小林孝延さん、モデルのAYUMIさん、料理研究家の河瀬瑠菜さんによる「燻製」トークショーも。注目度が高まっている「燻製」について、イベントレポートを交えお伝えします。
燻製にはまる人続出中! その魅力とは?
『燻製ライフ』では、燻製の作り方や、料理のレシピが載っているだけではなく、手作り燻製ライフを愉しむ個性的な6人を紹介しています。編集長の小林さんによると同書のコンセプトは、ライトでオシャレに「燻製」を楽しめる本。書店のアウトドアコーナーに並んでいる初心者向けの専門書ではなく、「燻す」を煮る、焼く、炒めるといった調理法のひとつとして扱った本だそうです。
同書にも登場しているAYUMIさんは5年前に、小林さんから薦められ燻製を始めたそう。燻製をはじめた当初は鳥のもも肉をうまく燻製できず、失敗もあったそうですが、お子さんが大好きなチーズの燻製が出来上がるのを楽しみにして見張ってくれたり、家族とおいしくなるための時間を待つのが楽しいと話されました。
編集長小林さんが燻製と出会ったのはなんと30年前。燻製にはまっている理由は「料理で遊べる。毎回発見がある奥の深いところ」だとか。そんな小林さんが燻製を手軽に作る裏技やおいししく作る秘訣を教えてくれました。
ポイントは、食材の表面に水分があると煙の苦味成分が付いてしまので、「表面を乾燥させる」こと。とはいえ、外で風干ししたり、スモーカーで熱を加えないように干すのは面倒ですよね。そこで前日、そのまま冷蔵庫にラップ無しで入れて置く方法が使えるそう。直接食材を入れて置くのに抵抗がある人は、脱水シートに包み乾燥させる。それから燻製すれば、当日は10分ぐらいで作れるそうです。朝ごはんにも間にありますね。
おいしい燻製の作り方については、市販のベーコンを追いスモークすると、高級ベーコンの味になるそう。ほかにもおすすめの食材は、かまぼこ、えだまめ、いちじくで、とっておきは、「生のバナナ」! スモークするとトロッととけてウイスキーのような風味になるのだそうです。
匂い問題を解決! 「燻製ロースター けむらん亭」で新しい燻製の楽しみ方
燻製ロースターを使った実演では、河瀬さんが同書にも紹介されている燻製サバのリエットを作られました。作り方はとっても簡単。あらかじめ焼いておいた塩サバをアルミ箔で包んで、けむらん亭の網の上にセットするだけです。「けむらん亭」はロースターなので燻すだけでなく、焼くことも可能。焼いてから燻せば旨味が凝縮してより美味しく出来上がるそうです。
燻すだけでできる意外に簡単な燻製ですが、「匂い」が気になりますよね。AYUMIさんも休日にベランダで燻製をする際は、ご近所に洗濯物が出ていないかチェックしたうえで、事前に告知して行っているそう。しかしロースターを使えば匂いがもれないのでとても便利ですね。
いよいよ実食!
試食のベーコンが出来上がりました。扉をあけると香ばしい燻製の匂いが広がります。先に頂いたサバのリエットは、サバ独特の生臭さが焼いたあとに燻製されることで魚の旨味と香ばしさが引き立ち大人の味に! 白ワインに合いそうです。ベーコンも、旨味がぎゅっと濃くなったうえ、香りと美味しさが一段とレベルアップ。ビールと一緒に食べたい味に仕上がっていました。
まとめ
実は筆者も、陶器製の燻煙器をもっていて、トライしたことがあるのですが、なんだか生っぽくて美味しくなかったうえ、その後2、3日家中が煙っぽくなってしまい家族にヒンシュクをかった苦い思い出があります。
しかし今回のイベントに参加して、「燻製」の正しい調理法や器具の使用法を知り、燻製の魅力も再発見。「燻製はアウトドアでするもの」という感覚でしたが、休日におうちで挑戦したくなりました。
(岩崎弘美/フォルサ)
※この記事は2016年04月15日に公開されたものです