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P&Gが啓発組織「P&G ダイバーシティ&インクルージョン啓発プロジェクト」を発足

近年、企業において、女性の活躍推進や男性の育児参加の促進、グローバルな人材の育成など、より多様な人材を経営施策に取り入れる「ダイバーシティ経営」の必要性が高まってきています。

そのような中、長年「ダイバーシティ&インクルージョン」に取り組んできたP&G(プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン)が、その取り組みを対外的に推進する「P&G ダイバーシティ&インクルージョン啓発プロジェクト」を発足しました。どのようなことを行うのか、またプロジェクトの目的とは何か、同社の取り組みをレポートします。

「ダイバーシティ&インクルージョン」とは、多様性の受容と活用のこと。現在、多くの企業がダイバーシティ経営に取り組み始めているが、同社ではこれまでも経営戦略の一環として、長年行ってきた実績があります。

「ダイバーシティ&インクルージョン」の在り方について熱く語っているスタニスラブ・ベセラ氏

「ダイバーシティ&インクルージョン」の在り方について熱く語っているスタニスラブ・ベセラ氏

実際に取り組みを行う中で、重要なことは何かと尋ねたところ、「ダイバーシティを“風土”として根付かせることが必要」と同社社長のスタニスラブ・ベセラ氏。社内でスムーズに女性登用を進めることや、男性社員も気兼ねなく育休を取得できるようにするためには、数値目標の設定や、ダイバーシティに関する制度の導入だけでは進まないのだといいます。

今回、立ち上げたプロジェクトは、経営トップが直に管轄する啓発組織とのことで、同社の本気ぶりがうかがえます。これまで同社が長年培ってきたダイバーシティ経営のノウハウ・知見を活用し、日本社会・日本企業におけるダイバーシティ&インクルージョンの推進に貢献していくとのことです。

活動は主に2つに分けられます。ひとつは日本におけるダイバーシティ経営の課題の顕在化と、「ダイバーシティ&インクルージョン」の啓発活動。プレス向けセミナーや一般向けシンポジウムを開催するほか、ビジネスパーソン対象のアンケート調査を行い、ダイバーシティ経営の現状と課題点を顕在化していくといいます。すでに取り組みは始まっており、3月15日には「ダイバーシティに関する潜在意識調査」の結果を発表しました。

ふたつ目は同社のノウハウを活用した、実践的な「ダイバーシティ&インクルージョン研修プログラム」の対外提供であります。これは日本企業向けのプログラムで、各企業が自社で推進していくために必要なスキルをまとめたもの。同社の社員トレーナーが企業を訪問し、実施します。5月ごろから、プログラムの検証も含め試験的に開始するといいます。

5月には「ダイバーシティ&インクルージョン」を広く訴求するためのシンポジウムも開催予定とのことです。同社では、「このプロジェクトの活動を通じて、社外と接点を持つことは、当社にとっても良い刺激となり、P&Gのダイバーシティ&インクルージョンやイノベーションも、更に進化させることにも繋がると考えています」と語っています。

※この記事は2016年03月17日に公開されたものです

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