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【女の嘆き】友人と再会して嫌な気持ちに……住む世界がちがうと、もう友だちではいられない?

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

<今回の嘆き>
遅い夏休みをとって東京から帰省した友人と、久しぶりの再会。高校時代は毎日のように一緒にいた彼女は、独立起業した元上司に誘われて大手広告代理店を退職し、今や社長の右腕として多忙を極めているそう。一方の私は、代わり映えのしない地元の仲間とぬるま湯の日常。彼女が語るドラマや小説の中の出来事のような話に、馬鹿みたいに「すごいね」を連発し、なぜか傷ついたような嫌な気持ちになってしまいました。今後、彼女と友だちでいつづけられるかどうか、自信がありません。

心理学者のカール・ロジャーズは、「すべての人には、成長へ向かおうとする自己実現傾向がある」と言いました。今よりもっとよくなりたい、変わりたいという気持ちは誰の心にもあると考えたのです。とはいえ、毎日激しく変化する世界というのは、たとえて言うなら狭くて急ならせん階段を全速力で駆け上がるようなもの。それではあまりにめまぐるしく、心身の負担が大きいため、階段の踊り場のように平坦な場所もほしくなるのが人情。このように、成長や変化に向かおうとする力と、安定にとどまろうとする力のはざまで揺れることは、人間の二律背反(アンビバレント)な一面とも言えます。

今回の友人との再会では、変化の真っただ中にある友人と、安定にとどまっている自分との対比を目の当たりにして、葛藤が生じたということでしょう。

女の嘆きの処方箋

その1 自分の感情を正しくつかんでストレスをコントロール

友人との会話の中で、自分がどう感じていたかをつぶさに思い出してみましょう。友人があなたを嫌な気持ちにさせる意図があって自慢話をしたのではなければ、多くの場合、自分で勝手に感情をこじらせていることが多いもの。以下に、わき起こった内的な会話と、そのもとになった感情の一例を書き出してみます。

<内的会話と感情の例>

・いいな、毎日が刺激的で充実していて。(羨望)
・私の人生、平凡すぎて彼女の足元にも及ばない。(劣等感)
・年をとっても価値観は一緒だと思っていたのに。(寂しさ)
・もしかして、社長の愛人にでもなって重用されているとか?(嫉妬)
・私は昔話ばかりで、今の自分について話すことがない。(羞恥)
・同じ年とは思えない経験ばかり! 私は何にも成長していない。(焦り)

おそらく会話そのものは流れるように展開し、表面的には楽しく過ごして別れたはず。でも、心の中では上記のような気持ちが次々とわき起こっており、そのたびに笑顔の裏で抑え込まれていたとしたら……。それは相当なダメージとして返ってきます。せめて、冗談交じりにでも本音を表現できていたら、別れたあとの苦しさは軽減されたかもしれません。

その2 刺激を排除せず、異文化交流と考える

価値観を共有できない相手や、目に見えないランクのちがいを感じる相手に対しては、たしかに身構えてしまいます。それを不快な刺激として遠ざけ、心地よくいられる人とだけ付き合うのもひとつの手。しかし成長のためには、自分の心を乱す相手を「自分が生きていない、もうひとつの可能性を生きている異文化の人」と捉える視点も必要です。

「今あるものとは別の世界がある」という認識は、安定を揺るがすもの。可能性や選択肢が増えるのは一見いいことのようでいて、期待や希望と同じくらい不安や葛藤をもたらします。というのも、複数の選択肢があると、自分にとって最適な道を選び取るために、調べ、試し、努力し、交渉するなど、やるべきことが増えてしまうから。そんな面倒なことをせず、だいたいの合格ラインで手を打ちたくなりますが、本当に自分を生かす道は試行錯誤でしか見つけられないのも事実。おそらく友人も日々、自分が選んだ道を手探りで進んでいるはずです。あえて困難な道を自ら選んで生きるという、その勇気や意欲に感化されて心がざわついているのなら、友人との再会は異文化交流としてのよい刺激と呼べるのでは。

その3 今いる場所で、どう咲くかを考える

異文化に感化されたら、慣れ親しんだ環境を捨てて大きなチャレンジをしなければならないかというと、そうとは限りません。環境は変わらなくても、内面から変化が起こることによって満足度や幸福度が上がることもあります。たとえば、じっくり本を読んだり、新しいことを学んだりして自分を見つめる時間を持ち、ちがう考え方の人たちと心をひらいて交流することで、すでにある環境(仕事や人間関係など)に対して新しい魅力を発見し、自分の人生を輝かせることもできます。いきなり大きな物理的な変化を起こすより、まずは自分の内面から小さな革命を起こしていくほうがリスクは低いもの。自分の内側に眠っている幸せの種が、もうすでに芽吹きはじめているかもしれません。

※画像は本文と関係ありません

(心理カウンセラー:三吉野愛子)

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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