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【女の嘆き】彼氏の「離婚を考えている」発言から一年が経過……道ならぬ恋に勝算はあるの?

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

<今回の嘆き>

妻子ある男性と交際しています。彼の口から「妻とは離婚を考えている」という言葉を聞いてから一年が経ちました。普通の恋人同士のように会えるし仲もいいので、最近は彼が既婚者であることを忘れそうになります。わざわざ離婚について問いただして関係がギクシャクするくらいならこのままでいいと思うのですが、彼との交際が長くなるにつれ、家族や友人との距離が開いていく感じがして焦ります。この状態から幸せになるのは、やはり難しいでしょうか。

現代では、配偶者がいる男女が別の異性と恋愛し、性的な関係を持つ婚外恋愛を“不倫”と言いますが、もとは倫理を外れたことや人の道に反することを意味します。その道ならぬ関係に足を踏み入れるときは、「まずいかな、まずいよね」とうすうす感じてはいても、その倫理観をはるかにしのぐときめきに負けてしまうもの。ぬきさしならぬ関係になったころ、急に罪の意識に襲われたり、虚しさや寂しさを覚えたり、そうかと思えば、「わざわざ波風を立ててまで今の状況を変える必要はない」と現状を肯定したい気持ちに駆られるなど、心は千々に乱れることに。

そもそも“道から外れたところ”で成り立っている関係に、普通の恋人関係や結婚生活といった“道の上に成り立つもの”を求めることで苦悩がはじまるとも言えます。とはいえ、横道から入った恋に勝算はないわけではありません。道ならぬ恋で幸せをつかもうと思ったら、少し考え方を変える必要があります。

<女の嘆きへの処方箋>

●その1 “消耗する関係”なら、関係の清算も検討する

恋に落ちるのに理由はないと言う人もいますが、人は実にさまざまな目的で恋愛をするもの。例えば、置かれている状況で感じる強いストレスを麻痺させるために、より強い刺激として高いリスクをはらむ恋愛を求めるケース。また、既存のパートナーとの間で満たされない気持ちを埋めるためにほかの恋愛関係に逃げ込むケース。ほかにも、自分とはちがうタイプの相手に抗いがたい魅力を感じて強く惹かれ合うケースなどがあります。

自分が相手に何を求めているか自覚していれば、どこまで踏み込み、何を与え合い、どこで幕を引くのかは自分で決められます。もし、なんとなく好きという理由で婚外恋愛にハマり、漠然と「彼に幸せにしてもらいたい」と願っているなら、その恋愛から得るものは少ないでしょう。道ならぬ恋から幸せをつかもうと思ったら、折に触れてお互いの目的をすり合わせることは必須です(多くの男性は抵抗しますが)。残念ながら“愛と時間を消耗するだけの将来のない関係”だと悟ったら、潔く関係の清算を試みることが幸せへの近道となります。

●その2 ずっと先の恋の結末を予測してみる

もしも婚外恋愛のまま10年も20年も関係が続いたら、どんなことが起こるでしょうか。想像しにくいことではありますが、一度考えてみましょう。

・お互いの家族関係はすでに崩壊しているかもしれない

・お互いの家族に訴えられているかもしれない

・お互い年をとり、体の関係はなくなっているかもしれない

・どちらかが経済的に困窮しているかもしれない

・子どもを持つことは、とうの昔に諦めているかもしれない

・どちらかが大病をしても、看病等で側にいられないかもしれない

・どちらかが亡くなるとき、最期のお別れができないかもしれない

年老いた自分や相手のことは想像できないとか、経済的困窮や体の関係がなくなった状態はありえないなどと思うのであれば、その恋の寿命は案外短いかもしれません。というのも、恋のときめきの部分だけを一生続けることは、たいへん難しいことだから。上記のようなずっと先の予測をしてもなお、相手のことが大切で、お互いを必要な存在だと思える場合、道ならぬ恋から幸せをつかむ可能性は十分にあると言えます。

●その3 関係を格上げするという展開もある

不倫文化を容認するわけではありませんが、結婚していてもいなくても、縁あって出会った相手とお互いの素晴らしい面を認め合い、交流を重ねることで自分自身の魅力やモチベーションを向上させることができるなら、それは本来とても素敵なこと。そこに不用意に体の関係を持ち込んでしまったがために、何のために出会ったのかわからなくなるということはよくあります。いったん深みにハマった関係性を変えるのは容易ではありませんが、体の関係を清算してもなおありあまる魅力を感じる相手なら次のステージが用意されている可能性が。“いわゆる不倫関係”から、お互いの人生における重要なキーパーソンやソウルメイトという関係に格上げされる展開もあり得るので、人生とはわからないものです。

※画像は本文と関係ありません

(心理カウンセラー:三吉野愛子)

※この記事は2015年06月07日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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