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【女の嘆き】口を開けば愚痴ばかり! “不幸体質”の友人にイライラする私、どうしたらいい?

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

<今回の嘆き>

悩むのが趣味なのではないかという友人がいます。連絡が来るときはだいたい悩んでいるときで、電話でもメールでも対面でも、一方的にお悩み相談がはじまります。恋愛の愚痴、仕事の愚痴、健康面の心配など、いつも追い詰められた雰囲気の彼女。そのわりに、こちらが一生懸命考えたアドバイスには生返事。まるで幸せになる気がないかのような彼女の態度にイライラしてしまいます。

相談してくる人は、問題を解決したい人だと思われがちですが、そうとも限らない側面があります。つまり、問題解決のために必要な情報や助言を求めるタイプの相談と、「とにかく遮らずに黙って聞いてもらいたい」「たいへんな状況をわかってほしい」という受容や共感を求めるタイプの相談があるということ。

問題解決が得意な人が、受容や共感を求めるタイプの相談をされると苦痛を感じるはず。どう考えても最短で問題解決ができるはずの合理的なアドバイスをことごとくスルーされ、出口の見えない話に付き合って時間を奪われる感覚を覚え、多大な労力をかけても問題が解決しない状況に自尊心を脅かされる。これでは、相談を受ける側が燃え尽きてしまいます。

相手にとって役に立つ相談相手になるには、経験豊富であることや、気の利いたアドバイスができることがは必須条件ではありません。ちょっとした情報提供やアドバイスで役に立てるなら気前よく力になってあげればいいのですが、そうでない場合は一歩引いてやり方を変えたほうが賢明です。相手によって相談の受け方を変えることは、自分の大切な時間や心を守ることでもあります。

<女の嘆きへの処方箋>

●その1 “聞く”に徹することができたら問題は8割解決

問題を抱えているオーナーは相談者であり、その問題を解決する責任を負うのも同じくその人である、ということをしっかり頭に入れておきましょう。自分が代わりに問題を解決しようと乗り出すと、思わぬ抵抗にあって疲れ果ててしまいます。

まずは話を全部聞くこと。悩みがある人の頭の中は、さまざまな感情や情報や選択肢が入り乱れています。多少、つじつまが合っていなくても相手が話すことを受け止め、頭の中を整理するお手伝いをすることに徹していると、相手は勝手に矛盾に気づき解決策を見出していくもの。ひたすら聞くのは時間がかかるし、宙ぶらりんの不安定な状況をともにするので非常に疲れます。でも、大切な相手の役に立ちたいと思えるときにはトライしてみて。

●その2 意見やアドバイスは、“言いっ放し”が鉄則

人にとって、聞くと話すでは圧倒的に話すほうが気持ちいいもの。なので、悩み事を聞く立場であってもついアドバイスをしたくなるのが人情。でも、悩みの真っただ中にいる人は、心のモヤモヤを整理できるまでは、どんなにいいアドバイスをされてもまともに耳に入らないのです。かといって、友人なのに自分の言いたいことを我慢してひたすら聞き続けるというのも不自然。そんなときは、次の点に注意して口を開きましょう。

それは、「もうあきらめなよ、ね?」「一番いいのは○○じゃない?」と結論を急いだり、「絶対○○するべきだよ!」などと指図したりしないこと。「私の個人的な意見だけど、参考までに言うね」とか、「最後は自分の気持ちとタイミングで決めたほうがいいいと思う」などと、自分にも相手にも逃げ道を作っておくことが大事です。

相手がアドバイスを聞き入れないことで幸せになれなくても、それはあなたの責任ではありません。相手には相手の、“幸せになる方法とタイミング”があるので、背負いすぎないように。

●その3 “聞き役”の仮面は付け外し可能にしておく

仕事や恋愛のことで頭がいっぱいのときに、一方的に誰かの悩みを聞かされるのは誰でも苦痛なはず。でも、友人だからという理由で、「やさしくしなきゃ」「役に立たなきゃ」とがんばりすぎるのは禁物。そこで、聞き役に疲れたときの2つの対処法をお伝えします。

<まとめ>

ひとつは、疲れてきたら話を切り上げる方法。「明日、朝が早いから、また時間をつくって続きを聞くね」「今月中は仕事が忙しいんだけど、来月に入ったら少しゆっくり話せるよ」などとさりげなく切り上げます。もうひとつは、聞き役をやめて自分が話をする側にまわる方法。「私も話したいことがあるの。ちょっと聞いてもらえる?」などと切り出します。内容は、悩みごとでも楽しいことでも何でもいいのです。こうして役割をチェンジすると、人の話を黙って聞く側の気持ちを相手にも実感してもらうことができ、対等な関係を促せます。

※画像は本文と関係ありません

(心理コーディネーター:三吉野愛子)

※この記事は2015年05月31日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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