あなたは大丈夫? 隠れ冷え性に要注意!
「隠れ冷え性」という言葉、聞いたことがありますか?
「冷え性」というと、夏でも手や足の先が冷たく、カイロを手放せない……というのをイメージしますよね。しかし、「隠れ冷え性」の人は、手足はポカポカしているのに、内臓が冷えてしまっているのです。これは、冬よりも夏に多いといわれています。
そもそも冷え性とはなぜ起こるの?
血液は、心臓から出て全身の臓器に行って酸素や栄養分を運び、また心臓に戻ってきます。このとき、下半身や手足からの血液は重力に逆らって心臓に戻ってこなければならないため、上半身に比べて下半身や手足は血液循環が悪くなりがちです。加えて、手足は体幹部に比べて体積あたりの表面積が大きいため、もともと熱が逃げていきやすく、冷えやすい部位でもあります。手足や下半身が冷えた状態が長く続いていると、体は「これ以上冷やしてはいけない!」と判断します。すると、手足の血管をぎゅっと締めて、熱がこれ以上逃げていかないようにするわけです。そのため、手足は血行が悪くなってしまい、さらに冷たくなるけれど、体の中までは冷えない、というのが通常の冷え性です。
隠れ冷え性は、自律神経の乱れが主な原因
冷暖房がよく効いた屋内で長時間すごしていることなどが原因で、自律神経の働きが弱まってしまうと、この体の防御反応がうまく働かなくなってしまいます。すると、手足の血管が開いたままになってしまいます。そのため、さらに熱が出ていってしまい、体の中まで冷え切ってしまう状態に陥ってしまいます。これが隠れ冷え性が起こるメカニズムと考えられています。
隠れ冷え性を今すぐチェック
隠れ冷え性では、以下のような特徴があります。これらの特徴を満たす人は要注意! 隠れ冷え性の可能性があります。
体温が低め(36度以下)
便秘や下痢を繰り返しやすい
(内臓の血液循環が悪くなり、特に腸の動きが悪くなることで起こります)風邪をひきやすい
(内臓が冷えてしまうと、体全体の免疫力が下がってしまうためです)隠れ冷え性対策
冷暖房の設定を調節する(冬は18~20度、夏は26~28度)
生野菜や冷たいものを食べない、温かいものを摂るようにする
全身を使った運動をする(ジョギング、ストレッチなど)
体の中から温めて、健康な体を作りましょう!
(文:28歳女性医師/Doctors Me、構成:マイナビウーマン編集部)
※画像はイメージです
※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2015年03月07日に公開されたものです