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意外と伝わっていない! 医者への上手な痛みの伝え方ポイント7つ

河田 圭司

病院病院に行ってお医者さんに病状を話したときのことを思い出してみてください。「頭が痛い」「お腹が痛い」と伝えたものの、痛みにもいろいろな種類があり、いつから起きたのか、どれくらい痛いのかなど症状は異なります。実はその痛みの表現、医者に正確に伝わってないかもしれません。かわたペインクリニックの院長 河田 圭司先生に、上手な痛みの伝え方についてうかがいました。

自分の痛み、ちゃんとお医者さんに伝えられている?

いざ病気やケガで病院へ行ったときは、なかなか平常心ではいられないもの。すぐにお医者さんに治療してもらいたくて、思いのままに自分の症状を伝えてしまいます。けれど、その表現、実はなかなかお医者さんには伝わっていないことも多いようです。

「痛みを上手に医師に伝えることはとても大事なことです。例えば、ただ“頭が痛い”だけですと、診断や治療に時間がかかったり、的確な治療がされなかったりすることもあります。病気を治すことは、患者さんと医師の共同作業だと考えます。自分で主体的に痛みを医師に伝える技術を身につけておくといいでしょう」(河田先生)

痛みの上手な伝え方のポイントは?

これまでお医者さんに話していた自分の症状、実はとても不足している部分がありそうです。

「痛みを上手に伝えるためには、次の7つのポイントにしぼれば簡単です」(河田先生)

1)痛みの発症時期・きっかけ
2)痛みの部位・強さ
3)痛みの性質
4)痛みのパターン(1日中持続、一時的、周期的、たまになど)
5)どうすれば痛みが悪化・軽減するか
6)日常生活に支障はあるか
7)今行っている治療や薬の効果

「特に大事なのは痛みの強さや性質、パターン、悪化・軽減についてです。
一番痛いときを10として一番痛みが強いとき、弱いとき、平均のシチュエーションや性質を話されるといいでしょう。痛みの性質とは、鈍い・鋭い・重い・ピリピリ・ジンジンなどです。また、筋肉痛なのか神経痛なのか、関節痛、心因性痛なのかもわかる範囲で伝えられるといいですね」(河田先生)

例えば、頭が痛い場合、どのように伝えればいいのでしょうか?

「『2日前からズキンズキンとこめかみのあたりに突き刺すような痛みが3~4回起きるのが、1日に10回~15回ほど起きます。目を閉じると痛みは軽くなります。横になっているほうがラクになります』などと詳細に伝えましょう」(河田先生)

7つのポイントを押さえれば簡単に伝えることができそうです。ぜひ家で練習してから医者の元へ出かけてはいかがでしょうか。

(取材協力:河田 圭司、文:石原 亜香利)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.07)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年11月16日に公開されたものです

河田 圭司

医療法人 良仁会 かわたペインクリニック 院長、医学博士、日本ペインクリニック学会専門医、日本麻酔科学会専門医。1964年生まれ。近畿大学医学部卒業後、麻酔科学教室でペインクリニックを担当。済生会中和病院麻酔科医長を経て、2003年に奈良県で、麻酔科と心療内科の併設クリニックを開院。現在は、“体と心の痛みのかかりつけ医”を目指し、神経ブロック療法を中心に、薬物療法・理学療法・リハビリテーション・心理療法・手技療法・栄養学療法など、様々な治療法を組み合わせた痛みの治療を行う。 URL:http://www.kawata-cl.jp/index.html

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