ツラいのに、誰も相手にしてくれない“低血圧”は病気じゃないの?
■低血圧とは?
朝起きるのがつらい、午前中はだるく元気がない、よくめまいや立ちくらみがするという低血圧の悩みは本人にしかわかりません。病気ではないから、と言われたり、怠けているのではないかと疑われたり、つらいですね……。
血圧が正常より低い状態を低血圧といい、収縮期(最高)血圧100mmHg以下が目安とされています。日常生活に支障をきたすようなら治療すべきでしょう。
■低血圧の原因とは?
【常に血圧が低い場合】
特に若い女性に多く、やせ形で虚弱体質の人に多くみられます。自律神経や内分泌系の働きが弱かったり、血液の量が少なかったりするケースがあるようです。
【起立性低血圧の場合】
立ち上がるときに、立ちくらみ、めまいなどが起こります。ひどいと失神することもあります。座った状態の血圧より起立時の血圧が20以上下がるときは起立性低血圧です。自律神経の働きの鈍いことが多いようです。立ち上がるときに重力で血液は足のほうに下がろうとします。それに自律神経がうまく対応できず、とっさに血液を脳に送り込めないので、脳が虚血状態になり、立ちくらみなどが起こるわけです。
■対処法は?
1)無理なダイエットをせず、規則正しい食事をする。特に朝食を抜かずに、エネルギー補給をしましょう
2)早寝早起きを心がけ、十分な睡眠をとる。適度な運動を心がける。すべて、自律神経を整える働きがあります。
3)アルコールを控える。アルコールには血圧を下げる作用がありますので、起立性低血圧の方は、失神を起こしやすくなります。
ただし、心筋梗塞や不整脈などの心臓の疾患、肺塞栓などの肺の疾患、甲状腺機能低下症(橋本病)やアジソン病などホルモン疾患が原因で低血圧の症状が出ることもありますので、急に症状が出現したり、症状がひどくなるようでしたら、内科の受診をお勧めします。
(文:31歳女性内科医/Doctors Me、構成:マイナビウーマン編集部)
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※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.31)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2014年10月19日に公開されたものです