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嫌いな人をますます嫌いになってしまう心理とは?―「警戒仮説」に従うと、負の感情が膨らむ

一度でも、「この人、好きじゃないな……」と思ったら、なかなかその気持ちは変わらないもの。それどころか、その人のことを考えると、ますます嫌いになってしまったりして……。今回は、そんな「嫌い」が加速する心理について、ご紹介しましょう。

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知らない相手には、「警戒仮説」が働く

誰でも、自分のよく知らないものや、よく分からないものに出会うと、不安や恐れを感じたりしますよね。そして、そのえたいの知れないものによって、自分が不快な気持ちになるのを未然に防ごうとする心理が働くと、人は攻撃的な姿勢をとるのです。

それは、対象が「人」の場合も同じこと。普段仲良くしていない人の悪口や批判をつい口にしてしまうのは、このためです。心理学では、これを「警戒仮説」と言います。

「警戒仮説」に従うと、負の感情が膨らむ

いったん、警戒仮説に従ってしまうと、たとえ直接的な関わりがなくても、一方的にその人への攻撃性が高まっていきます。そのため、相手の一挙手一投足を気にしてしまい、嫌な部分が余計に鼻につくようになります。さらには、わざわざ相手の「気に食わない言動」を探してしまったり……。

その結果、相手のことをますます嫌いになってしまうのです。しまいには、顔を見たり声を聞いたりするだけで、「嫌い」という感情が条件反射で生まれます。この現象は、心理学で「アンカー」と呼ばれています。

感情は、パターン化される

私たち人間の脳には、「一般化」という機能が備わっていると言います。それは、過去の経験に似た出来事があると、そのときと同じ感情になるよう、自動的にパターン化されること。つまり、前に嫌いになった人にどこか似ている特徴がある人に出会えば、同じ「嫌い」という感情が芽生えてしまうのです。

しかし、この「一般化」の機能をうまく利用すれば、感情をコントロールすることもできます。嫌いになるパターンがあるのなら、好きになるパターンも自分で作れば良いのです。そうすれば、ますます嫌いになる連鎖を断ち切れるかもしれません。

一度嫌いになると、相手の嫌なところばかりが目について、どんどん嫌いになってしまうもの。そうならないためには、相手のことをよく知らないまま、どんな人かを決めつけないことが大切です。勝手に「嫌いな人のパターン」に当てはめてしまわないよう、気をつけましょうね。

※この記事は2014年09月12日に公開されたものです

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