仕事の職場で、女性同士格付け合う姿を見かけたことはありませんか? 中には自分も巻き込まれたなんて人もいるのではないでしょうか。そんな職場でのマウンティングについて、実態とその対処法についてまとめました。明日からの人間関係を潤滑にするためにぜひチェックしておきましょう。
■職場マウンティングの実態
マウンティングとは、哺乳類のオスがメスの尻に馬乗りになり交尾の姿勢をとる行動のことで、社会的順位を確認する意味合いもあります。つまり職場における「マウンティング」の意味は「相手より自分のほうが上」とアピールすることです。どうも女性が集まると、これをしたがる人が出てくるのです。そんなマウンティングの職場における実態について、読者のアンケートから読み取っていきましょう。
●みんな職場女性の人間関係に悩んでる
職場の人間関係に悩む女性は多いと思います。中でも女性同士の人間関係に悩む人が多いということがわかりました。
職場の女性が「コワい」と答えた人は約4割以上も!
なんと77%以上の人が「男性が多い職場」が働きやすいと答えています!
職場の女性同士の間であると思う「暗黙のルール」について調査してみました
◆職場の女性同士の間であると思う「暗黙のルール」
第1位/「旅行に行ったら、必ずおみやげのお菓子を買ってくる」……42.8%
第2位/「出会ったら声を出して挨拶」……40.2%
第3位/「雑用や共有スペースの掃除は後輩が進んでやる」……20.8%
⇒詳しく読む:『職場の女性同士の間であると思う「暗黙のルール」』ランキング
●恐怖のマウンティング体験談
続いて、実際に体験した、見聞きした、働く女性のまわりで起こったマウンティングについて詳しく聞いてみました。最近職場で「なんかマウンティングされてる!?」と感じている人は、ぜひチェックしてみましょう。
経験自慢
・「『ヨーロッパくらいしか行ったことない』と旅行自慢してきたので、『私もあんまり海外行ったことないんだよねー。まだ10か国くらいかな?』と自慢返しした」(23歳/生保・損保/事務系専門職)
ランチタイムも気を抜けない
大盛りを頼んだら大食いと思われ……。唐揚げ弁当を買ってきたら女子力が低いと思われ……。サラダだとダイエットアピールしてると思われ……。何を食べても蹴落とすための判断材料にこじつけられちゃう。
モテ自慢は厳禁!?
・「過去にモテたエピソードを話す機会があり、みんなで話していたら、先輩から急に『遊んでいるね』と皮肉を言われた」(27歳/ソフトウェア/技術職)
相手を褒めるのは自分アゲの前座
・「『えーすごーい、でも私も○○で……』という、自分の自慢に入る前の、心のこもっていない”すごい”」(32歳/食品・飲料/事務系専門職)
■マウンティングする女子の心理とは
マウンティング女子の実態がわかったところで、一体なぜ女たちは格付けし合うのかに迫りたいと思います。
●他人と比べてしまう女性の心理とは
女はヒエラルキーを確認する生き物
女性の他の女性と比べる行動は、まさに“習性”とも言うべきもので、異性をチェックするよりオンナ同士観察することにもっと時間をかけているそうです。
マウンティングとは異性をゲットする競争市場の中、無意識に競争相手を吟味し、群れを支配する雌(メス)を見つけ「オンナのヒエラルキー」を確認する行動。相手が見ず知らずの人でも仲良しの友だちであっても、これは同じ。オンナの沈黙の戦いは日々繰り返されているのです。
●どこを格付けし、どこに優越感を抱くのか
働く女性たちはどんなところでマウンティングし合っているのでしょう。女性同士ならではの価値観、優越感・自慢ポイントが見えてきます。
彼氏のルックスがマウンティングポイント
・「ルックスの面は客観的に勝ち負けが見えるから」(27歳/金融・証券/事務系専門職)
他人の持ち物に厳しい!
・「『化粧品貸して』と旅行先で言われ、ポーチの中の化粧品をチェックされ値段まで聞かれた」(28歳/電機/技術職)
結婚というヒエラルキーの高みへ
・「友だちの結婚相手が高学歴・高収入。高身長のイケメンで、負けたと思った。男として完璧な人だったから」(26歳/アパレル・繊維/事務系専門職)
同窓会では肌状態もチェックされてしまう模様……
・「同級生の肌がきれいかどうかはチェックしてしまいます。自分より肌がきれいな子には『どんなケアをしているの?』と、スキンケア方法を聞きます」(28歳/化粧品)
●マウンティングする女子の特徴
どんな女性がマウンティングをしてくるのでしょう。敵を知ればおのずと対処法も見えてくるもの。女性たちのアンケート調査で見てみましょう。
比較するのが大好き
・「友人の彼氏の情報を根掘り葉掘り聞く女性。自分の彼と比較して優越感に浸っている感じがバレバレだから」(30歳/小売店/秘書・アシスタント職)
口に出さずとも腹の中は真っ黒
・「自分より太い人を見て『私はまだイケてる』と思ったことがある」(28歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)
・「同窓会で、昔より痩せたアピールをしている同い年オンナ。どうでもいい恋愛しかできず、今も独身。産後太りしたけど既婚子持ちの自分のほうが、30代女性としてまともな人生歩めてるなと思った」(33歳/小売店/販売職・サービス系)
●あなたは大丈夫? マウンティング女子度診断
ところであなた自身は大丈夫でしょうか? うっかり職場でマウンティングしていませんか? 怪しいかもと思ったら診断してみましょう。あなたのマウンティング女子度は何%でしょうか?
心理テスト1 人気モデルはあなたの“あこがれ”と“嫉妬”を同時に示す存在
Q.大人気だったモデルが「最近劣化した」と話題になっています。理由は何?
A.
1 出産したから
2 太ったから
3 肌が荒れているから
4 老けたから
心理テスト2 イメージしたビアガーデンの椅子に、人間関係のあり方が反映!
Q. ビールがおいしい季節。オシャレなビアガーデンがあるという噂を聞き、会社の同僚とさっそく足を運んでみたあなた。女性が喜びそうな椅子やテーブルが並び、バーのようなステキな空間です。その中であなたはある椅子に座りました。さて、どのような椅子を選んだのでしょう? 以下の4つの中からお選びください。
A.
1 背もたれがある柔らかいソファータイプ
2 横並びのベンチタイプ
3 背もたれがないスツールタイプ
4 高い背もたれと肘掛けのある大きな椅子タイプ
●ターゲットにされる人の特徴
どんな女性がマウンティングするかはわかりました。続いて、どんな女性がそのターゲットとなってしまうのか、特徴を探ります。自分が当てはまっていないか要注意!
かわいくないけどモテる!?
・「容姿がよくないのにモテるみたいに、何であの子が?と思われやすい人。本物の美人相手だとマウンティングしても意味ないと思うけど、あまり美人じゃないのにモテる人はたたかれやすそうだから」(31歳/金融・証券/秘書・アシスタント職)
自己主張が少ない
・「どのような意見だったとしても他人の意見に同意する。自分からあまり自分の意見を主張しない。全然悪くないのにすぐ『すみません』など謝る」(29歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)
■女性たちが考える対処法
職場にいるマウンティング女子への対処法を世の女性たちに聞いてみました。現在困っている人はぜひ実行してみましょう。
●マウンティング女子をうまくかわす方法BEST3
マウンティングされたときのうまい交わし方をランキング形式で紹介しています。どうやら本気で相手にしないのが一番なのかもしれませんね。
1位 気がつかないふりをする
2位 聞き役に徹する
3位 自分のプライベート情報は極力話さない
●マウンティングかどうかわからないときの対処法
「マウンティング」なのか「過剰反応」なのかわからないときの対処法として「聞き流す」「相手の反応を見る」「ほかの人への対応を観察する」などがあるようです。見極めるまでは反応しないのがベストのようですね。
●うまい切り替えし方を身に着けよう
マウンティングされっぱなしだと、相手に優越感を抱かせるためのターゲットにされてしまいます。上手な切り返し方をご紹介です。
・「帰国子女の友人が、『日本語しかできないっていいよね。私なんて会話していても、つい英語に訳しちゃうからコミュニケーションするのが大変』と。だから会話がかみ合わないんだね、と返しておきました」(28歳/販売)
■専門家が教える対処法
世の女性たちのアドバイスも参考にしつつ、最後に心理カウンセラーの中野とも子先生と、心理コーディネーターの三吉野愛子先生に詳しく対処法をうかがいました。
●女子がマウンティングする心理とその交わし方
基本、歴史的に女性が男性から「選ばれる側」であり、「困ったオンナの心」は「選ばれず傷ついた心」だということを思い出していただけるとわかりやすいと思います。「張り合う心」は、「選ばれたい心」なのです。彼女らは、目に見えるもので、とりあえず勝ったと思っていないと気がすみません。「傷つき不安な心」は「もうこれ以上負けたくない、そうでないと私は選ばれない価値のない女になってしまう」という緊張感でピリピリしています。「やたら張り合う困ったオンナ」に対してできること、それは「挑発にのらない」ということです。
●元気がないときはスルーで乗り切ってもOK
相手のマウンティング行為に憤慨したり報復したりするのは、自らサバイバルに身を投じているようなもの。心身に余裕のないとき(つまり動物でいうと弱っているとき)は、マウンティング系女子との接触は鬼門です。残っているエネルギーをすべて消耗して再起不能になってからでは遅いので、どう思われようが逃げるが勝ちです。
●ターゲットにされないためにはへりくだりすぎていないか注意!
自分を信頼し、誠実に仕事をしようと思っても、お互いに敬意を払えない相手とはいい仕事(恋愛や友だち付き合いも含め)はできません。あまりに格下扱いされることが続くようなら、まず自分が自分自身に対して適切な敬意を払っているかどうかをチェック。とにもかくにも、まず自分を大切に思うこと。それが、無用なマウンティングをけん制するために不可欠なことかもしれません。
■まとめ
マウンティングする女性の実態、心理、対処法を見てきました。あなたの職場にもマウンティング行為はありますか? もしあるのなら、対処法をぜひ参考にしてください。また、うっかり自分自身がマウンティング女子になっていないかどうかもチェックしましょう。
今も昔も、女性はマウンティングし合う生き物のようなので、まったくなくなることはないかもしれませんけどね。
昔のマウンティングについて知りたい方は
(マイナビウーマン編集部)