上司が彼氏―その天国と地獄「浮気した彼に仕事のことで怒られる」
「上司が彼氏」というのは、女性向け恋愛ゲームなどでもおなじみのシチュエーション。いつも一緒にいられるのはうれしいけれど、いい面ばかりとは言えないようです。経験者が味わった天国と地獄を、ほんのちょっとだけのぞき見てみましょう。
■ギャップが最高（32歳／メーカー）
「私の彼氏は、5つ年上の直属の上司。会社では課長を務めています。37歳で課長ポストについただけあって、本当に仕事では厳しくて……。言い方がキツイというのもあるんですが、泣かされた部下も多数。もちろん、私もミスをしたときには、こっぴどく注意を受けます」
そんな怖い上司とつき合うなんて、なかなかチャレンジャー……と思いきや、プライベートではちょっと様子がちがうようです。
「2人きりになると、職場とは別人のようなんです。ソファでくつろいでいたら、突然私の太ももを枕にして寝転がってみたり、冗談を言って楽しそうに笑ったり……。職場での彼からは絶対に想像できません」
恋人同士なら当たり前の言動でも、相手が厳しい上司ならギャップを感じてしまいます。
「一番グッとくるのは、そんな彼との休日を終えた月曜日の朝。いつも通りのクールな雰囲気で仕事をこなす彼を見ていると、前日の彼を思い出してニタニタしてしまいます」
想像しただけでも、顔がニヤけてしまいます。いわゆる「ギャップ萌え」ですね。
■立場が逆転？（29歳／広告）
「職場の上司とお付き合いをしていたことがあります。忙しい職場でしたので、残業で帰りが遅くなることもしばしば。私は仕事が遅いのか、ひとりで居残っていることもけっこう多かったんです。そんなときは、一旦、会社を出た彼が誰もいなくなったころに戻ってきてくれて……。2人で残業デートなんてこともありました」
少し前まで同僚がたくさんいた社内で、2人きりで過ごす時間はとてもドキドキしたとか。これも「上司が彼氏」の醍醐味かもしれませんね。しかし、そんな幸せな時間も、長くは続かなかったようです。
「彼氏の浮気が発覚しました。彼は『本当に後悔している、許してほしい』『絶対に別れたくない』と言いましたが、私はどうしても許す気になれなかったんです。気持ちを整理したくて、私から連絡したり、2人で会ったりするのはしばらく控えることにしました」
いつも一緒にいるはずなのに、彼氏の浮気が発覚。その後はどうなったのでしょうか。
「最終的に、そのまま別れてしまいました。会社へ行くと彼は上司。当然、私に指示をしたり、ミスを指摘したりすることもあります。そういった場面で、『浮気の件で怒っているのは私なのに！ 偉そうに！』と腹が立ってしまったんですよね。
職場とプライベートはしっかり分けるべきだと思っていても、これだけはダメでした。仕事に支障が出るのは嫌だったので、きちんと別れを告げて、ただの上司と部下に戻りました」
職場での立場は上司である彼氏が上、プライベートでは浮気に怒っている彼女が上。これでは、気持ちに折り合いをつけるのが難しいかもしれません。
■上手くいっていても地獄（26歳／商社）
「少し前まで、職場の上司とつき合っていました。私はほとんど定時に帰っていたんですが、彼は残業が多くて。彼の残業が終わるまで待って、一緒にご飯……なんてデートがとても楽しかったです」
食事はいつも彼のおごりだったそう。年上上司とのつき合いは、このあたりも魅力ですね。ただ、この恋には思わぬ障害があったそうです。
「うちの職場には、いわゆる『お局さま』という先輩社員がいます。その人が実は、彼氏を気に入っていたらしく……。私と彼が噂になった途端、嫌がらせが始まりました。連絡事項をわざと私のいないときに伝えたり、私が忙しいときを狙って仕事を回してきたり。『○○さん（私）は仕事が遅くて困る』など、私の悪口を彼氏に言うこともあったそうです」
お局さまに嫌われることを恐れて、ほかの同僚たちもこの女性を避けるようになったとか。職場でのイジメは許されることではありませんよね。
「職場ではすっかり孤立してしまって。そのストレスを、プライベートで彼氏にぶつけてしまうようになりました。彼氏も、『彼女だからかばっている』と思われるのが嫌だったみたいで、職場ではまったく素知らぬふり。そんな毎日に嫌気がさして、結局別れました」
上司なのだから、職場でのトラブルには毅然とした態度をとってほしかったですね。それにしても、このお局さま。お気に入りの上司が彼女と別れて、満足したのでしょうか？ そんなことをしていても、自分の幸せはつかめないと思いますが……。
あこがれの上司が彼氏になったら……なんて、いろいろな妄想が膨らんでしまいますが、いい面ばかりではない様子。交際を始める前に、社内での立場や、破局後のことも考えておいたほうがいいのかもしれませんね。
（OFFICE-SANGA 森川ほしの）
※この記事は2014年01月26日に公開されたものです
