妊娠しても仕事は続ける、やめる!? 働く女子はどっちが“オトク”?
妊娠出産というと、まだ遠い先の話かもしれませんが、産む産まないに関係なく「産むのに必要なカラダ」について知っておいて損はないはず! “そのとき”が来たら、はたして自分は産めるカラダなの? そもそも、妊娠出産ってどういうもの? 自覚症状がないまま進むカラダの異常って!? 知らないことだらけの「いつかそのとき」のために、ぜひ女子のみなさんに見ていただければと思います。
出産前は「子どもができても仕事は続けるつもり」と考えている女子も、いざそのときになると、やめることを考える瞬間があるはず。出産するころにはキャリアがひと段落していることも多く、自分の将来や家族の未来に向き合う時期がちょうど重なるのです。そこで知りたいのは、子どもができて仕事を辞めるのはどれくらい損なこと? 一方、続けるのはどれくらいお得なのか。その辺りのリアルな事情を、社会保険労務士の佐佐木由美子先生に教えてもらいました。
“仕事志向”の強かった女子が、専業主婦に“転向”する理由
佐佐木先生は働く女子から相談をよく受けるそうですが、社会人になり立ての3~4年は働くことに前向きでも、30歳が近づいてくると、割と保守的な考えに傾く女子が増える傾向にあるそうです。
「このままこの仕事を続けてどうなるかと悩み、将来への不安感などからやはり結婚して家庭を築いたほうが幸せになれるのでは? と考えてしまう女性が多いようです」
たしかに自分も含めて、そのような雰囲気がまわりの女子に充満しつつあるから、その考えには共感します。特に結婚を機に将来を真剣に考えはじめる女子は多いように感じます。
「女子には、男性に守られたいという本能があるのかもしれません。出産を機に仕事をやめてしばらくしたら社会復帰したいというライフスタイルが、今でも根強く支持されていています。みなさん、『まあ、何とかなるだろう』『戻れるだろう』と思っているようです。
しかし現実は厳しいですね。『ほぼ戻れない』のが普通と思ってください。仕事柄、企業の人事担当の方と接していますが、子育て中の女性の再就職は、なかなか厳しい見方をされています」
がーん。キャリアもそこそこ積んできて、少し休んでもバチは当たらないくらいに考えていたけれど、それって甘い!? これまできちんと働き、税金も納め、それなりに会社や社会に貢献してきたと思ったのに、それでも厳しいのですか?
「それなりに若くて、そこそこ仕事ができて『いつでも戻ってきて』と言われていたとしても、実際はそれほど甘くありません。休んでいるうちにフレッシャーズがどんどん入ってきますので、よほど企業の成長に貢献してきた人でなければ、とって替わられてしまう厳しい現実があります。
ましてや、子どもを産むとお金がどんどんかかってきます。小さいうちは保育園、大きくなれば教育にかかる費用がものすごくかかるので、そうなって『しまった、やめなければよかった』と後悔している女子は非常に多いと言えるでしょう。
そうなる前に現実を見て、働くという選択肢を主流として考えるとあとあとが楽になりますよ。お金を稼げるということが自信となり、社会と断絶せずにつながれることの価値が見出せるようになります」