お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

結婚後も“夫婦別財布”で大丈夫? 夫婦のお金の管理について

花輪陽子

恋愛、転職、結婚、出産……、さまざまなライフイベントに、マネーの悩みはつきもの。なかなか人には相談しにくいお金とライフプランのお悩みを、編集部が読者に代わり、FP花輪陽子さんにガチンコ相談!

今回の相談者は「結婚後の家計のやりくりがわからない」という、こけこさん(仮名・32歳)。結婚してからも共働きで、財布も別々。お互いのお金の使い方には干渉しないという生活を送ってきたとか。独身時代と変わらず、自由にお金を使える恩恵を楽しみつつも、将来のことを考えると「このままでいいのだろうか……」と不安にも感じているそう。(取材・文/島影真奈美)
※こけこさん後編はこちら

夫と家計について話し合いたいけれど、きっかけがつかめません

子どもが生まれるまでには、夫婦の財布をひとつにしたほうがいいような気がしつつ、夫に言い出せずにいます。結婚したときは2人できちんとお金の話をしていました。彼は車のローンや奨学金の返済についてもわかりやすく説明してくれたのですが……。結婚直後、あえてお互いに干渉し合わない時期があったせいか、夫とお金の話ができなくなってしまいました。このままではまずいという気持ちと、すべてをつまびらかにするのも怖いという気持ちがせめぎ合っています。(こけこ/ホテル・旅行・アミューズメント/クリエイティブ職)

【こけこさんprofile】会社員の夫(37歳)と2人暮らし。こけこさんの場合、手取り年収240万円、手取り月収17万円。家計の負担は4万5,000円のみ。家計は夫が管理しているため、光熱費や日用品代など家計の細かい内訳、夫の交際費や保険料などは把握していない。結婚前は実家暮らしだったせいか、お金にうとく、定期預金で貯めた金額が通帳のどこを見れば確認できるのかもわからないほど。夫とは結婚前にはお金の話をしたものの、その後うやむやに。現在の貯蓄額は約250万円。そのほか、職を失ったときや離婚したときの“保険”として夫には内緒にしている貯蓄が170万円ほどある。

結婚後、夫婦の財布を別々に管理するのか、それとも一緒にするのかという悩み

編集部 今回の相談者のこけこさんもそうですが、「結婚後、夫婦の財布を別々に管理するのか、それとも一緒にするのか」という悩みをよく耳にするようになりました。

花輪陽子(以下、花輪) 最近は「結婚しても、財布は別々」というカップルが増えています。家計負担を、たとえば「家賃は夫、食費や生活用品は自分」のように“なんとなく”で分担していると、ケンカしてしまったときなどの不公平感につながるので、きちんと話し合ったほうがいいですね。

編集部 結婚後の家計管理としては、お財布を一緒にするのと別々にするのとでは、どちらがいいのでしょうか。

花輪 夫婦のお金の管理スタイルはさまざまなので、一概にどの方法がいいとは言いきれないところがあります。ただ、お互いのお金の流れはオープンにしておくのが鉄則です。

編集部 花輪さんご夫妻は、どんなふうに家計を管理しているんですか?

花輪 夫婦の共通口座を作り、住居費や光熱費、食費などの支出は一箇所にまとめています。毎月、お互いの収入の中から決まった額を共通口座に入金。残りの月収からそれぞれが貯蓄をし、お小遣いにするという感じです。お互いの収入や支出の中身、資産の中身(株や債券)もオープンにしているので、夫の気になる支出について「これは何に使ったの?」と質問することもあれば、逆に「ちょっと使いすぎじゃない?」と注意されることもあります(笑)。日常会話のなかに、「お金にまつわる話題」が含まれているんです。

編集部 なるほど~。ちなみに、お互いの収支についてはどうやって情報共有しているんですか?

【次ページ】花輪さんが実践する、家計管理を“自動化”する方法

次のページを読む

SHARE