冬はやせやすい季節といわれているけれど、毎日あたたかい部屋に引きこもっているからか、2kgも太ってしまった……。友だちには「全然太ったように見えないよ~」といわれるものの、薄着になる春までには体重を戻さないとまずい! と思うことありませんか?
今回、そんな操が目をつけたのは、巷で話題の「プチ糖質オフダイエット」。普段の生活に簡単に取り入れられて、ポイントをしっかりおさえればやせられるというダイエットなんだって! しかも、厳しい食事制限も運動もいらないなんて、これはもうやるしかない! さっそく、糖尿病専門医であり「糖質オフダイエット」の専門家でもある牧田善二先生にそのポイントとコツを伝授していただきました。
夜だけの糖質オフでラクラク1~2kg減量できる!?
牧田先生「それでははじめに『プチ糖質オフダイエット』のポイントからお教えします。まずはこれだけ頭に入れましょう」
「プチ糖質オフダイエット」とは
太る最大の原因は、糖質による血糖値の上昇。「プチ糖質オフダイエット」は、1日3食のうち夜だけ、主食、いも、根菜、フルーツ、スイーツなど糖質を含む食材を抜くダイエットです。
「プチ糖質オフダイエット」に向いている人
減量ペースは月に1~2kgのゆるやかな方法なので、落としたい体重が5kg以内の「ちょっとだけやせたい」働く女子のニーズにピッタリです。
「プチ糖質オフダイエット」のメリット
糖質以外はお腹いっぱい食べてもOK。空腹感に耐える必要がないので、ストレスなく続けられます。また糖質を抜くのは1食だけなので、栄養バランスも保てます。
心得3カ条
コンビニなどで食事を買うときは、栄養成分表で「炭水化物」の量をチェック!
小腹がすいたら、糖質オフ(糖類ゼロ)のチョコレートなどを。お酒を飲む人は白ワイン+チーズ、ハムがGOOD!
食事の順番は、サラダ→スープor肉→炭水化物の順で! そうすることで、血糖値の上昇が抑えられます。
check! よく耳にする「糖質」「糖類」のちがいって?
糖質 = 炭水化物から食物繊維を除いたもの = 糖類+三糖類以上の多糖類+糖アルコールなど
糖類 = 糖質の一部 = 単糖類(ブドウ糖、果糖など)+ニ糖類(砂糖、麦芽糖、乳糖)
check! 1日にトータルで何gとるべき?
「プチ糖質オフダイエット」を実践する場合、1日の女性の糖質摂取量目安……75g
この数値は、アメリカ糖尿病学会が推奨している数値を、牧田先生が日本人向けに設定したものです。これより少ないと体によくありません。
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意外に食べられる! OK食材
鶏肉、牛肉、いか、たこ、えび、かに、生ハム、豆腐、厚揚げ、油揚げ、葉物野菜、アボカド、きのこ、木の実、卵、バター、チーズ、生クリーム、マヨネーズ、焼酎、ワイン、糖質オフビールなど
調味料にも糖質が含まれているので要注意。味つけは塩やさっぱりレモン汁を心がけて。
NG食材
ごはん、パン、パスタ、いも類、根菜、お菓子、フルーツ、ポン酢、ケチャップ、マーガリン、ビール、発泡酒、日本酒、ジュースなど
操「お肉やお魚をいくらでも食べられるのはうれしいな。これだとストレスなく続けられそう。でも運動もせずに、お腹いっぱい食べてやせられるって、本当ですか!?」
牧田先生「糖質オフのダイエット効果は医学的にも認められているんですよ。ある医学研究で、『低脂肪・低カロリーダイエット』と『糖質オフダイエット』のどちらが効果的かを実験したところ、糖質オフダイエットのほうがよい効果が出たんです。その結果は、医学界でもっとも権威のある雑誌『The New England Journal of Medicine』でも発表されました」
操「お医者さんが太鼓判を押してくれるダイエットなんですね!」
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「プチ糖質オフダイエット」の仕組み
操「先生、私さっそく『プチ糖質オフダイエット』に挑戦したいんですが、成功の秘訣はなんですか?」
牧田先生「まずはその仕組みを知ることですね。そもそも人間のからだは、食事したくなるようにプログラムされているので、“やせる”というこの仕組みは、人間のプログラムに反することなんですよ。だからこそ、仕組みとポイントはしっかり押さえてやりましょう。その糖質オフの仕組みがこちらです。
糖質を摂取すると、まずは肝臓でブドウ糖に分解されます。ブドウ糖は、車でいうガソリンの働きをします。人間に絶対必要なエネルギーなので、不足しないように脂肪としていつも体に貯蔵されているのです。だから、ブドウ糖をカットすると、貯蔵しておいた脂肪を使ってエネルギーを作らなければならなくなり、その結果、やせるんですよ」
操「だから運動しなくてもやせるんですね。よし、私はまず、冬太りした2kg分の減量を目指してがんばるぞ!」
牧田先生「いいですね! 目標体重を設定することも大事です。なんでもそうですが、まずは努力するためのゴールを明確にしないと、人間はがんばれませんから。そして大切なのは“自分の理想を知ること”です。たとえば医学界ではBMI=22がよいとされていますが、これは病気になりにくい体格の指標。スリムな体になりたいと思っている場合はBMI=20までなら大丈夫でしょう。
ただ、ベスト体重はその人の身長が伸びきったときの数値で、人それぞれなんです。極端な数値でなければ、自分がベストだと思う数値を設定していいんですよ。がんばってください!」
※BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
……ということで、後半では、操の『プチ糖質オフダイエット日記』を公開しちゃいます。甘いものとパスタが大好きな操の「プチ糖質オフダイエット」のゆくえは!? 牧田先生からの具体的なアドバイスも満載です!
(取材協力:牧田善二、制作:オフィスノベンタ、イラスト:松井晴美)
1979年に北海道大学医学部卒業後、ニューヨークのロックフェラー大学研究員、久留米大学医学部教授などを経て、2003年、糖尿病を中心とした生活習慣病の治療を行うAGE牧田クリニックを開業。『牧田式糖質オフ健康ダイエット』(主婦と生活社)、『糖質オフ!でやせるレシピ』(成美堂出版)など「糖質オフダイエット」に関する著書多数。
※画像はイメージです
※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.07)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください