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【新連載】親友からの突然の結婚報告を、素直には喜べなくて……

やがて開始となり、司会者が自己紹介を促す。
おっ、みんなちゃんと自己アピールを考えてきてる!
と心の中で驚きつつ無難な自己紹介を終えると、
テーブルごとの簡単なゲームをした後、
立食パーティ形式の歓談タイムとなった。

「こんばんは、いっしょに取りにいきませんか」
いきなり声をかけられて驚いて振り向くと、
そこには短めの髪のメガネの男性が微笑んでいた。
名札を見ると、矢代さんというらしい。

うちのショップはもともと男性が少ないけれど、
その中にも絶対いないタイプの人だ。
真面目そうで、でも固すぎるでもなく、
清潔感があって誠実そうで、感じがいい。

正直、パーティに出る前までは
「たぶん来るのは、ふくよかすぎたり、
頭の毛が寂しかったりする人ばかりだよね」
と思っていたけれど、現実はいい方に違っていた。

それにこの彼、ビュッフェでお料理をとる時も、
ちゃんと先に列に入れてくれて、
遠くに置かれた前菜は代わりにお皿にとってくれた。
最近、男性からそんなサービス受けてないから、
ものすごくうれしくなってしまった。

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