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「をはじめとする」の正しい使い方とは? 例文や漢字表記について解説

にほんご倶楽部

ビジネスシーンでも見聞きすることの多い「をはじめとする」というフレーズ。この言葉を上手に使いこなせる自信はありますか? 今回は、「をはじめとする」の意味や使い方、例文、言い換え表現を紹介します。

「をはじめとする」は、複数あるものの中から代表的なものを紹介する時に使う言葉です。

ビジネスシーンでよく見聞きする方も多いと思いますが、この表現を用いる場合は注意すべきポイントもあるのだとか。

そこで今回は、「をはじめとする」というフレーズの意味や使い方などを解説していきます。言い換え表現も紹介するので、状況に合った言葉遣いをマスターしましょう。

「をはじめとする」の意味

「をはじめとする」は、複数のものの中から1つ代表的なものを紹介する時に使います

はじめとする

色々なものの中で、特定のものを代表的な例として取り上げる時に使われる言葉。「社長をはじめとして、社員一同~」など。

出典:『実用日本語表現辞典』

例えば、「商品Aをはじめとして、○○シリーズでは……」と述べれば、代表的な商品の紹介だけでなく、その他にも種類があることを言い表せます。

最初に例として挙げるものは相手がその名前を聞いてピンとくるものを選ぶようにすると、少ない情報で伝えたい内容を説明することが可能になるでしょう。

「をはじめとする」は敬語として使える?

「をはじめとする」は、それ自体は敬語表現ではありません。しかし、前後で敬語を用いることでビジネスシーンでも活躍します

例えば、「A社の社長をはじめとする、社員の皆さま方におかれましては」といった形で使用すれば、目上の相手にも失礼にならない表現となるでしょう。

「をはじめとする」の使い方【例文付き】

「をはじめとする」は、人や物などさまざまなものに使えます。

例えば、「部長をはじめとする、部署の全員で~」といった形や「当社の商品はAをはじめとする充実したラインナップが魅力です」など、強調したいものがある時に用いると良いでしょう。

また、複数のものを紹介する時に「〇〇や××など」と説明するよりも、「〇〇をはじめとする」と、最初に特に主張したいものを出すことで、相手に伝えたい情報をコンパクトにまとめることができます

話し言葉だけでなく、書き言葉としても使用可能ですので、例文を元にビジネスシーンで役立てていきましょう。

例文

「弊社では〇〇をはじめとする、△△の商品開発に力を注いでいます」

「社員一同でこまめな消毒をはじめとする感染対策を行っています」

「割引をはじめとする各種サービスをご用意しています」

「をはじめとする」を使う時の注意点

ここからは、「をはじめとする」を使うにあたって、気を付けたいポイントを紹介します。しっかりと意味を理解した上で、相手に伝わる表現を心掛けていきましょう。

(1)目上の相手に使う際は敬語表現を付け加える

「をはじめとする」単体では敬語ではありません。

そのため、目上の人に対して使う際は、前後で敬語表現を用いることを心掛けていきましょう。そうすることで、幅広い相手に使用可能なフレーズとなります。

例文

「部長をはじめとする社員一同、今後とも誠心誠意お客さまのために尽力します」

(2)漢字表記にする場合は「を始めとする」

「はじめとする」を漢字表記する場合は、「を始めとする」にしましょう。

最初に紹介するという意味合いで「を初めとする」と書く方もいるかもしれません。

しかし、一般的に「をはじめとする」は、複数の中からまず代表的なものを挙げるという意味です。つまり、「物事の始まり」という解釈になるため、「を始めとする」と表記するのが正しいといわれています。

とはいえ、漢字にはせずに「をはじめとする」のまま用いられることも多いので、迷うようであればひらがな表記にするのがベターでしょう。

(3)他のジャンルのものと一緒に紹介しない

「をはじめとする」は、特定のジャンルの物や同じチームに属している人たちなど、1つのグループ内で代表的なものを紹介する言葉です。

そのため、「弊社ではチョコレートをはじめとする日用品まで幅広く取りそろえています」といった、異なる分野を含んだものを説明するフレーズとしては使えません

同じグループの中で、特に知ってほしいものや代表になるものを紹介する言葉であると覚えておきましょう。

「をはじめとする」の言い換え表現

ここからは、「をはじめとする」の言い換え表現を紹介します。

言葉のレパートリーが増えると、相手に伝えたい情報がさらに具体的で正確に伝わることもあるため、ぜひ覚えておきましょう。

(1)「を皮切りに」

「をはじめとする」と同じく、先頭に立つ代表的なものを紹介する言葉が「皮切りに」です。

最初に・手始めにといった意味があり、物事の始まりを指して、何かをアピールしたい時に用いると良いでしょう。

(2)「を筆頭に」

複数の中から最も象徴となるものとして例を挙げたい場合は、「筆頭に」というフレーズがおすすめ

「筆頭」は名前の通り、筆の頭(先)を意味する言葉で、多数の中で一番目にふさわしい人や物を言い表した言葉です。

「社長を筆頭に~」といった形で使われることが多いでしょう。

(3)「を代表する」

「を代表する」は、代表として紹介したいものを中心とした説明がしたい時におすすめの表現です。

例えば、社長など会社のトップや、人気ランキング1位の商品など、まさにそのグループの中心でありナンバーワンであるものを述べる時に使われます。

「弊社を代表する〇〇が」といった形で、○○の部分に代表的な人や物を持ってきましょう。

「をはじめとする」はグループの中心的なものを紹介する言葉

「をはじめとする」は、グループの中に含まれる複数の人や物などの中から、代表となるものを取り上げて紹介する言葉です。

このフレーズだけでは敬語になりませんが、その前後に丁寧な表現を用いることでビジネスシーンでも活躍します。

会社の主力商品の説明など、重要な情報を取引先やお客さまに伝える時にも役立つ言葉なので、この機会にぜひ使い方をマスターしておきましょう。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

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