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スクワットで膝が痛いと感じる原因は? 正しいフォームと痛い時の代わりのメニュー

山内佑太郎(キックボクサー/トレーナー)

スクワットで膝が痛いと感じるのはなぜ? パーソナルトレーナーの山内佑太郎さん監修で、原因を解説しながら正しいフォームとNGフォームを紹介します。また、膝が痛い時の代替メニューも併せてチェックしましょう。

スクワットは足腰を鍛えられる効率的なトレーニングとして知られています。

道具を使わないため挑戦しやすいトレーニングですが、間違ったフォームで行うと膝が痛くなってしまうことも。

そこで今回は、スクワットで膝が痛くなる理由やNGフォーム、また膝が痛くならないスクワットの正しいやり方を紹介します。

スクワットで膝が痛くなる理由は?

スクワットで膝を痛めてしまう原因はいくつかあります。

「膝が痛いな」と感じている方は、どの理由が当てはまるかチェックしてみてくださいね。

(1)フォームが間違っている

スクワットを含めた自重トレーニングにおいて、フォームは非常に大切。正しいフォームで行わなければ体の一部分だけに負荷がかり、けがの原因となります。

スクワットの場合、本来は、太ももの表と裏、お尻、ふくらはぎなど、あらゆる筋肉を使います。

ですが、間違ったフォームで行うと膝に大きな負荷がかかってしまうのです。その結果、膝の痛みにつながります。

(2)筋肉量が足りない

人間の体は、筋肉量が足りていない部分を別の部分でカバーしようとします。

そのため太ももやお尻の筋肉が足りないと、スクワットをした時に膝でカバーすることになり、けがにつながるのです。

初めのうちは無理のない回数から行うことで、膝を痛めることなく鍛えられるでしょう。

(3)関節が硬い

スクワットは膝を曲げ伸ばしするトレーニングという印象があるかもしれません。

ですが、膝だけでなく股関節や足首も使っているのです。

股関節や足首の関節が硬いと、他の部分でカバーしようと膝に負担がかかってしまう可能性があります。

トレーニング前にストレッチを行うなどで、けがを防ぎましょう。

(4)膝に不調を抱えている

もともと膝に不調がある人は、スクワットによってさらに膝を悪くしてしまう可能性があります。

痛みがある方は、ハードなスクワットは控えましょう。

後半で紹介する代替メニューを参考にしてくださいね。

膝を痛めるスクワットのNGフォーム

スクワットは手軽に取り組みやすいトレーニングだからこそ、自己流の癖がついていたり、間違ったフォームで覚えたりしてしまっている方もいます。

ご自身のフォームと照らし合わせて、間違ったフォームでトレーニングしていないかチェックしてみてくださいね。

(1)つま先より前に膝が出ている

かがんだ時、つま先より膝が前に出ているフォームは、膝を痛めてしまう原因になります。

つま先よりも前に膝が出ているということは、体の重心と膝の位置が離れているということです。

すると、太ももやお尻の筋肉をうまく使えず、膝で体を支えることになるため、膝関節に負担が集中してしまうのです。

大きなけがを引き起こすリスクがあるので要注意です。

(2)膝が内側に入っている

かがんだ時に膝が内側に入ってしまうのも、間違ったフォームです。

膝が内側に入った姿勢は、太ももやお尻の筋肉に力が入らないため鍛えることができません。

また、その負荷を膝でカバーすることになるため、けがにつながる可能性もあります。

つま先と膝が同じ方向を向くように意識すると、膝が内側に入ってしまうのを防げるでしょう。

(3)前傾姿勢になっている

膝を曲げた時にかかとが浮いてつま先に重心があるフォームも要注意です。

このフォームは、太ももやお尻の筋肉を使えず膝関節へ負担が集中してしまいます。

背中が丸まっていると前傾姿勢になりやすいので、背筋を伸ばすことを意識してみましょう。

また、最初は正しいフォームで行えていても、疲れてきたタイミングで前傾姿勢になることがあるため注意してください。

(4)腰が反っている

腰が反っているフォームは、腰痛の原因になる可能性があります。

また、腰が反ることで股関節がうまく曲がらず、膝に負担がかかってしまうことも。

背中が丸まりすぎても、腰が反りすぎていても正しいフォームとはいえません。背筋を伸ばして行うよう意識しましょう。

膝を痛めない正しいスクワットのポイント

続いては、スクワットで膝を痛めないための方法を解説します。

正しいフォームで行うことでけがを防ぎ、継続してトレーニングが行なえるので、ぜひ参考にしてみてください。

(1)スクワットの前に股関節のストレッチ

関節が硬いと、スクワットで膝を痛めてしまう原因になります。

スクワットを始める前は、簡単な股関節のストレッチから行うのがおすすめです。

(2)肩幅に足を広げ背筋を伸ばした立ち姿勢

けがをせず、効果的なスクワットをするために、準備姿勢から意識することが重要です。

足は肩幅に開き、腕は自分がやりやすい位置(前ならえ、腰、頭の後ろ、前に組むなど)に固定しましょう。

そして、背中を丸めたり腰を反ったりせず、背筋を伸ばして立ちます。

(3)いすに座るイメージで重心を下ろす

かがむ時は、お尻を突き出していすに座るようなイメージで重心を下げ、太ももが床と平行になった所でストップ。

そして、元の体勢の戻るようゆっくりと体を引き上げます。

初めのうちは鏡を見たり、他の人にフォームをチェックしてもらったりしながら、足の位置や角度を見直してみましょう。

膝が痛い時のスクワット代替メニュー

トレーニングをしたくても、膝を痛めていてスクワットが難しい場合もあるでしょう。

無理をしないのが一番ですが、トレーニングを休みたくない方は以下のメニューを参考にしてみてください。

(1)クォータースクワット

クォータースクワットは、膝が痛い時におすすめの代替トレーニングです。

一般的なスクワットでは膝の角度を90度近く曲げますが、クォータースクワットはその半分の45度で行います。

比較的軽い負担で行なえるため、初心者や女性、高齢者にもおすすめです。

しっかり効果を出すために、お尻を突き出して背筋を伸ばすイメージをお忘れなく。

(2)ワイドスクワット

ワイドスクワットは肩幅よりも広く足を開いて行うトレーニングです。

脚を大きく開くことによって、股関節がメインで動くので膝への負担を減らすことができます。

通常のスクワットよりも、太ももの内側の筋肉のトレーニングとして効果的です。

正しいスクワットで膝が痛くなる不安を解消

今回は、スクワットで膝が痛くなる原因を中心に、スクワットの正しいフォームまで紹介しました。

スクワットは正しいフォームを意識して、無理ない範囲で行うことで効率的に足腰を鍛えることができます。

正しいスクワットでけがを防ぎながらトレーニングをして、健康な体を目指しましょう。

(監修:山内佑太郎、取材・文:#TOKYOWORKOUT)

※一部画像はイメージです

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