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「キョロ充」とは? 特徴と心理、直し方を解説

小日向るり子

「キョロ充」とは、集団の中にいてキョロキョロと周りを気にする人を意味します。自分はキョロ充かもしれない、こんな性格を直したいと思っていませんか? 本記事では、心理カウンセラーの小日向るり子さんがキョロ充の特徴や心理、直し方を解説します。

最近は、ライフスタイルが充実している人を指して「○○充」と呼ぶことが増えましたよね。リアルな生活が充実している人のことを「リア充」と言ったり、1人行動が充実している人を「ソロ充」と言ったり。

さて皆さん、「キョロ充」という言葉はご存じでしょうか。今回は、キョロ充の意味や特徴、性格傾向など、キョロ充と呼ばれる人々について書いてみたいと思います。

キョロ充の意味とは?

キョロ充とは、いつも集団の中にいてキョロキョロと周りを気にしている人を指すネットスラングです。

流行や周りに合わせることで、充実した生活を送る「リア充」を演じているという意味も併せ持ちます。そのためキョロ充は、いわゆるリア充グループに属していることが多いです。

教会の屋根などにあるニワトリをかたどった風見鶏をご存じの人も多いと思いますが、キョロ充の言動は風見鶏に似ており、風(場の空気)を読むためにキョロキョロ周りを見て動いているのが特徴です。

キョロ充の特徴

では、キョロ充の特徴をもう少し深堀りしてみましょう。

キョロ充の特徴【性格編】

まずは、キョロ充の性格の特徴を解説します。

(1)1人が怖い

「1人=孤独=寂しい人と思われる」→それは嫌だ。という思考回路があるため、とにかく1人でいることを避ける傾向にあります。

ただ、1人が怖いのは本人が自覚している「感情」であり、この感情のベースとなるのは他人の目を気にするという自意識過剰な心理です。

(2)1番(トップ)が怖い

「あなたなら1番を狙えるよ!」「代表に推薦したい」などと言われた時に、認められたうれしさや闘志よりも「怖い」「荷が重い」と感じるようです。

ただしキョロ充の人は、承認欲求は強い傾向にあります。そのため、トップの影に隠れていながらも名誉欲が満たされる二番手にはなりたいと思っている人が多いかもしれません。

(3)人望がある人に憧れている

自己主張が強いのにそれが嫌味にならず、他人から慕われている人に憧れる人も多いようです。

キョロキョロしているのは、そうした人やその周囲にいる人々の言動を観察する意図もあるのかもしれません。

キョロ充の特徴【言動編】

では、キョロ充と言われる人の言動にはどんな特徴があるのでしょうか。

(1)あまり自己主張をしない

キョロ充と言われる人は、「私はこう思う」「私はこうしたい」という自己主張をあまりしない傾向にあります。

自分の意見をあまり持たず、周りに合わせることを心地良く感じる人が多いのかもしれません。

一方で、あまり自己主張をしないため自分の好みが伝わりにくく、遊びや食事に誘われる優先順位が低くなってしまうこともあるかもしれません。

(2)フットワークが軽い

キョロ充の人は、会の幹事や経理など面倒なことを引き受けてくれたり、場の空気を読んで動いてくれたりする場合も多いでしょう。

これらはおおむね好意的に見られる行為ですが、時に落ち着きがなく見えて周囲から煙たがられたり、フットワークの軽さを利用されたりするという弱点もあります。

(3)1人だと自意識過剰になる

1人になった途端に「1人の自分」を過剰に意識してしまうのも、キョロ充の言動の特徴です。

例えば、「寂しい人」と思われたくない心理から1人の時には常にスマホで誰かとチャットしているふりをしたり、出前を2人前以上頼んでしまったり。後で冷静になった時に、自己嫌悪に陥ってしまうこともあるかもしれません。

キョロ充の特徴【外見編】

キョロ充の外見に当てはまる特徴は1つ。容姿に流行の服やアクセサリーを取り入れている人が多いという点です。

キョロ充が属していたいのはリア充グループですから、流行には敏感です。そのため、周囲からはおしゃれな人だと認識されていることが多いです。

参考記事はこちら▼

キョロ充とは、常にキョロキョロと周囲の目を気にしている人のこと。あなたのキョロ充度を10の質問で診断します。

キョロ充になる理由と心理

ここからは、キョロ充になる理由として考えられる理由や心理的要因を挙げていきます。

ただし、誰もが初めての場所では大なり小なりキョロ充になるもの。思い当ることがある人も、ネガティブに捉えすぎないように注意しながら読んでください。

(1)自己主張をわがままだと捉えている

自己主張をすることはわがままである、あるいは自分は自己主張が許されない存在だ、といった誤った認識を持っていると、キョロ充になってしまいがち。

ただ当人は自己主張を我慢しているという感覚があまりないため、他人から指摘されて気づくことも多いです。

(2)挫折した経験が少ない

誰かが敷いたレールの上を歩んできて、それで今のところ順調な人生になっているのも、キョロ充になりやすい原因かもしれません。

このタイプは、リア充の中でもリーダー格で包容力がある人と一緒に過ごすことを心地良く感じる傾向にあります。

(3)過去にトラウマがある

過去にいじめられたり仲間外れにされたりなど、深く傷ついた体験をするとそれがトラウマとなる場合があります。

もう傷つきたくないという思いから自分の個性より周囲との同調性を重要視し、キョロキョロ周りを伺ってしまうのかもしれません。

(4)強い劣等感を持っている

劣等感が強いと、防衛心理の1つである「同一化」という心理が働くことがあります。同一化とは、自分以外のものと自分が一体化した感覚を持つことで不安を払拭しようとする心理。

キョロ充の人は、リア充と同一化することによって、劣等感を払拭している可能性があります。

キョロ充でいることのデメリット

では、キョロ充でいることのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

(1)独創性がなくなる

独創性があることが良いか悪いかは別ですが、最優先が周りの目であるキョロ充は、どうしても独創性が乏しくなりがちです。

(2)深い人間関係が築きにくい

深い人間関係は、個性と個性をぶつけ合っていく中で育まれていくことも多いでしょう。

キョロ充は好き嫌いを主張しないため当たり障りのない人と思われてしまうことも多く、対個人での深い付き合いには発展しにくい可能性があります。

キョロ充の直し方

誰でも新しい環境に慣れていくためには、以前からその場所にいる人のまねをするものです。

ですが、「いつまでもそうではありたくない」という方に向けて、キョロ充の直し方を提案します。

(1)「学ぶ」意識を忘れない

自己主張をしっかりしていて人望があり、いつも楽しそうな人は何を持っているのかを学びましょう。

例えば、言葉の返しが上手だと思ったら、まねをするだけでなく自らコミュニケーションについて勉強してみるなど。「あの人は良いなぁ」で終わらないことが大切です。

(2)内省の時間を持つ

内省とは自分を省みることです。1日の終わりに自分はどんな気持ちになっているか。楽しいはずの集まりに行ったのに疲弊していたら、それは無理をしているということです。

内省のためには1人の時間をきちんと持つことが重要です。そのために日記をつけることもおすすめです。

誰でも最初はキョロ充になるもの

繰り返しますが、初めての環境では誰でもキョロ充なのですから、ネガティブに捉えなくて大丈夫です。

Aさんの長所とBさんの長所をまねしたらA+Bになるのではなく、Cというオリジナルキャラクターができると考えましょう。

そしてこれはキョロ充だけに言えることではありませんが、人は性格や関係性に枠組みをして名前をつけるとそこに安住してしまいがちです。したがって、自分をキョロ充という枠に入れることには注意も必要です。

周りは関係なく、どう生きたら自分自身が心地良いのかを少しずつでも追求していきましょう。

(小日向るり子)

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※画像はイメージです

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