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開脚で脚が開かない原因とは? 無理なく開脚するための練習方法

川﨑真菜美

開脚をする時に思うように脚が開かない……とお悩みではありませんか? 原因は体の硬さだけではなく、骨盤にあるのかもしれません。今回は、パーソナルトレーナーの川﨑真菜美さんに、開脚で脚が開かない原因や練習方法を解説してもらいます。

こんにちは、マイナビウーマン編集部のたじーです。開脚を行う時、「思うように脚が開かない」とお悩みではありませんか?

私も昔から体が硬いのがコンプレックス。そんな私でも、楽々開脚を行える、しなやかな体を手に入れられるのでしょうか。

今回は、パーソナルトレーナーの川﨑真菜美さんに、開脚で脚が開かない原因や、無理なく開脚ストレッチを行う方法について聞きました。

開脚 開かない原因

開脚で脚が開かない原因

では早速、うまく開脚できない原因について見ていきましょう。川﨑さんによると、開脚で脚が開かない原因として以下の3つが考えられるということです。

原因1.骨盤が傾いているから

開脚を行う時、なかなか思うように脚が開きません。これって、体が硬いっていうことですよね?

開脚で脚が開かない原因としてまず1つ考えられるのが、骨盤が傾いていることです。皆さん、開脚で思うように脚が開かないと「自分の体は硬いんだ」と思いがちですが、一概にはそうとは言えません。

そもそも開脚を行う時に骨盤が正しい位置にないと、可動域が狭くなってしまうんですよ。

骨盤の傾き……。具体的にはどういう状態でしょうか?

骨盤と大腿骨(太ももの骨)が連結している部分を「股関節」と呼びます。骨盤が本来の位置にあれば股関節が自由に動くため、歩く、立つといった日常の動作だけでなく、開脚も行いやすくなります。

でも、骨盤が前や後ろに傾いていると、股関節に動くスペースがなくなり、開脚に制限が掛かってしまうんです。

ということは、体が硬い私でも、骨盤が正しい位置にあれば開脚の角度が広がる可能性があるということですか?

その通り! 骨盤がまっすぐ立っていれば、股関節の自由度が上がって開脚角度も広がりやすくなります。

開脚を行う時には、骨盤が前や後ろに傾いておらず、まっすぐ立った状態になっているかチェックしてみてください。

開脚でうまく骨盤を立てるコツ

骨盤を立てることの大切さは分かったのですが、骨盤を立てて座るのって意外と難しいんですよね……。

そうですよね。特に、床に座る時は骨盤を立てられる人って少ないんです。そんな人におすすめの練習方法が、椅子に座った状態で開脚を行うこと。

試しに、背もたれがある椅子に座って開脚をしてみてください。床に座って行う時よりも無理なく脚が広がる感覚がありませんか?

わー本当だ! いつもよりも楽に脚が広がる!

椅子に座っている時の方が、背中が支えられて骨盤が立ちやすいんです。まずは練習方法として、椅子に座った状態で開脚を行うことで骨盤を立てる感覚をつかんでいきましょう。

骨盤を立てる感覚が分かると、床に座った状態でも骨盤を正しい位置に持って来られるようになり、開脚角度を広げやすくなりますよ。

原因2.腸腰筋が弱くなっているから

骨盤の位置ってすごく重要なんですね。

そうなんです。椅子に座って物理的に骨盤を立てるのも有効ですが、そもそもの原因を解消していくことも大切。

骨盤が傾くのは、「腸腰筋」という筋肉が弱っているからかもしれません。日常生活の中でも座っている時に腰を丸くしたり、反ったりしているとどんどん腸腰筋が弱り、骨盤をうまく支えられなくなってしまうんです。

原因3.内転筋が硬くなっているから

骨盤を支える筋肉を鍛える必要があるんですね。他には、どんな原因で開脚しづらくなるんでしょうか?
あとは、股関節の柔軟性に関わる筋肉「内転筋」が硬くなるのも原因の1つ。内転筋が硬いと、開脚をする時に内ももに痛みを感じることが多いです。
たしかに、開脚をする時は内ももが痛くなっている気がします!
開脚の角度を広げるには、トレーニングと併せてストレッチを行うことが大切。少しずつ可動域を広げていきましょう。

開脚で脚が開かない原因

・骨盤が前後どちらかに傾いているから

・腸腰筋が弱くなっているから

・内転筋が硬くなっているから

「90度しか開脚できない=体が硬い」ではない

脚が開かない原因が分かったら、180度開脚を目指してストレッチに取り組んでいきたいところ。ですが川﨑さんによると、実は「90度しか開脚できない=体が硬い」ではないということです。

私は体が硬くて、90度くらい開脚するので精一杯なんです。そんな私でも、骨盤の傾きや内転筋の硬さを解消することで180度開脚を目指すことはできますか?
ちょっと待ってください! 開脚は、90度程度開けば十分ですよ。「90度しか開かない=体が硬い」というわけではないんです。
えー! そうだったんですか!?

そうです! 皆さん開脚を行う時は、180度ベターっと開くのを目標にされているんですが、開脚角度は90度程度で十分なんです。

バレエダンサーや体操選手のように特殊なトレーニングを積むことで180度開脚ができる人もいますが、一般の人が痛みを我慢しながら無理やり開脚角度を広げるのは危険です。

そうなんですね。じゃあ、90度開く私は、体が硬いというわけではないんですね。

はい。骨格は人によってさまざま。開脚で脚がどれくらい開くかは、人それぞれ違うんです。

とはいえ、骨盤のゆがみを改善したり、固まった筋肉をストレッチで伸ばしたりすることで股関節の可動域を上げていくことは可能。180度開脚を目指すのは難しくても、コツコツ練習することで、無理なく開脚角度を広げていきましょう。

自分にとってベストな開脚角度は人によって違うんですね! でも、「この角度がベスト」ってどんなふうに見極めたら良いんでしょうか?

そうですね……。日々の開脚ストレッチで、痛みが出ずに脚が広がる角度が今の自分のベストだと思ってください。

痛みが出るということは、股関節の可動域を超えてしまっているという証拠です。

そうだったんですね! 痛ければ痛いほど効いているのかと思っていました(笑)。

……分からなくもないですが、実はそれは危険な考えです! 無理に股関節の可動域を超えると、筋肉や関節を痛める原因になりかねません。

開脚ストレッチを行う時は、痛みが出ないところでストップ! これが大切です。日々続けていくと徐々に筋肉が柔らかくなり、痛みを感じずに開脚できる角度が広がっていきますよ。

開脚ストレッチを行う前に知っておきたいこと

・開脚は90度程度開くのでも十分

・痛みを感じずに開脚できる角度が、今の自分のベスト

無理なく開脚ができるようになるおすすめトレーニング

開脚 開かない原因

川﨑さんのお話を聞いて、自分の体に対する認識が変わった人が多いのではないでしょうか? 「自分は生まれつき体が硬いんだ」と思い込んでいた私も、認識が変わって開脚ストレッチへのモチベーションが上がりました。

ここからは、人気YouTubeチャンネル『まなみチェンネル』の動画を参考に、骨盤が傾く原因の1つである「腸腰筋」を鍛えるおすすめのトレーニング方法を紹介します。

ページの最後に実際の動きを確認できる動画のリンクを貼っているので、そちらも併せて参考にしてくださいね。

(1)床に膝立ちになる

開脚 開かない原因

まずは、床に膝立ちになります。画像のように、ヨガマットなどの上で行うと膝の痛みを感じにくくなりますよ。

(2)右脚を前に出す

開脚 開かない原因

次に、右脚を1歩前に出します。

この時、左脚のつけ根が前に倒れていないかをチェック! 左脚のつけ根を真上に引き上げることを意識しましょう。

(3)重心を前に倒し、両手を上げる

開脚 開かない原因

続いて、重心を前に倒していきます。この時、腰が反らないように注意しましょう。おなかをへこませる感覚で行うと良いですよ。

重心を倒したら、両手を真上に上げてバンザイのポーズを取ります。この状態で、10秒キープしましょう。

(4)両腕を下ろす

開脚 開かない原因

10秒キープしたら、ゆっくり両腕を下ろします。続けて、同じ動きをもう一度行います。

右脚側を2回行ったら、反対側も同様に行って終了です。お疲れ様でした!

以下の動画では、腸腰筋トレーニングのやり方を詳しく解説しています。さらに、腸腰筋を鍛えるメリットなどを紹介。併せてチェックしてくださいね。

自分の体を理解してベストな開脚を行おう

今回は、開脚で脚が開かない原因を教えてもらいました。「体が硬い」と思い込んでいた人は、自分の体について正しく理解するきっかけになったのではないでしょうか?

自分にとってベストな開脚角度に広げていくために、コツコツトレーニングしていきましょう。

(監修:川﨑真菜美、取材・文:田島佑香/マイナビウーマン編集部)

※一部画像はイメージです

※本記事はトレーナーの見解に基づき解説しております

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