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中二病とは? 意味と使い方・中二病あるあるを解説

Ricca

「中二病」とは1990年代に作られた俗語で、ネット上を中心に頻繁に使われてきました。思春期特有の感覚を意味しますが、良くも悪くも中二病をこじらせたまま大人になる人も。今回は、中二病の正しい意味や使い方、中二病になる理由を紹介します。

「中二病」という言葉を頻繁に耳にするようになりましたが、正しい意味や語源を知っていますか?

また、いわゆる中二病と呼ばれる方の年齢層や、どのような人のことを指すのかも気になりますよね。

そこで今回は、中二病の意味や語源をはじめ、なぜ中二病になってしまうのかについても紹介していきます。

中二病とは?

まずは「中二病」の意味や語源などの基礎知識からおさらいしておきましょう。

思春期特有の感覚を意味する

「中二病」とは、中学二年生ごろの思春期の子どもによく見られる、背伸びしたがる行動や自意識過剰な行動の総称のことを表します。

ちゅうに‐びょう〔‐ビヤウ〕【中二病】 の解説
思春期に特徴的な、過剰な自意識やそれに基づくふるまいを揶揄 (やゆ) する俗語。具体的には、不自然に大人びた言動や、自分が特別な存在であるという根拠のない思い込み、またはコンプレックスなどを指す。名称は、その年代の子供が抱きがちな心理状態であることから、一過性の病気に見立てたもの。

出典:『デジタル大辞泉』(小学館)

こうした行動は「大人に近づきたい」、「自分は他の人とは違う」、そして「かっこつけたい」という気持ちから生まれるものです。

「病」とついているため病気として認識されがちですが、中二病は病名ではありません。思春期の子どもたちにとっては自然な行動であり、大人になるために必要なステップなのです。

由来は伊集院光さん

「中二病」という言葉は、1990年代に深夜のラジオ番組で生まれたとされています。

タレントの伊集院光さんが「中二病」という俗語を作ったことでファンの方たちの間で広まり、それがネットの掲示板などで一気に浸透したのです。

今ではネットスラングとして多くの世代の方たちに対して使われる言葉として普及しました。

「中二病」の使い方

中二病とは実際の病気を指すわけではないので、自虐的に使用したり、ツッコミのような感覚で使用したりする場合が多いです。

例文

・「あの頃は中二病まっただ中で、よく塾をサボってゲームセンターに行ってたな(笑)」

・A:「俺、喧嘩慣れしてるからさ」
B:「中二病じゃん(笑)!」

中二病のタイプ3つ

中二病と一言でいってもその種類はさまざまあり、大きく分けて次の3つに分類されます。

・ヤンキーなど不良行動や暴力行為に憧れる「不良(DQN)系」

・他人と違う自分をアピールしたがる「サブカル系」

・現実と妄想の一線を超える「邪気眼系」

それぞれの特徴を見ていきましょう。

(1)不良(DQN)系

不良系、またはDQN(ドキュン)系と呼ばれるこのタイプ。「悪であることがかっこいい」と思い込んでいます。

しかしその「悪」のスケールは比較的小さめです。「喧嘩しようぜ!」と口では言うものの、実際には相手を痛めつけたり、自分が痛い思いをするような喧嘩は避けたりするのが特徴です。

ちなみに「DQN(ドキュン)」とは、常識や品位に欠ける人、粗暴な人を指すネットスラング。乱暴な言動を取ったり、不良っぽい行いをしたりする人を、DQN系の中二病と呼ぶことがあります。

(2)サブカル系

サブカルとは「サブカルチャー」の略で、映画やアニメ、マンガ、音楽などの大衆文化に精通する人を「サブカル系」と呼びます。

サブカル系の中二病は、実際にサブカルにハマっているというよりも「マイナーな趣味を持っているので、自分は他人とは違う」「流行に流されない自分は特別だ」と思い込んでいるのが特徴です。

他人とは一線を引こうとするので、あえて孤立しようとすることもあるでしょう。

(3)邪気眼系

邪気眼(じゃきがん)系とは、アニメやゲームなどへ異常にハマり、現実と妄想の区別がつかなくなってしまう人たちのこと。

けがをしているわけではないのに眼帯をしていたり、腕に包帯を巻いていたり。その理由は、「片方の目や腕に宿っている力を封印するため」。

自分を「他人とは違う特別な能力を持つ者」だと思い込んで生活しています。ファッションなどにもその傾向が表れやすく、特に分かりやすい「中二病」だと言えるでしょう。

「中二病あるある」の例とは?

ここでは、中二病あるあるの具体例を紹介します。

(1)素直に「ごめん」や「ありがとう」が言えない

中二病な人の中には、強がったり相手との距離をとりたがったりするパターンが多いです。

そのため、自分のありのままの気持ちを表現するのに抵抗を感じることも少なくありません。

謝罪や感謝の気持ちを伝えるのが恥ずかしいと感じるケースが多いようです。

(2)ルールからはみ出したがる

ルールや社会の規則にとらわれたくないと感じる人が多いのも中二病の特徴。

本当は非行的な言動に興味がなくても、自分はそのような悪いことも平気でできるということを周囲にアピールしたがる傾向があります。

そのため、強い口調で話したり、あたかも大怪我をしたかのように包帯や眼帯をつけたりして、自分が強い人間であることをアピールしがちなのです。

(3)オタク度が増す

中二病の方の特徴として、自分に興味のある世界観に身も心もどっぷり浸かりがちなところがあります。

例えば、洋楽ロックしか聴かないというこだわりっぷりを披露したり、大好きなアニメやマンガのキャラクターになりきったりするなど。

周りにはあまりいない趣味を持っていることに優越感を感じる人も少なくないようです。

(4)喧嘩をしたがったり、オラついたりする

「オラつく」とは、粋がったり悪ぶったり、横柄な態度を取って威圧感を与えることです。

また、喧嘩などにも憧れを持っており、何かにつけて「オラオラ、やるのか?」と喧嘩を吹っ掛ける……など。

前述のとおり不良型の中二病に見られる傾向ですが、実際には大きな喧嘩はしない場合がほとんどです。

(5)妄想や空想にふける

「自分には特別な能力がある」「私は他人とは違う」といった妄想や空想にもふけりがち。

他人と違う自分をアピールするために、服装やアクセサリーに変化が出るのも特徴です。

なぜ「中二病」になるのか?

なぜ、人は成長の過程で「中二病」になるのでしょうか。

ここではその理由を3つ紹介します。

(1)自分に自信を持ちたいから

思春期の多感な時期を過ごす若者たちは、精神的に不安定で、自分に対して自信を持てずに悩んでいる人が非常に多くいます。

そのため、自分をより強くかっこ見せることで、自信を持てるのでしょう。

(2)早く大人になりたいと思っているから


大人に対する憧れの感情が中二病になる原因の1つと考えられます。

大人びた行為や言動をすることで、幼い自分から脱却しようと必死になっているのでしょう。

(3)自己確立を求めているから


思春期の若者たちの中には、自分という存在が特別なものでありたいと願う場合が多いとされています。

他の人とは違う自分でありたいという強い欲求から、中二病になる人が多いようです。

「中二病」の類語

中二病から派生した言葉には、以下のようなものが挙げられます。

「高二病」「大二病」「社二病」

高校生、大学生そして社会人になってもなお中二病に悩まされる人たちのことをいい、中二病の症状が発展した状態を指す言葉です。

中二病をこじらせたまま大人になってしまう人も、意外といるのではないでしょうか。いつまでも学生の時のようなキラキラした気持ちを持ち続けるのは良いことですが、大人として生きていくのはちょっと大変かもしれませんね。

「厨二病」

これは「中二病」という俗語からさらに派生したネットスラングです。

意味に違いはないため、どちらを使っても問題ありません。しかし一般的には「中二病」で知られている場合が多いので注意しましょう。

中二病の意味や意義を正しく理解しよう

中二病の意味について解説してきました。

中二病とは、思春期少年少女たちに見られる、大人びた行動や自意識過剰な行動を指す言葉ということが分かりましたね。

中二病は、決してネガティブなことではなく、あくまで成長の過程です。自分にもそんな時期があったな、と思う人も少なくないのではないでしょうか。

中二病になる根本部分には、自分の行動に自信を持ちたい、誰かに認めてほしい、というポジティブな思いがあります。

そのため、「あの子は中二病だから」とただ揶揄するのではなく、その意味や意義についてもきちんと理解できておくと、いざ自分が中二病まっただ中の相手と接することになった時に、むやみに戸惑わずに済むかもしれませんよ。

(Ricca)

※画像はイメージです

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