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「ネガキャン」とは? 意味や使い方、類語・対義語を紹介

武田 麻希

「ネガキャン」とは「ネガティブキャンペーン」の省略形で、ライバル商品や対立候補のイメージを下げるために行うキャンペーンのこと。今回は、「ネガキャン」の意味や使い方、類義語などを紹介します。

「ネガキャン」とは、「ネガティブキャンペーン」の省略形として、主に若者世代で使われている言葉です。

ネットでよく使われる言葉でもありますが、その意味や使い方をよく知らないという人もいるのではないでしょうか。

今回はそんな「ネガキャン」の意味や使い方を紹介します。

ネガキャンとは? 意味と語源

「ネガキャン」は、「ネガティブキャンペーン」を省略した言い回しとしてよく使われます。

ネガティブキャンペーン【negative campaign】

ネガティブアドなどをからめて行う、選挙のライバル候補や他社商品に対する徹底的な誹謗中傷キャンペーン。ネガキャン。

(『デジタル大辞泉』小学館)

上記のことからも分かるように、「ネガキャン」はライバルのイメージを下げようとすることを示すため、あまり良い意味では使われません。

本来は選挙用語として使われる言葉

前述の通り、「ネガキャン」は「ネガティブキャンペーン」の省略形であり、元々は選挙用語でした。

対立候補の欠点を指摘したり誹謗中傷したりして、相手のイメージを下げて相対的な自分のイメージを上げる選挙運動のことを指しています。

「ネガティブキャンペーン」の語源は英語の「negative campaign」

英語の「negative campaign」が「ネガティブキャンペーン」の語源です。

「negative」には「否定的な」という意味があり、「campaign」には「政治運動」という意味があることから、「否定的な政治運動」という意味で使われます。

車業界では「ネガティブキャンバー」の省略言葉

車業界では、「ネガキャン」は「ネガティブキャンバー」の省略形として使われることがあります。

「ネガティブキャンバー」とは、車を正面から見た時に左右のタイヤが「ハ」の字に傾いている状態のことで、車を改造する時に使われる言葉です。

「ネガキャン」の使い方と例文

ここからは、「ネガキャン」の具体的な使い方を見ていきましょう。

政治に絡む場面での使い方

選挙運動での足の引っ張り合いを指して「ネガキャン」と表現する時は、以下の例文のように用います。

例文

・選挙運動であまりにネガキャンがすぎると、聞き苦しいものがあります。

・あの国の大統領選挙では毎度ネガキャンが繰り広げられます。

ネットの書き込みに対する使い方

インターネット掲示板への書き込み、口コミサイトへの悪い情報の書き込みなどを指して「ネガキャン」と表現する場合、以下のように用います。

例文

・今期はネット掲示板のネガキャンで売り上げが下がってしまいました。

・他の業者による掲示板への虚偽の書き込みは、悪質なネガキャンです。

「ネガキャン」の類語

ここからは、「ネガキャン」と似た意味を持つ類語表現を見ていきましょう。

「デマ」

「デマ」には、下記のような意味があります。

デマ

《「デマゴギー」の略》

1 政治的な目的で、意図的に流す扇動的かつ虚偽の情報。

2 事実に反するうわさ。流言飛語。「人を中傷するデマを飛ばす」

(『デジタル大辞泉』小学館)

つまり、「ネガキャン」に「虚偽の」という意味が加わったのが「デマ」です。

「誹謗中傷」

「誹謗中傷」には、以下ような意味があります。

ひぼうちゅうしょう【誹謗中傷】

根拠のない悪口を言いふらして、他人を傷つけること。

(『デジタル大辞泉』小学館)

「ネガキャン」は会社や政治家など、公的なものに対して使われることが多いですが、「誹謗中傷」は人物に対して使われることが多い表現です。

似た意味を持つ表現ですが、使う相手が違う点を注意して使い分けましょう。

「ネガティブアド」

「ネガティブアド」とは、広告業界で使われる表現で、以下のような意味があります。

ネガティブアド【negative ad.】

他社製品や敵対する相手の欠点・弱点・悪口などを大げさに取り上げ、視聴者や読者に製品や人物のマイナスイメージを増幅させることを意図した非難広告。また、そうした宣伝手法。

(『デジタル大辞泉』小学館)

つまり「ネガティブアド」とは、広告関連のネガキャンのことです。

「ネガティブアプローチ」

「ネガティブアプローチ」には、下記のような意味があります。

ネガティブアプローチ【negative approach】

商品の否定面をあえて強調する広告の1手法。企業や商品の否定的側面を訴えてショックを与え、その後自社商品を用いればその否定面を避けられることを納得させる方法。

(『デジタル大辞泉』小学館)

つまり「ネガティブアプローチ」とは、他社製品の特徴をネガキャンで否定して自社製品の良さを訴える手法です。

「ネガキャン」の対義語

ここからは、「ネガキャン」の対義語を紹介します。

「ポジティブキャンペーン」

「ネガティブキャンペーン」の反対語としてしばしば使われるのが、「ポジティブキャンペーン」です。

「ポジティブ」には「積極的」「肯定的」「前向き」などの意味があり、「ネガティブ」の対義語にあたります。

つまり「ポジティブキャンペーン」とは、商品の性能などの利点を積極的にアピールする手法です。

「ネガキャン」の英語表現

ここからは、「ネガキャン」の語源となる「negative campaign」以外の、「ネガキャン」の英語表現を見ていきましょう。

「mudslinging」

英語の名詞「mudslinging」には、以下のような意味があります。

mudslinging

(政治運動などでの)中傷、泥仕合

(『新英和中辞典』研究社)

「ネガキャン」と同じように、選挙戦などで相手と中傷合戦となる場合に使われることがあります。

マイナスな言葉だからこそ意味を把握しておこう

今回は、「ネガキャン」が「ネガティブキャンペーン」の省略形として使われる言葉であることや、英語の「negative campaign」が語源であることなどを紹介しました。

車業界で「ネガティブキャンバー」の省略形として使われることもありますが、使用頻度はそう高くありません。

「ネガキャン」の元になった「ネガティブキャンペーン」は、元々は選挙活動における誹謗中傷合戦などで使われていましたが、現在ではネットの口コミや掲示板などを使ったキャンペーンなどにも使われています。

どちらかといえばマイナスな意味を持つ言葉だからこそ、その意味や使い方をきちんと把握しておきたいですね。

「デマ」や「ネガティブアド」など類義語もいくつかありますので、違いを理解して使い分けましょう。

(武田 麻希)

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※画像はイメージです

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