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「プロセス」とは。分かりにくい意味や日常での使い方を解説

kirara

ビジネスシーンでよく聞く「プロセス」ですが、実は複数の意味があり、自分の意図を正しく伝えるのが意外に難しい言葉でもあります。本記事では「プロセス」とは何を指すのか、正しい意味を解説します。

日常会話の中でも耳にする機会の多い「プロセス」ですが、複数の意味があることを知っていますか?

意味をきちんと理解していないと、正しい意図が伝わらず、相手を困らせてしまうかもしれません。

今回は、そんな「プロセス」の意味や使い方を紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

「プロセス」の意味と例文

まずは、「プロセス」の意味や例文を通して、改めて言葉の理解を深めましょう。

よく使われる意味は「過程」や「手順」

「プロセス」は、「過程」や「手順」といった物事の進め方を表す場合が多いです。

また、「目的までの過程」という意味でもあるので、「プロセス」と一緒に目指している目的や夢を付け加えることで、より具体的な内容を表せますよ。

例文

プロセスをじっくり考えることが、成功への近道になる

・予算が間違えているので、一度計算プロセスを見直してください

「変化」「加工」という意味も含まれることがある

「プロセス」には、過程ごとに生じる物事の「変化」や「加工」といった意味が含まれることもあります。

例えば、「金属を理想の形にするプロセス」と表すと、「過程」だけでなく「加工方法」も包括する意味となります。

受け取り手のイメージや理解の仕方によっては、「変化」や「加工」といった意味が付け加えられることがあるのです。

代表的な例が「プロセスチーズ」。この「プロセス」には「加工」という意味が含まれており、「加工されたチーズ」を表しているのです。

例文

・品質を一定に保つためには、このプロセスが必要不可欠だ

IT分野での「プロセス」の意味

IT分野で「プロセス」が使われる場合、「コンピューターが処理を実行しているプログラム」のことを指す場合が多く、一般的な意味とは大きく異なる点に注意が必要です。

また、通常1つのCPUにつき1つのプロセスしか実行できませんが、実際には複数のプロセスが入れ替わり実行されています。

さらに、1つのプロセスの中でプログラムからの命令を実行する単位を「スレッド」と呼び、複数の「スレッド」が集合して1つの「プロセス」が完成します。

専門的な内容なのできちんと理解するのは難しいかもしれませんが、相手が何を伝えようとしているのかをきちんと理解するためにも、IT分野における意味や使い方も覚えておきましょう。

例文

・このプロセスがきちんと動くかどうか確認してください

・スレッド部分にバグがあったため、プロセスがうまく動かなかった

「プロセス」を使う時の注意点

「プロセス」は便利な言葉である一方、さまざまな意味やニュアンスを持つ言葉でもあります。

そこで、自分の意図を正しく伝えるためにも、「プロセス」を使う時の注意点をまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。

指し示す意味を明確にする

「プロセス」を使う上で大切なことは、どんな意味を表しているのかを明確にすることです。

例えば、「このプロセスを見直してください」と言うと、指している範囲が広いため、全体のスケジュールのことなのか、それとも工程の中の一部のことなのかなど、言われた側が困惑してしまいます。

そのため、「締め切りまでのプロセスを」「この工程のプロセスを」のように、具体的な表現を付け加えましょう。

例文

・スケジュールに遅れがあるので、全体のプロセスを見直しましょう

・この工程のプロセスにしたがって、順番に作業を始めてください

業界によって意味が変わることを知っておく

「プロセス」の意味が多岐に渡るのは、業界や使われる場所によって意味が変化するためです。

そのため「プロセス」は、状況によって意味が変わるということを前提に、相手の言葉や文章に合わせて使うようにしましょう。

また、もし自分が「プロセス」と言われて、相手が何を指しているのかが分からない時には、思い切って聞いてみるのも良いでしょう。

日本語で分かりやすく示すことも大切!

一般的な意味以外で使ったり、より詳細な状況を説明したりする場合には、あえて「プロセス」ではなく日本語に言い換えて、分かりやすく表現するのもおすすめです。

「このプロセスが」と表すよりも、「この過程が」「この加工が」と伝える方が分かりやすいですよね。

無理にカタカナ語を使うのは避け、相手と円滑にコミュニケーションを取れる言葉を選んで使いましょう。

「プロセス」が使われている用語

最後に、「プロセス」を用いた専門用語や言葉を紹介します。「プロセス」だけの時とは意味が異なる言葉もあるので、しっかりチェックしてくださいね。

プロセスマイニング

業務改善などの手法として使われている言葉が「プロセスマイニング」です。

「プロセスマイニング」とは、「業務プロセスを可視化して業務状況を把握する」手法で、実際の業務プロセスと理想の業務プロセスを比較して、問題を突き止めるのが目的です。

「プロセスマイニング」を用いると、うまく業務が進行していない原因を見つけやすく、より具体的な対処が可能になるというメリットがあります。

例文

プロセスマイニングを用いたことで、1人の社員への荷重労働が浮き彫りになった

・あの部署だけ仕事が滞りやすいため、プロセスマイニングの必要がある

プロセスレコード

「プロセスレコード」とは、「看護や介護の現場で用いられる文書記録」のことです。

患者や利用者との会話ややりとりを振り返り、その時の対応が正しかったのか、もっと適切な対応がなかったのか、といった考察をするために使用します。

また、改めて会話の内容を見直すことで、言葉の裏にある考えや気持ちを想像しやすくなり、不安の解消や病状の発見につながることも。

例文

プロセスレコードで日頃の対応を振り返ることで、今の接遇につながった

・患者の行動に慌ててしまったので、プロセスレコードに記入し対処法をじっくり考えた

プロセスエコノミー

新しいマーケティングやビジネスの形として注目されているのが、「プロセスエコノミー」です。

「プロセスエコノミー」とは、「過程をビジネス化する」という考え方で、最終的に作り上げられた音楽や書籍に加えて、その制作過程もビジネスとして成立させることを意味します。

アイドルのオーディションをメディアで公開したり、視聴者からの言葉を集めて番組のテーマソングを作ったりするケースをイメージすると分かりやすいでしょう。

「プロセスエコノミー」は、「クラウドファンディング」などの新しい考え方と関わりが深い一方、工場見学などの形で昔から行われていた手法でもあります。

例文

プロセスエコノミーを仕掛けることで、発売前から根強い人気を得ている

・アイドルが成功していく姿は、まさにプロセスエコノミーともいえる

「プロセス」を使ってうまく状況を伝えよう!

「手順」や「過程」を表す「プロセス」は、「料理のプロセス」「意思決定のプロセス」など、幅広いシーンや事柄に対して使えるため、覚えておきたい言葉です。

一方で、状況によっては間違った意味が伝わってしまい、仕事などへの支障が出てしまうことも。

そのため、「プロセス」を用いる時には、他の言葉や具体的な対象を追加して、丁寧な表現を心がけましょう。

(kirara)

※画像はイメージです

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