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「才能がない」と悩む人が才能を見つけて開花させる方法

ヨダエリ(コラムニスト)

「自分には才能がない」と、諦めていませんか? それは自分の決め付けではないでしょうか? コラムニストのヨダエリさんは、「才能は必ず誰にでもある」と話します。では、どうすれば自分の才能を見つけ、開花させることができるのでしょうか? 聞いてみました。

こんにちは。ヨダエリです。皆さんは、「才能」といわれた時、どんなイメージを抱きますか?

多分、「ごく一部の人だけが持つ、生まれつきのもの」というイメージを抱いている人が多いのではないでしょうか。

そして、自分には縁がないものだと思っていませんか? だとしたら、それは大きな誤解。あなたは自分の才能に気付いていないだけです。

では、どうすればその才能に気付くことができるのか。「才能がない」とあなたが感じてしまっている理由も分析しながら、才能の気付き方と育て方について、お話ししていこうと思います。

才能とは何か? 誰もが持っているものなのか?

そもそも才能とは何なのでしょう。『新明解国語辞典』では、「物事を理解して処理する、頭の働きと能力」とあります。えっ、じゃあ身体能力は? と疑問を感じましたが、体を動かす時にも脳が働いていると解釈すれば、それも頭の働きということになるのでしょうか。

また、『デジタル大辞林』では「物事を巧みになしうる生まれつきの能力」とあります。えっ、生まれつきと限定? それに最初から巧みとは限らないような……と、これまた疑問を感じました。

調べている中で最もしっくりきたのは、『グーグル日本語辞書』の説明です。「ある個人の素質や訓練によって発揮される、物事をなしとげる力」とありました。前の2つと違って、本人の意志や熱意が重要だというニュアンスを感じませんか?

『グーグル日本語辞書』は、150年に渡って世界50カ国以上の言語の辞書を編集・発行しているイギリスの出版社Oxford Languagesが提供しています。日本の辞書ではないと知って、私は妙に納得してしまいました。

というのも、日本では好きなことや得意分野を伸ばすことより、苦手なことを克服させることに目が行きがちで、才能の芽をつんでしまう傾向があると常々感じているからです。実際、日本では「スペシャリストよりジェネラリストが育ちやすい」とよく言われますよね。

才能の芽とは、「好き」「楽しい」などの感覚です。そういう自覚がない場合でも、気付くと熱中していたり、瞬く間に時間が過ぎていたりするなら、それが充分に才能の芽。

どんな人にも、そんな時間や瞬間はありますよね。つまり、本来全ての人に才能の芽はあるはずなのです。

その才能の芽を、前述のOxford Languagesが定義している「物事をなしとげる力」にまで開花させるには、芽をつんでしまうことなく、本人が楽しみながら続けることこそが大切なのではないかと思います。

「才能がない」と感じる理由

それでも、多くの人が「自分には才能がない」と思い込んでいます。これには、さまざまな理由があるのではないでしょうか。

(1)能力がある人に出会って打ちのめされたから

他人と自分を比較して、「自分にはあんなことはできない」「レベルが違う」と感じた経験から、「自分には才能がない」と思っている場合が考えられます。

(2)親や家族に「才能がない」と言われたから

スポーツや楽器演奏、はたまた漫画を描くことなどにのめり込んでいたら、親や家族から「大した才能もないんだから」と言われた人もいるでしょう。

(3)努力せずにうまくやれた経験がないから

才能がある人は、スポーツでも何でも初めてやった瞬間からうまくやれるはずだと思っているケース。しかし、自分にはそういう経験がないことから、「才能がない」と判断しています。

……いかがでしょうか。思い当たるもの、ありませんか?

才能についての大きな誤解

「才能がない」と感じる理由で述べた(1)~(3)全て、才能に関する誤解があると思います。

(1)「能力がある人に出会って打ちのめされたから」に関しては、「才能の有無は、人と比べて決めるものではない」といいたいです。「自分は誰それよりも劣っている」と感じた人が、その後も諦めず鍛錬や活動を続けたことで、プロになったり、人に何かを教える立場になったりすることは、普通にあります。

(2)「親や家族に才能がないと言われたから」に関しては、親や家族の一言で意欲が減退する気持ち、ものすごく分かります。家族はあなたに安定した道を歩んでほしい気持ちが強く、無難な道を選ばせたいのです。つまり、愛もあるけれどエゴもあり、客観的な視点ではないことが多いです。

そして(3)「努力せずにうまくやれた経験がないから」は、才能に関する最も大きな誤解かもしれません。最初からうまくやれるのは素質です。が、素質を才能にまで育てあげるためには、「うまい」以上に、「好き」や「楽しい」、「熱中できる」ということが大切だと思います。

「でも、スポーツやクラシック音楽などのプロは、幼少期から素質を認められているし……」と思うかもしれませんが、最初はパッとせず、ジワジワと頭角を現すケースもありますし、そもそもプロになることだけが才能との付き合い方ではありません。

それに、Aに関する才能はなくても、その反対のBに関する才能があると考えられるはずです。あなたはそれに気付いていないだけです。

自分の才能を見つける方法

でも、自分には今のところ、「好き」や「熱中できる」ものが見つからない……と思う人もいますよね。そこで、自分の才能を見つけるための方法を紹介します。

(1)親しい友人に聞いてみる

「私って何してる時、イキイキしてる?」と、あなたの友人や知人に聞いてみましょう。いろいろなシーンであなたを見てきた人なら、答えられる可能性大。

きっと思いもよらない答えが返ってくると思います。

(2)いつもとは違う人と接してみる

一方で、あなたと親しい人は、あなたの資質に慣れていて、忘れてしまっていることも多いはずです。

そこで、飲み会やイベントなど、新たな交流の場に出掛けてみましょう。出会ったばかりの人は「〇〇さんって、華やかですよね」「話をまとめるのうまいですね」などなど、あなたが気付いていない資質や魅力について言及してくれるかもしれません。

(3)誘いにはとりあえず乗ってみる

何かに誘われた時は、さほど興味が持てなくても、とりあえず乗ってみましょう! 思いがけず楽しめたり、隠れた自分の資質に気付かされたりすることもあります。

ただし、嫌い・苦手と感じるなら、無理に応じる必要はありません。

(4)気になることはやってみる

「いつかやりたい」と後回しにしていることが、あなたの才能発掘を遅らせているかも。「これやってみたいな……」と興味を抱いたものは、深く考えず、とりあえずやってみましょう!

(5)頼まれたこともやってみる

人からの相談や頼まれごとには、面倒がらず、なるべく応じましょう。頼まれるのは力量を信頼されている証拠です。

結果的に自分の才能を見つけられるかもしれません。

見つけた才能を開花させる方法

最後に、見つけた才能を開花させる方法です。

(1)継続する

「継続は力なり」。絵を描く、演奏する、何かを作る、練習をする、などなどゆっくりでも続けることが、あなたの才能を磨きます。

最初に頑張り過ぎると、疲れてしまって続かないケースが多いので、無理のない範囲で、できることを少しずつやるのがポイント。

さらに、日記や写真、動画などで形に残すことも、継続が目に見えるのでおすすめです。

(2)発信する

そして、あなたの好きなものややっていることは、SNSやブログ、創作コミュニティやハンドメイド販売サイトなどを使って、世に発信すべきです。反応してくれる人がきっと現れます。

それによってやる気も出て、より高みを目指すことができるでしょう。

(3)資格につなげる

資格情報サイトなどを見ると、世の中にはこんなにさまざまな資格があるんだなと驚かされます。あなたの好きなことやできることも、資格につながるかもしれません。さらなるブラッシュアップのモチベーションにもなります。

目標がある方がやる気が出るタイプの人は、調べてみてはどうでしょう。

(4)身内の意見は気にしない

親や家族が、「またやってる」「そんな時間があるなら別のことをやれ」などなど、茶々を入れてきても気にしない!

やるべきことをやり、迷惑を掛けていないなら、残りの時間で何をするかはあなたの自由だと思います。

人が伝えてくれたポジティブな言葉は感謝して受け取り、ネガティブなノイズはシャットアウト。そして、やると決めたことは黙々と続ける。そうすれば、「自分なりに続けてきてよかったな」と思える地点に、きっとたどり着けるはずです。

ちなみに私は、フリーライターになることを親に猛反対され、実際になってからも「いつやめるの」と8年くらい言われ続けました(苦笑)。でも今は、私の書いた記事が載っている新聞を必ず買ってくれています。粘り勝ちというか、諦められたというか(笑)。

才能は自分で磨くもの

お伝えした通り、全ての人に才能はあります。「ない」と思っている人は、見つけられていないだけ。

ただ、その才能に息吹を与えられるか否かもあなた次第です。才能の芽を見逃さず、コツコツ磨いて開花させてくださいね!

(ヨダエリ)

※画像はイメージです

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