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信念とは何か? 意志の強い人が得する3つの理由

高見綾(心理カウンセラー)

「信念」とは一体何なのか考えたことはありますか? 信念を持つ人は意志が強く、自ら人生を切り開いているように見えます。今回は、心理カウンセラーの高見綾さんに、信念があることのメリットと、信念を持つ方法について伺ってみました。

「信念がある人」といえば、具体的にどんな意味なのかピンとこなくても、なんとなくポジティブなニュアンスがあるように感じますよね。

今回は、「自分の軸をしっかり持って、周りに流されずに生きたい」と思っている人のために、「信念」の意味について詳しく説明します。

信念を持つことによるメリットや、信念を持つ方法などについても紹介しますので、参考にしてください。

「信念」の意味。信念のある人とはどんな人?

そもそも「信念」とはどのような意味なのでしょうか。まずは言葉の定義を確認しましょう。

信念とは、「正しいと信じる自分の考え」「宗教を信じる気持ち。信仰心」のこと(出典:『デジタル大辞泉』)。一般的に、信念という言葉を使う時は、前者を指すことが多いでしょう。

信念は自分が正しいと思っている物の見方や考え方をいうので、「自分にならできる」というポジティブな信念もあれば、「私にはどうせ無理」というネガティブな信念もあります。

その信念が、世間的に正しいか間違っているかはともかく、できれば自分を幸せにしてくれる信念を持ちたいものですね。

一般的には、「信念のある人」と言う時はポジティブな意味合いであり、精神的な強さがあって言動や態度に一貫性がある人を指すことが多いです。

このコラムでは、自分を幸せにしてくれるポジティブな意味合いの「信念」について解説していきます。

信念があると人生はどう変わるのか?

では、信念を持って行動すると、どのような人生が送れるようになるのかを見ていきましょう。

(1)自分らしく生きやすくなる

行動の基礎となる考え方をしっかり持っているため、さまざまな選択に迷わなくなります。自分が周りと違っていても気にならないので、自分らしい生き方ができるようになります。

(2)人間関係が良好になる

信念のある人は、分かりやすい性格をしているため、周りから好かれやすいのが特徴です。

「私はこう思うけど、あなたはそう考えるのね」と、自分の考えも相手の考えも尊重するため、程よい距離感で人と接することができるようになります。

(3)望みが実現しやすくなる

「自分にはできる」「絶対に目標を達成する」といった強い信念があると、具体的な行動に結び付きます。また、望みを実現するために惜しみない努力をすることができるので、結果的に目標が達成しやすくなるのです。

信念がある人の特徴

信念を持つことのメリットが分かったら、次は信念がある人の特徴について見ていきましょう。代表的なものを挙げてみましたのでチェックしてみてください。

(1)自分の意見を持っている

普段はことさら主張することは無いかもしれませんが、質問されれば「それに関しては、私はこう思っています」と自分の意見をしっかり答えます。あくまでも「私はこう思う」という言い方をして、他人に押し付けるようなことはしません。

(2)行動力がある

信念を持っている人は、有言実行します。うまくいかないことがあっても、やると決めたことは諦めずに粘り強く取り組むため、結果的にさまざまな願望を達成していきます。

(3)言動に一貫性がある

言っていることと、実際にやっていることが一致しています。筋が通っているため、周りの人から信頼されていることが多いです。

(4)周りに振り回されない

自分の意見をしっかり持っているので、周りがとやかく言っても、意思がぐらぐらするようなことはありません。他人は他人、自分は自分と分けて考えています。

(5)決断が速い

信念のある人は、あまり迷いません。確固たる判断基準を持っており、それに照らし合わせて物事を決めるため、決断がスピーディーです。

信念がある人になる方法

信念とは「自分が心から信じられる考え」なので、自分に向き合って自ら見いだしていく必要があります。信念を持つためにできることを紹介します。

(1)自分に優しい言葉を掛ける

心理学では、心の在り方が現実を作っていると考えます。「どうせ私なんか」「本当にダメだなぁ」といったネガティブな言葉を自分に掛けていませんか?

ネガティブな言葉を口にしていると、次第に思い込みから強い信念に変わってしまいます。そうならないように、「よく頑張ったね」「私ならできる!」「きっと大丈夫」といったポジティブな言葉を自分に掛けてあげましょう。

何回も繰り返すことで、次第に自分の中に浸透し、ポジティブな信念に変化していきます。

(2)小さなことでも自分で決める

信念があるということは、自分の価値判断の基準が明確であるということ。「〇〇さんがそう言っているから、私もそうしよう~」と、他人の言うことになんとなく乗っかっているだけでは信念は生まれません。

判断に迷う時は、人に相談しても良いですし、本やネットなどで調べてもOKです。ただ最終的には、「いろいろ検討した結果、私が決めた」としっかりと自覚を持つことが大切です。

すると自分の選択に責任が生まれて、体験した出来事から学べることが増え、ゆくゆくは信念といえる考えが生まれるでしょう。

(3)自分にとって大切なものを考える

信念を持つには、まず自分が大切だと思っているものに気付く必要があります。例えば、人間関係において大切だと思うことをできるだけたくさん書き出してみます。「信頼、裏表がない、価値観が合う」など、何でもOKです。

そして、優先順位が高いものから順番に並べ替えてみます。すると、人間関係において自分が本当に大切にしているものが浮かび上がってきます。同じように、仕事・家族・恋愛・生活・人生などの項目で同様に書き出して優先順位を付けてみましょう。

大事にしているものが分かったら、それを守るためにはどう行動すればいいかを考えることで信念が持てるようになっていきます。

(4)嫌なことは、どうすれば回避できるか考えてみる

大切なものについて上述したように、次は嫌いなこと、やりたくないこと、避けたい生き方について思いつく限り書き出してみましょう。自分らしく生きるためには、嫌なことを把握しておくことも大切です。

そして、どうすればそれらをやらずに済むのか考えましょう。例えば「後悔する生き方は嫌」であれば、それを回避するために「迷ったことは、とりあえずやってみる」と、行動に落とし込みましょう。

(5)自分の考えを発信する

自分の考えがよく分からないという人は、単純にアウトプットが足りていません。現代は情報があふれています。情報を取り込んだ状態で終わってしまうと、自分の中になかなか定着していきません。

その情報を受けて、自分はどう思ったのかを、誰かに話したり、SNSやブログなどで発信したりしてアウトプットをするといいですね。最初はうまくできなくても、しゃべったり書いたりしているうちに、自分の考えがまとまってくるようになります。

信念は、自分らしく生きるための指針

信念は自分らしく生きていくためのベースとなる考え方です。今までさまざまな経験を積み重ねてきた中で、ほとんどの人は何かしらの考えを持っているものです。

もし、「今、幸せではない」と感じているとしたら、間違った信念を持っている可能性があります。「どうせ私なんて」というような自分を不幸にする信念があれば、そこをもう一度見つめ直してみましょう。

自分にとって何が一番大切なのか、優先順位を付けていくことで、あなたの信念の輪郭が明確になっていきますよ。

(高見綾)

※画像はイメージです

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