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「いい歳して」っていくつのこと? もし言われた時の8つの対応法

浅田悠介(浅田さん@令和の魔法使い)

誰にも迷惑を掛けていないのに「いい歳して」と言ってくる人はいます。その人はなぜ、そんなことを言うのでしょうか? また、言われたときはどう対応するのが正解なのでしょう。人間心理やコミュニケーション方法に詳しい浅田悠介さんに話を伺いました。

「いい歳して……」。

こんな言葉を投げ掛けられたことはありませんか?

グサッときますよね。鋭利なナイフでグサッとですよ。何でそんなことを言われないといけないんでしょう。「そもそも何歳が基準なの!?」などとモヤモヤすることと思います。

今回のテーマは「いい歳して……」です。

まるっとお答えいたします。あなたの悩みが消えることを願って。

そもそも「いい歳」っていくつからを指す?

これには正確な決まりはありません。

この言葉がよく使われるのは「常識的に変じゃない?」という文脈のときです。行動が世間とズレているときに使われるので、そもそも「何歳からが“いい歳”の範囲になる」という基準があるわけではないのです。

「いい歳して」と言われるパターン

どんな場面で「いい歳して……」と言われるのでしょう。さまざまなパターンを解説します。あなたに当てはまるものはあるでしょうか。

(1)働いていない

もちろん、いろいろな事情があるかと思います。働きたくても働けないという事情もあるでしょう。しかし世間の風は冷たく「成人しているのに働いていない」というだけで「いい歳して……」になるのですね。

良くも悪くも、この国には働いて一人前という価値観があるからです。

(2)親にお金をもらっている

金銭的に親に頼っているパターンです。

いざというときに援助してもらうのはあり得ることだと思いますが、それとは別です。働いていて、困っていないのにお小遣いをもらうといった場合の話です。

おそらく「甘え」が見えると「いい歳して……」になるのでしょう。

(3)実家暮らし

世間的にはこのパターンで使われることもあります。

これも当然ながら、さまざまな事情があります。貯金や親の介護、立地条件など。でも、それも全ておかまいなしに「いい歳して……」なのですね。

これも「独り立ちして一人前」という価値観によるものでしょう。

(4)他人に迷惑を掛けている

この使われ方もあります。

借りた物を返さない、お金を借りて回る、約束を守らない、と他人に迷惑を掛けていると「いい歳して……」になりがちです。そんな年齢でもないでしょう、というやゆを込めているのですね。

これは「大人にもなって」と言い換えることもできますね。

(5)責任を取れない

例えばイベントの主催者となって周りに声を掛けてスタートしたものの、何となく飽きて、後は知らんぷりといった感じです。

最後まで責任を持ってくれよ、というわけですね。

(6)夢を追い掛けている

あるあるですね。

いわゆる「いい歳してまだ夢を追い掛けてるの?」ですね。もちろん本当に努力していて、後に成功するような人もいれば、怠けているだけの人もいるでしょう。一概に判断することはできません。

でも、世間の風は冷たいものなのです。

(7)子どもっぽいものが好き

趣味の問題もあるでしょう。

例えばアニメキャラや戦隊ものを好きだと「いい歳して」と言われるわけですね。子ども用に作られたものでしょう、という感じで。

もちろん好みは人それぞれで、年齢は関係ありません。

(8)結婚していない

これも多いのではないでしょうか。

ずっと独身だと「いい歳して……」になるのですね。さっさと身を固めなさいよ、というわけです。プレッシャーですよね。

言われなくても分かってる、と言いたいところかもしれません。

(9)落ち着きがない

所作についても言われることがあります。

すぐに動き回ったり、そわそわしていると「いい歳して……」になります。落ち着きがないと思われるのですね。子どもっぽいというニュアンスもあるかもしれません。

年齢相応の(これも基準はさまざまですが)落ち着きも大事なのだと思います。

(10)礼儀作法がなっていない

あいさつ・食事・日常生活に至るまで一般的な礼儀作法ができていないと「いい歳して……」になり得ます。作法は、社会的にちゃんとしているかの証明なのですね。

礼儀作法を身に付けておいて損はありません。

(11)言葉遣いが荒いか幼い

言葉遣いが荒かったり、幼かったりすると「いい歳して……」になります。いわば「文は人なり」というわけです。文章の書き方なり、話し方なりで人間性を評価されてしまうのです。

「いい歳して」と言われたときの8つの対応方法

本題に入ります。

他人に「いい歳して」と言われたときは、どう対処すべきなのでしょう。対処法を考えてみました。

(1)心を落ち着ける

まず落ち着きましょう。

動揺するのは分かります。悲しさや怒りも込み上げるでしょう。しかし感情をあらわにしていいことはありません。ゆっくり深呼吸をしましょう。

(2)人は人、自分は自分と割り切る

基本的にこのスタンスでOKです。

あなたの人生はあなたのもの。他人が決めるものでありません。そこがブレないようにしましょう。相手の価値観を無理して受け入れる必要はありません。

(3)意味を推測する

そして「なぜそんなことを言うのだろう?」と考えること。

すると、相手がどんな価値観を持っているか分かるでしょう。それを肯定も否定もする必要はありません。ただ相手の価値観を知ること自体に価値があるのです。

(4)意味を尋ねる

相手の価値観が分かれば、質問ができます。

「どうしてそんなことを言ったの?」と。相手も真剣に考えることになります。そこから価値観をすり合わせることができますよ。

(5)弁解を試みる

何も悪いことをしていないのなら弁解する権利があります。言われて初めて、互いに理解できることもあるでしょう。

(6)反省する

自分を見つめ直すこともできます。

この「いい歳して……」にも一部分では世間的な正しさもあるので、あなたも反省すべき点が見つかるかもしれません。

(7)自分の行動を変えてみる

反省した後、行動に生かすこともできます。

いわば「いい歳して……」で気付けたことによって自己改善するわけですね。自分を見つめるだけではいけません。行動を変えて初めて意味があるのです。

(8)距離を置く

これも有効です。そもそも全員と打ち解ける必要はないのですから。価値観が違うときは、さっと身を引くのもコミュニケーションのこつです。

そもそも「いい歳して」と言わせないために

さらに深い話をしましょう。

そもそも「いい歳して」と言わせない方法です。あらかじめ予防できるなら、それに越したことはありませんよね。

(1)楽しそうにする

とにかく楽しそうにしましょう。

完全に「この人生で幸せ!」というオーラをまとうこと。結局、人生は楽しんだもの勝ちです。その姿勢を見せつけて圧倒するのです。

(2)人生のプランを語っておく

「しっかり考えてるんだよ」と日々アピールしておきましょう。

何も考えず無責任に生きていると「いい歳して……」と言われがちです。なので、責任や義務は果たしていると伝えるのです。実家暮らしだけれど、生活費は親に渡している、といったように。

(3)距離を置く

何かを言われる前に、何かを言いそうな人から距離を置きましょう。

コミュニケーションの黄金ルールです。ここを見誤ったときにトラブルが起こるのです。何かおかしいことを言われそうだな、と感じたら先に逃げましょう。

(4)稼ぐ

キャッシュ・イズ・キングです。

どんな生き方をしていようが、稼いでいれば、周りの人は黙ります。身も蓋もないですが真理です。一番強烈に、その生き方の一種の正しさを証明する方法だと思います。

(5)先に伝える

負い目があるなら、先にあなたの状況を説明をしましょう。

そして世間的に「いい歳して……」と言われるであろうことは分かっている、そう言ってくれる周囲に感謝しているということを伝えましょう。

へりくだっているようで、その実、相手は何も言えなくなります。先に言ってしまうのが最大の防御かもしれません。

好きに生きてるけど、文句ある?

何のかんのと解説させていただきましたが、決して「世間の一般常識」に振り回される必要はありません。

とはいえ、礼儀作法や、周りに迷惑を掛けていないか、といった面については見直してみてもいいかもしれませんよ。

その上で「いい歳して……」と言われたときは、こう言ってやればいいのです。

誰にも迷惑を掛けずに、好きに生きてるけど文句ある?

あなたの元に幸せが舞い降りるように祈っております。

(浅田悠介)

※画像はイメージです。

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