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「自分を律する」ことの意味&人生がうまくいく5つのメリット

高見綾(心理カウンセラー)

「自分を律する」って、すごく難しそうに感じませんか? でも、意外と簡単な方法で自分をうまくコントロールすることができるのだそう。心理カウンセラーの高見綾さんが、自分を律することのメリットと方法を教えてくれました。

人間関係などによるストレスから心が乱れてしまうという方は少なくないと思います。そんなとき、どうやって気持ちを落ち着けて自分を保っていけば良いのでしょうか。

今回は、「自分を律する」ことの意味やそのメリットを解説します。このコラムを読んで、目先のことにとらわれずに自分を上手にコントロールする方法を身に付けていきましょう。

「自分を律する」とは一体どういうこと?

「自己を律する」ことの意味がいまいちピンとこないという方もいると思います。どんなシーンで使われる言葉なのでしょうか。

「自分を律する」という言葉の意味

自己を律するとは、自分の衝動や欲求などを自分で抑えることをいいます。

類語としては、「自分をコントロールする」「自らに打ち克つ」などです。これは、大きな器や強い精神力を身に付けるために有効です。

例えば、喧嘩をして彼氏に怒りをぶつけたくなったけれど、ぐっと堪えて穏やかな言い方を考えてみることや、やるべきことをやってから休憩しようと思うことも、自分を律していることになります。

どんなシーンで使うか

「私は甘いものが大好きだけど、自分を律してダイエットを成功させたい」など、目標を達成するために、自己管理をしっかりしたいときに使います。望む未来のために自分をコントロールする、という前向きなニュアンスです。

自分を律することの5つのメリット

では、自分を律することでどんなメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

(1)精神的なゆとりが生まれる

自分の気持ちを上手にコントロールできるようになるので、感情が安定し穏やかに過ごせます。

精神的なゆとりが生まれることで、何事にも余裕を持って取り組むことができるようになるでしょう。

(2)時間の使い方が上手になる

心にゆとりが生まれることで、忙しいという感覚がかなり減ります。

迷ったり悩んだりする時間が減るので、パパっと行動に移せるようになり、限られた時間を上手に使えるようになります。

(3)人間関係がスムーズになる

感情を上手に扱えるようになると、人とぶつかることが減りますし、嫌なことがあっても引きずる時間が短くなります。

心の余裕ができることで、周りの人にも優しくなれるので結果的に人間関係がスムーズになりストレスも減ります。

(4)仕事が円滑に進む

職場の人間関係がスムーズにいけば、業務も円滑に回るようになります。協力してくれる人も出てくるでしょうし、信頼を得ることができれば任せてもらえる仕事も増えていくでしょう。

(5)自信になる

自分を律することができると、さまざまなところで良い変化を実感できるようになるので自信につながります。

今までは周りの出来事に振り回されていたことも、自分がコントロールできていると感じられるようになるでしょう。

自分を律することが難しい4つの理由

自分を律することが大切だと分かっていても、実際に取り組もうとするとできない場合も多いもの。自分を律することができない人の心理的な要因を紹介します。

(1)目先のことに捉われやすい

自分を律するためには、中長期的な視点が必要です。ところが、何か起こったときに目先の喜怒哀楽に振り回されてしまう人は、自分の感情を上手に扱うことができません。

(2)気が散りやすい

心の中が散らかっている人に多いですが、昔のことを思い出してイライラしたかと思ったら、次に将来のことを考え始めて不安になったりして落ち着きません。

あちこちに意識が飛びやすく、集中することが苦手です。

(3)目標に対して、本気ではない

何か目標を決めたとしても、心の底からその目標を達成したいと思っていないと、「まぁいいや……」で済ませてしまい、自分を律することは難しくなります。

(4)逃げ癖がある

自分自身を受け入れることができないと、都合が悪くなったときに逃げてしまいます。

特に「自分には無理だ、できない」という思い込みが強い人は、目先の楽な方を選びやすくなります。

上記でご紹介した通り、自分を律することができない理由には自身の感情が大きく関わってきます。

感情 がうまくコントロールできないことでストレスを感じ、それによってさらに自分を律することが難しくなっていくのです。

うまく自分を律する5つの方法

ここからは、すぐにできる自分を律する方法をいくつかご紹介します。

先ほどお伝えした通り、自分を律するためには感情をコントロールしつつ、なるべくストレスを感じないようにすることが重要です。

今回は、感情のコントロールの仕方やストレス解消法の両方からアプローチしますので、参考にしてください。

(1)一日1回 、瞑想の時間を持つ

ストレスが溜まると、あれこれ悩み始めて気持ちがパンパンになってしまうものです。そんなときに瞑想の時間を持つと、気持ちを落ち着けつつ、脳を休めることができます。

やり方はとっても簡単。姿勢を整えて目をつむり、呼吸に意識を向けるだけでOKです。5分程度でも気持ちが安定するなどの効果があります。

(2)ルーティンを決める

自分をストレスから守るためのルールをあらかじめ決めておきます。すると、気持ちが乱れたときの強い味方になってくれます。

例えば、「寝る前20分は、癒しの音楽をかける」「帰宅したら好きな香りをかいで、スイッチを切り替える」「イライラしたときは、対象の人から物理的な距離を取る」など。

日頃からルーティンとしてやるようにするといいですね。

(3)「思い通りにならないことはあるもの」と考えておく

私たちが不満を持ったり怒ったりするときは、自分の思い通りになっていないときがほとんどです。

でも、多くの人たちと関わりながら生きているので、思い通りにいかないことは日頃たくさんありますよね。

「まぁ、そういうことってあるよね」と思っておく方が、冷静に対処できるようになります。

(4)自分を客観的に見る

感情に飲み込まれると、ストレスを感じやすくなります。

「今、私は怒っているな」「私はあの人から〇〇と言われたことが嫌だったんだな」と自分を客観的に見る癖を付けておくと、感情から距離が取れるので、それだけでもストレスが軽減されます。

(5)こだわりを手放す

こだわりは自分を成長させてくれる面もあるので、それ自体が悪いわけではありませんが、こだわり過ぎることでそれがストレスになることもあります。

例えば他人に対して「こうしてほしい」と期待していることがあれば、手放した方が良いでしょう。「そうなったらうれしいけど、そうじゃなくてもOK」というくらいのゆるさがあった方がうまくいきます。

参考記事はこちら▼

あなたの精神力を10の質問で診断します。

自分をコントロールする術を身に着けて

人間関係においてストレスを感じやすい人には一定の心理的なパターンがあります。

自分を知り感情を上手に扱うことができるようになると、周りの物事に振り回されることが減り、穏やかに過ごせるようになりますよ。

最初は難しく感じるかもしれませんが、それが習慣になり、いずれ生き方のレベルにまでなってくれば、むしろメリットがたくさん感じられるでしょう。

(高見綾)

※画像はイメージです。

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